種類も数も増える一方の家電製品。悩みのタネは電源の確保で、状況によってはテーブルタップや延長コードが欠かせない。でも、使い方を誤ると、危険を伴う場合もある。ここでは、電源タップ・コンセントの正しい使い方から、様々な安全対策機能を持ったおすすめの製品までご紹介しよう。

知っておきたい基礎知識
電源タップの寿命は5年。ホコリ対策も必須

配線器具による火災や事故が、近年、頻発している。中でも、テーブルタップや延長コードによる事故は過去5年間で270件以上と、事故全体の約7割を占めるという。

もちろん、テーブルタップや延長コードを使わずに済むなら、それに越したことはないが、テレビやパソコンまわりでは、さまざまな機器を利用している場合が多く、そうもいっていられない。

安心できる生活をするためには、正しい使い方を把握し、実践することが大切。まずは、基本の4項目をおさらいしておこう。

一つめは、「コードを傷つけない」。

内部で電線が断線しないように、コードを折り曲げない、束ねて使わない、椅子などで踏まない、無理に引っ張らない……と、これはもう常識だろう。
小さい子供やペットがいる場合は、いたずらされないように気をつけたい。

二つめは、「ホコリをためない」。

コンセントとプラグの間にホコリがたまると、ホコリが空気中の湿気を吸ってプラグ先端の栓刃間に微弱な電流を流し、これが発熱や発火の原因になる。
いわゆる、トラッキング現象と呼ばれるものだ。

最近は、栓刃の根元に絶縁キャップを付けた製品も増えていて、こうした製品ならホコリがたまっても電流が流れにくく安全性が高い。

また、プラグだけでなく、壁のコンセントやテーブルタップの使っていない差し込み口もトラッキング現象の危険がある。コンセント用のキャップ、ホコリの侵入を防ぐシャッター付きタップなど、より安全性を考慮した製品を使うのも賢明な方法だ。

三つめは、「合計1500ワットまで」。

テーブルタップは、2012年から電気用品安全法の対象になり、燃えにくい材料を使う規定のほか、国内向け製品の定格消費電力が1500ワット(電圧125ボルト、電流15アンペア)に統一されている。
口数に関係なく、つなげられるのは合計1500ワットまでなので、これを超えてはいけない。

そして、四つめは、「5年経ったら取り替える」。

使用環境や使い方にもよるが、テーブルタップの寿命は約5年といわれている。
見た目に変化がなくても、内部は年月とともに劣化が進んでいるので、そのまま使い続けると発火に至るおそれがある。
安全性を高めるため、5年を目安に新品に交換することが必要だ。

個性的な電源タップ
ホコリ対策や雷ガード、ジョイント式など多彩

安全性を考慮した製品も多彩

画像: 安全性を考慮した製品も多彩

近年、安全性を高める進化が目覚ましく、機能も複雑化している電源タップ。一般の人は、おそらくふだんから製品を観察することはあまりないと思われるが、買い替える場合には、用途や目的に合わせて、ぜひ新機能やトレンドをチェックしてほしい。

例えば、「ホコリシャッター」。コンセントのそれぞれの差し込み口にフタをして、ホコリの侵入を防ぐ機能だ。バッテリーの充電や電動の玩具など、必要なときに一時的に使うぶんには、ホコリはそれほど気にならないが、テレビやパソコンまわりなど、常時つないである機器の場合は、使っていない差し込み口の汚れが心配なので、ホコリシャッターが付いていると安心だ。

また、パソコンや周辺機器をつなぐ場合は、「雷ガード」も注目される。近所に落雷があると、瞬間的に発生した過電圧/過電流が電線や電話線を通じて家庭内に入り込み、パソコンや周辺機器に悪影響を及ぼすことがある。この過電圧/過電流をテーブルタップ内で吸収し、機器の動作や保存データを守る機能だ。

「防水パッキン・防水扉・防水カバー」を装備する製品もある。一時的な水しぶきの浸入を防いでくれるので、ガーデニングやガレージなどで使いやすい。ただし、水は感電や漏電の危険があるので、水がかかったときはそのまま使わず、すぐに拭き取ることが大切だ。

口数とコード長を自由に組み合わせて使える、「ジョイントタップ」も人気がある。余分な差し込み口はトラッキング現象が心配だし、長すぎるコードは束ねると危険なので、必要な口数とコード長で、すっきりと安全にレイアウトできる。このほか、差し込み口の位置や角度を工夫してACアダプターやバッテリーチャージャーなどをつなぎやすくしたもの、一括スイッチ/個別スイッチを装備して通電のオン/オフを管理できるもの、USBポートを搭載してスマホの充電に対応するものなどがある。スチール製のデスクやラックで使うときは、マグネットの有無もチェックするといい。

サンワサプライ
火災予防安全タップ
実売価格例:1180円(2P/6個口 1m/TAP-TSH61SWN)

各差し込み口に装備するホコリシャッターが細かいホコリの侵入を防ぎ、トラッキング火災を予防。プラグも栓刃の根元に絶縁キャップが付き、コンセント火災を予防する。

画像1: 【電源タップ・コンセントタップの正しい使い方】仕様や寿命のチェック方法&おすすめ商品をピックアップ

エレコム
T-NSLK-26シリーズ
実売価格例:1510円(6個口 1m)〜

各口にホコリシャッター、プラグに絶縁キャップを装備し、発熱や発火を予防する。差し込み口の間隔が広く、ACアダプターをつないでも、隣の差し込み口をふさがない。

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エルパ
AN-601B
実売価格例:346円

プラグを保護するカバーと、使っていないコンセントの差し込み口をカバーするキャップのセット。いずれも、トラッキング火災の原因となるホコリの侵入を防ぐ。各4個入り。

画像: プラグカバー

プラグカバー

画像: コンセントキャップ

コンセントキャップ

パナソニック
ザ・タップX
実売価格例:794円(3個口 2m)〜

ホコリシャッターが防水扉になり、さらに、一体成型技術や防水パッキンを採用して、一時的な水しぶきの浸入を防ぐ。白、緑、ピンクなど5色を用意。

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個性的な特徴を持つ製品にも注目

エレコム
デザイン回転タップ“hexa”
実売価格例:1920円(3個口 1m)〜

根元側の1個口を除いて、個別に240度まで回転する設計。
大きな充電器を差しても、隣りの差し込み口と干渉しない。
光沢とマット調の二つの質感を持たせ、高級感あるデザイン。

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無印良品
ジョイントタップ・ロック付
実売価格例:490円(コンセント3個口)/590円(延長コード・1m)

3個口、4個口、5個口のタップを用意。
長さの異なる3種類(1/3/5メートル)のコードと組み合わせて使うことができる。
ロック付きなので外れにくい。
10センチの延長コードもあり、ACアダプターをつなぐときに便利。

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画像6: 【電源タップ・コンセントタップの正しい使い方】仕様や寿命のチェック方法&おすすめ商品をピックアップ
画像7: 【電源タップ・コンセントタップの正しい使い方】仕様や寿命のチェック方法&おすすめ商品をピックアップ

●3個口

●4個口

サンワサプライ
便利タップTAP-B50
実売価格例:1080円(8個口・2m)

差し込み口が上面と側面の2方向にあり、充電器などを効率よく接続できる。通電を管理する一括スイッチ、電力オーバーを防ぐブレーカー、確認ランプ付き雷ガードを内蔵。コンセントキャップも付属。

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オーム電機
ジョイントタップ〈ビックカメラグループオリジナル〉
実売価格例:680円〜

個口と4個口があり、3種類(0.5/1.5/2.5メートル)のロック付きコードを組み合わせて使える。タップ本体にもプラグがあるため、コードなしでも直接コンセントに差して使うことができる。

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画像11: 【電源タップ・コンセントタップの正しい使い方】仕様や寿命のチェック方法&おすすめ商品をピックアップ
画像: 個性的な特徴を持つ製品にも注目

壁コンセントの工夫

安全で、使い勝手のいいものへとバリアフリー化

近年は、壁のコンセントにも変化が生まれている。従来の「つなげられればいいというもの」から、「より安全で、かつ使い勝手のいいもの」へとバリアフリー化が進んでいる。

例えば、「マグネットコンセント」(パナソニック)。

壁から伸びたコードにつまずいて転ぶと危ないので、足を引っ掛けてもポロリと外れるように磁石式になっているコンセントだ。やけどなどが懸念される電気ポットやホットプレートなどでは、機器側で磁石式を採用しているケースも多いが、壁のコンセントが磁石式なら、どんな機器も安心して使うことができる。

足を引っ掛けてもポロリと外れる仕様なので、よろけて転んだり、怪我をしたりする心配がない。高齢者には特に安心マグネットコンセント

画像: 足を引っ掛けてもポロリと外れる仕様なので、よろけて転んだり、怪我をしたりする心配がない。高齢者には特に安心

足を引っ掛けてもポロリと外れる仕様なので、よろけて転んだり、怪我をしたりする心配がない。高齢者には特に安心

「あけたらコンセント」(パナソニック)も、おもしろい。

壁の照明スイッチのパネル部分が開くようになっていて、ここにコンセントが隠れている。ふだんは照明のスイッチだが、掃除するときはパネルを開けば掃除機のプラグを差せるので、いちいち腰をかがめなくて済む。洗面所に設置すれば、ドライヤーなどを洗面台からの水はねも気にせずに使える。

そして、「こまめにスイッチ」(パナソニック)は、通電オン/オフのスイッチが付いたコンセント。

例えば、エアコンはオフシーズン時、プラグを抜くと待機電力をカットできて省エネになるが、コンセントが高所にあるため、抜き差し作業はめんどうくさい。
このコンセントなら、プラグを抜かずにスイッチを切り替えるだけと簡単なので、エアコンの買い替え時に、このコンセントを設置する家庭が増えている。

このほか、天井から電源の取れるタイプや、床からコンセントが飛び出すタイプも、状況によっては重宝する。

前者は、使いたいときに頭上から引き下ろして機器をつなげられるし、後者は、必要なときにポンと床から飛び出すのでダイニングテーブルなどの下にあると便利。
最後に、照明スイッチから取り外すとリモコンになる製品もある。就寝時など、ベッドで明るさを調節したり消灯したりが可能だ。

なお、コンセントの設置工事や交換作業をやるには、資格が必要。電気工事店などに相談しよう。

監修/中村 剛(「TVチャンピオン」スーパー家電通選手権優勝)
◆Profile/「TVチャンピオン」スーパー家電通選手権で優勝の実績を持つ家電の達人。家電製品総合アドバイザー、消費生活アドバイザー。東京電力「くらしのラボ」所長。現在、暮らしに役立つ情報を動画(Facebook)で配信中。→「くらしのラボ」はこちら

取材・執筆/市川政樹(テクニカルライター)

※価格は記事制作時のものです。

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