Q
今回は、日ごろ気になっている言葉について聞いてみたいと思います。インターネットを使っていると出てくる「Cookie」とか、送信時に表示される「SSL」って、どんな意味があるのでしょうか?(T・Oさん 熊本県 32歳)
A
ウエブの仕組みの話ですね。これはフリーライターの福多さんに聞きましょう。
福多
まず、「Cookie」(クッキー)ですが、これは、サイトにアクセスしてきたのが誰なのかを識別するための仕組みです。
例えば、初めて利用するネットの掲示板に「特選太郎」というハンドルネームを入力すると、そのサイトが、「キミを特選太郎として認識するよ」という識別情報を、ユーザーのブラウザーソフトに返します。
次回以降、その掲示板にアクセスすると、ブラウザーは識別情報をサイトに渡し、自動的に「特選太郎」のハンドルネームが表示されます。この識別の仕組みを「Cookie」と呼んでいます。識別情報はブラウザーが保存するので、ブラウザーを変えると、サイト側は別のユーザーだと認識します。
──「Cookie」というのはユーザー識別の仕組みだったんですね。では、「SSL」とは?
福多
「SSL」は、ブラウザーを使った通信内容を暗号化するセキュリティ技術のことです。
ブラウザーでクレジットカード番号などを入力したとき、その通信を、もし第三者に傍受されても、内容が暗号化されているのでクレジットカード番号が漏洩することはありません。
「SSL」で通信するサイトのURLは、冒頭が「https://」で始まっており、最後の「s」はセキュアの意味で、安全性の高い通信ができることを示しています。
また、「SSL」で通信が開始されると、ブラウザーのURL欄などに鍵のマークが表示され、暗号化通信が行われていることが示されます。これは、大事な情報がやり取りされているということをユーザーに認識させる意味もあるわけです。
逆にいえば、決済するページなのに、URLが「https://」にならなかったり、鍵マークが出てこないような通販サイトは、セキュリティ面で危ないサイトである疑いが生じます。
──「SSL」や「https://」というのは、安全性を確保する技術だったんですね。ありがとうございました!