「露出」「ホワイトバランス」「ISO」 デジカメ撮影の基本を伝授

文具・ホビー・カメラ

Q ホワイトバランスって何?積極的に使うべき?

A
被写体の色みを見た目に近づけるための調整機能で、通常はカメラ任せの「オート」でOK。

太陽光や蛍光灯など、撮影シーンではさまざまな光源があるが、写真を撮ると、実際とは色が異なって写ることがある。

そこで、どんな光源下でも、白いものを白く写るように補正する機能がホワイトバランスだ。

通常は「オートホワイトバランス(AWB)」に設定すれば、カメラが自動で補正してくれる。

また、同じ「AWB」でも、電球など黄色がかった場面では、完全に白く補正するか、少し黄色を残して雰囲気重視にするかを選べる機種もある。

このほか、「太陽光」や「電球」など、光源別の設定を選択することも可能。

なお、複数の光源が混ざって、「AWB」では納得できる色にならない場合は、白い紙を写して、白く補正させるカスタム設定も便利だ。

また、日中の屋外で「電球」に設定し、青ざめた幻想的な雰囲気にしたり、夕焼けを「曇り」に設定し、より赤みを際立たせたりして、あえて異なる設定を選ぶことで一味違った写真にすることもできる。

●ホワイトバランスを変えると色みが変わる

ホワイトバランスの設定で色みを変えると、同じ場面でも違う印象になる。ホワイトバランスはさまざまな光源別のモードのほか、色温度で調節できる項目もあり、数値を高くすると全体的に青く、低くすると赤みが強くなる。

Q ISO感度ってオートでいい?どういうときに変更する?

A
自分で許容できるISO感度の上限を決めておけば、「オート」でも安心。

ISO感度を高くすれば、夜景などの暗いシーンも、速いシャッター速度で撮影ができ、ブレにくくなる。

ただし、あまり数値を高くするとノイズが発生し、ザラついた画像になってしまう。

ISO感度を上げたときの画質のよしあしは、個人によって許容度が違うので、試しにいろいろな数値で撮って、自分が常用できるISO感度の最大値を見つけておくといい。

また、ISO感度を上げたときのノイズを目立たなくする、「ノイズ低減」という機能があり、効果の強弱が選べる。

あまり強くすると、ノイズは目立たないが、解像感も低下してしまうので、この設定も、事前に試しておくといいだろう。

ISO感度設定では、露出に合わせて自動的に適切な数値にする「オート」も選べるが、その際、ISO感度の上限は自分で決められる。

自分が許容できるISO感度を設定しておけば、「オート」でも安心だ。

●ISO100とISO2万5600の画像を比較

ISO100(写真左)ではシャッター速度が1.6秒になり、三脚を使用しないとブレてしまう。ISO2万5600(写真右)は、拡大してみると、ノイズや解像感の低下が目立つが、シャッター速度が1/160秒なので、手持ちでもブレずに撮れる。

Q 露出補正の「ステップ」とか何か難しそうだけど

A
あまり難しく考えず、まずは「+1」や「-1」を試してみて、あとから微調整するといい。

露出補正とは、カメラがオートで設定した露出から明るく、または暗く補正する機能のこと。

露出はカメラ任せのオートで問題ない場合が多いが、逆光での人物や暗い夜景など、明暗が極端な場合には、思ったような露出にならないこともある。

そんなときに露出補正を使ってみよう。

露出補正は、EV値という単位で表され、「+1ステップ(段)」といった表記で示される。

多くの機種は1/3段刻みで設定できる。

この数値は、絞りやシャッター速度で変わるものだが、あまり難しく考えずに、暗ければ、まず「+1」程度、明るければ「-1」程度で補正してみて、そこから自分が満足いく露出に微調整していくのがいいだろう。

●露出補正で1段ずつ明るさを変えてみる

同じ場面で「+1」と「-1」に補正した画像を並べた。露出が変わると写真の印象も変わってくる。また、連写しながら自動的に露出を変えるブラケット撮影という機能もあるので、露出に迷ったときは活用してみるといいだろう。

あえて露出を極端に明るくして柔らかな雰囲気にするハイキーや、逆に暗くして明暗差を強調させるローキーというテクニックもある。

露出も個人の好みで変わるので、いろいろと試して撮ってみよう。

Q 開放とか、絞り込むとかってどういうこと?

A
背景をボカしたいときには「開放」にし、背景をしっかり見せたいときには「絞り込む」といい。

レンズの絞り値(F値)を最小にすることを「開放」という。

絞りを小さくすると、ピントの合う範囲が狭くなるので、開放で撮影すると、ピントの合った被写体に対し、背景がボケやすくなる。

逆に、絞り値を大きくすることを「絞り込む」という。

ピントの合う範囲が広くなるので、旅先で手前の人物と背景の建物の両方にピントを合わせたい、といった場合に有効だ。

このような絞り値の特性を把握し、被写体や状況によって最適な値を設定できるようになれば、より上達した写真が撮れるようになる。

ただし、「開放」では周辺の描写が乱れたり、光量が低下したりするレンズもある。

また、F16以上など絞り込みすぎると、ピントが甘くなったように見える「回折」と呼ばれる現象が発生する。

絞りには、このような特徴もあるので注意しよう。

●絞りの違いで雰囲気が一変する

同じ風景でも絞りで印象が変わる。F2.8では、背景が大きくボケているので、ピントの合った花が引き立って見える。F22では、背景の花の形もわかるように写っている。

解説/岡田清孝(カメラマン)

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