Q
ホーム用プロジェクターとビジネス用プロジェクターとで、大きな違いはありますか? スペックでは見分けが難しい感じがします。(T・Wさん 東京都 47歳)

画像: istockphoto.com

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A
この質問は、AVライターの鳥居一豊さんにお聞きしましょう。

鳥居
プロジェクターには、映画鑑賞のためのホーム用(AV用)と、会議やプレゼンなどに向いたビジネス用とがあり、製品ラインアップもそれぞれにあります。

大きな違いとしては、ビジネス用は明るい部屋で使うために高輝度が要求されることと、持ち運びのためにサイズの小型化やレンズの短焦点化といった部分が求められることが挙げられます。

このために犠牲になりやすいのが、画質です。例えば、高輝度化を実現させるため、正確な色を再現できる範囲は狭くなりますし、コントラスト比も同様です。また、小型化によるレンズのコンパクト化が映像の解像感を落としてしまいます。

ただし、最新のホーム用プロジェクターでは、明るい場所で楽しめるように高輝度化が進んでいますし、設置性を高めるために小型のモデルも登場してきており、スペック上の差は少なくなっているように思えます。

ところが、実際に見比べてみると、その差は驚くほど大きいのです。

ホーム用プロジェクターは、色再現性やコントラスト感など、細かく品質をチューニングされており、高輝度化する場合も、色やコントラストとのバランスを取りながら行うなど、スペックの数値には表れない細かな調整がなされており、そのための映像処理回路も大規模なものとなっています。

──スペック的にあまり差がなくても、実際に見比べると、ホーム用のほうが高画質ということですね?

鳥居
そうです。ただ、ビジネス用プロジェクターは、一般的にホーム用より安価で、しかもコンパクトで使いやすいので、気になっている人は多いでしょう。

このあたりは、使用する状況や使い勝手を考えたいところです。あえてビジネス用のモデルを選ぶという手もあります。もちろん、画質については、実際に見て確認することが重要です。

一方、ホーム用プロジェクターは、4Kテレビでは対応機がなくなってしまった3D表示機能も、まだほとんどの機種(ソニー、JVC、エプソンの現行機種)で対応しており、その点でも魅力です。

画質の違いも意外に大きいので、気になる機種があったら、他機種とじっくり映像を見比べることをおすすめします。

──なるほど。画質のよさでいうとホーム用がおすすめで、コンパクトさや使い勝手を重視するならビジネス用を選ぶ手もあるということですね。ありがとうございました!



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