【カセットテープの販売】まだ手に入る!? 新品から再生品まで今どきの生テープ事情

家電・AV

カセットテープは、現在でもノーマルテープなら比較的簡単に購入できる。しかし、高性能なカセットテープは、オークションなどで入手するしかない状況だ。そんな中で、意外にもユニークな展開も見られるのである。

中古テープのリビルド(再生)品も販売されている

シニア層にとってのなじみの深さや扱いやすさ、カラオケ需要などもあり、生カセットテープは現在でも販売され続けている。

家電量販店などで買えるのは、マクセルの「UR」が代表的。そのほかにも複数のブランドが存在するが、実態は、ほとんどが「UR」の同等品となっているようだ。

現在、最も手軽に入手できる日立マクセルの「UR」。家電量販店のほか、コンビニなどでも販売されている。

また、激安店などで扱われる安価な製品には、やや質の劣るテープ材を使ったものもあり、録音の品質に問題の出るものもあるという。

そして、ハイポジションやメタルといったテープは、現在はまったく生産されていない。これは記録のための磁性体が今では高価となり、再生産することが不可能なためだ。

ネットオークションなどの中古市場を探してみると、ハイポジションやメタルテープも販売されているが、これらは当時生産されていたデッドストック品(売れ残りなどの長期保管品)。

パッケージ未開封のものもあるが、かなり貴重な代物となっており、価格も高騰している。

こちらは未開封のまま保存されていたハイポジションテープの「UD2」。こうしたデッドストック品は、今やかなり貴重なものとして取り引きされている。

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こうした状況の中、家電蒐集家の松崎順一氏が代表を務めるデザインアンダーグラウンドでは、東京電化株式会社のカセットテープを自社ブランドで販売。

さらに、中古テープのリビルド(再生)品の販売もスタートしている。

デザインアンダーグラウンドが同社サイトで発売している新品のブランクカセット。東京電化のテープを使用したもので、C-60が1本210円。C-10やC-90もある。

リビルド品とは、中古のテープをきちんと消磁し、ハーフもクリーニングしたうえで、オリジナルのカードを付けて新しいケースにパッケージしたもの。

中身は当時のままなので、一品ずつ価格は違うが、テープそのものもビンテージとして味わおうという提案だ。

リビルドカセットは、ビームスジャパン(新宿)やHMV(新宿、渋谷、吉祥寺)で扱っている。

デザインアンダーグラウンドで販売しているリビルドカセット。パッケージは新品で、インデックスカードも同社オリジナル(左)だが、中身は中古のテープを消磁したもの。ラベルも当時のまま販売(右)。

自宅に残っているカセットテープも貴重なメディアだ

これに関連していえば、昔使っていたカセットテープがまだ家にある人は、それ自体が貴重なメディアであることを再認識すべきだ。

新品時と同等というわけではないが、数回程度の録音では大きく劣化はしないので、記録された音源はデジタル化などをしてアーカイブしておき、テープは再利用してもいい。

また、カセットテープは保管も重要だ。

テープは磁気と湿気に弱いので、磁石などをそばに置かないことや、低温で湿気のない場所に管理することで品質の劣化を抑えられる。

カセットテープを楽しむなら、これらのことも考えながら、大切に愛用していきたい。

解説/鳥居一豊(AVライター)

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