まずは、盗まれないよう心掛けること
パソコンの盗難は、データの流出や漏えいに直結しかねない極めて重大なトラブルだ。ファイルの暗号化や端末ロックを利用していても、そうしたセキュリティが絶対に破られないとは限らない。例えば、すでに相手がアカウントや復号パスワードを手に入れたうえで犯行に及んだ可能性もあり、そうした場合は、もはやデータの盗難は避けられない。
そこで重要になってくるのが、日ごろからパソコンを盗まれない工夫をしておくことだ。例えば、喫茶店や図書館などで離席する際は必ずパソコンを持っていく、パソコンを入れたカバンは電車の網棚には決して置かない、さらにパソコンを入れるカバンはひったくりに遭いにくいリュックや肩掛けタイプを用いるといった具合だ。これだけでも盗難・紛失のリスクを下げられるはず。しかし、さらに慎重を期すなら市販のグッズも積極的に活用したい。
スマホにも使えそうな盗難防止グッズもある
こうしたセキュリティグッズで特に便利なのが、いわゆるセキュリティーワイヤーだ。使用方法は、パソコンのセキュリティスロットにコネクターを装着し、ワイヤーをデスクの脚などに巻きつけるだけ。これで、トイレなどで離席する際に、パソコンを置き引きされる危険性を低くできる。おすすめは、カギ不要で使えるダイヤルロック式セキュリティワイヤー SL-58(サンワサプライ)、取り回しのよさならワイヤーに伸縮式のカールコードを採用したカールコードセキュリティ SL-52(同)となる。SL-52はスマホにも使えそうなコンパクトさもうれしい。
●お手軽なダイヤルロック式
サンワサプライ
セキュリティワイヤー SL-58
実売価格例:1070円(ダイヤル錠タイプ)
ダイヤル錠でロック操作ができるセキュリティワイヤー。2メートルと十分な長さがあるので、取り回しもストレスなしだ。
●収納しやすい点も魅力的
サンワサプライ
カールコードセキュリティ SL-52
実売価格例:2380円
カールコードを採用したセキュリティワイヤーで、0.3〜1.9メートルまで自由に伸ばせる。コンパクトに収納できる点も魅力だ。
離席時などにデータの盗み見を防ぐには、My Lockey(PQI)のような指紋認証センサーがいい。これで自分の指紋だけでしかサインインできないようになるので、他者によるパソコン操作を防げる。
●指でタッチするだけでサインイン
PQI
My Lockey
実売価格例:3780円
Windows用


USB接続タイプの指紋認証センサー。わずか0.15秒の高速読み取りが可能で、指をタッチするだけでサインインを実行できる。
また、盗難といっても、実機をねらわず、USBメモリーを使ってデータを直接コピーして盗まれる場合もある。そんなサイバー犯罪を防ぐには、セキュリティソフトのLB USBロックPro(ライフポート)が役に立つ。あらかじめ登録したUSBメモリー以外では、ファイルコピーができないように設定できる。
●不正なデータコピーを防ぐ
ライフボート
LB USBロック PRO
実売価格例:7400円
Windows用

多彩な機能を備えた総合セキュリティソフト。自分のもの以外のUSBメモリーを使った、不正なデータの持ち出しを簡単に防ぐことができる。
解説/篠原義夫(ガジェットライター)
※価格は記事制作時のものです。