大ヒット“炊飯土鍋”「かまどさん」が電気で使える! 革新的炊飯器が登場【やりすぎ家電】

調理家電

世界に無数に存在する家電の中には、斬新すぎる発想を持った製品が少なくない。思わず人に話したくなる、世界の知られざる「やりすぎ家電」を、家電スペシャリストの滝田勝紀が、丹念に発掘、レポートする。

長谷園×シロカ
かまどさん電気 SR-E111
価格:8万6184円(3月9日発売)

「白米」「玄米」「雑穀米」をシーズヒーターによる高火力と蒸らし時間の調整でおいしく炊き上げる。ご飯の硬さ、おこげの濃さも調整可能。おかゆも作れる。ただし、保温機能は非搭載。

ヒット商品“炊飯土鍋”の特性はそのままに、電気で使える革命的炊飯器

ご飯は、やっぱり土鍋で炊くのが一番! という“土鍋炊飯派”は意外なほど多い。

でも、炊飯器と比べると直火だから目が離せないし、時には火加減調整に失敗して焦がしてしまうことも。もっと気軽に炊けたら……と思っている人も多いのではないだろうか?

今回紹介するやりすぎ家電は、まさに電気で炊ける炊飯土鍋「かまどさん電気」。

ご存じの方も多いかもしれないが、炊飯土鍋「かまどさん」とは1832年創業の窯元、長谷園(ながたにえん)制作のヒット商品だ。シリーズ累計約80万台を突破しており、現在、予約は6ヵ月待ち。

特徴は、“呼吸する土”とも呼ばれる伊賀焼に用いられる粗土と肉厚な成型により、めんどうな火加減が不要でおいしいご飯が炊けること。そんな名品が、家電メーカー・シロカとのコラボによって、手軽な電気に対応したのである。

とはいえ、その製作はかなり難航を極めたという。

実は、シロカ以外にも多くの家電メーカーが長谷園にアプローチをかけてきたが、ほとんどのメーカーが熱源をIHにこだわったため、土鍋ならではのパフォーマンスが出せないと、長谷園は製作に後ろ向きだったという。

実際、シロカも2回ほど断られたものの、熱源にシーズヒーターを採用することで説得。

その後、長谷園との共同開発期間4年、試作品を作ること500個、使ったお米は3トンというのだから、まさに「プロジェクトX」並みのストーリーを持つ“キング・オブ・やりすぎ家電”だ。

土鍋の特性を生かした炊飯プログラムで、白米、玄米、雑穀米がおいしく炊けるのはもちろん、最高にやりすぎなのが、土鍋をセットしてスイッチを押すだけで乾燥ができる「乾燥モード」を備えているところ。

土鍋は洗ったあと、ひび割れ防止のために十分に乾燥させる必要があるなど、手入れが重要なのだが、その手間も軽減している。

2018年は、「かまどさん電気」が、炊飯の常識を変えるかもしれない。

ズバリ、ココがやりすぎ!

❶開発期間4年に500個の試作品を製作

2回ほど断られても、どうしても作らせてほしいと、長谷園7代目、長谷優磁会長(写真左)に頼み込んだのが、シロカの安尾雄太副社長(同右)。シーズヒーターを採用し、そこから開発期間4年、500個の試作を行った末に完成した。

❷シーズヒーターで土鍋を電気炊飯仕様に

金属板を土鍋の全体に埋め込むIHヒーターでは土鍋が呼吸できない。本製品は、シーズヒーターを採用し、安定した熱供給と直火同様の熱の伝わり方を再現した。また、鍋底にはセンサーも埋め込み、常に温度を検知する。

❸「乾燥モード」の搭載でめんどうな手間を解消

土鍋は、洗浄したあとにしっかりと乾燥させないと、ひび割れてしまうおそれがある。「かまどさん電気」は、そんな手間を省くべく、「乾燥モード」を搭載している。毎日使う炊飯器ならではのユーザーフレンドリーな機能だ。

解説/滝田勝紀(フリーランスライター)
◆Profile/フリーランスの編集者で「All About」の家電ガイド。ITメディアの「滝田勝紀の白物家電スゴイ技術」ほか連載多数。ドイツで開催される「IFA」ほか、海外展示会取材経験も豊富。電子雑誌「デジモノステーション」ディレクターも兼任している。

※表示の価格は、記事制作時のものです。

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