【加湿器の選び方】5つのチェックポイントと2018冬注目の4機種はコレだ!

リビング家電

エアコンの性能が向上し、冬にメイン暖房として使用する家庭が増えている。それに伴い必需品となってきたのが加湿機だ。暖房による乾燥から肌や喉を守り、冬の生活に快適性を与えてくれるが、選ぶ際には、どこに着目すればいいのか。注目の4機種とともに紹介していこう。

シャープ
HV-H55
実売価格例:2万4620円

加湿方式:ハイブリッド式
適用床面積 木造和室:9畳、プレハブ洋室:15畳
加湿能力(最大):550mL/h

"直接給水"と"トレー給水"の2とおりの給水が可能な「どっちも給水」方式を採用。また部品を着脱して隅々まで手入れがしやすい構造を取り入れ、使い勝手の向上を図っている。
●タンク容量/約4.0L●消費電力(最大~最小)/190W(強)~12W(静音)●サイズ/幅272mm×高さ455mm×奥行き220mm●重量/5.2kg

パナソニック
FE-KXR05
実売価格例:2万9900円

加湿方式:気化式
適用床面積 木造和室:8.5畳、プレハブ洋室:14畳
加湿能力(最大):600mL/h

高効率のDCモーター採用により、加湿スピードを強化。ハイブリッド方式の従来品と同等のハイパワー加湿を実現した。設置性や消音性も進化し、寝室にも置ける仕様になっている。●タンク容量/約4.2L●消費電力(最大~最小)/10W(お急ぎ)~3W(静か)●サイズ/幅375mm×高さ375mm×奥行き186mm●重量/5.2kg

カドー
STEM620
実売価格例:4万5900円

超音波式:超音波式
適用床面積 木造和室:木造和室:10畳プレハブ洋室:17畳
加湿能力(最大):600mL/h

細長いポールの先端から水を霧状にして拡散することで、広範囲をカバーするパワフルタイプ。カートリッジでカルシウムを除去し、超音波式特有の白粉問題に対応した。高いインテリア性も話題。●タンク容量/2.3L●消費電力(最大~最小)/42W(急速)~3W(間欠)●サイズ/直径270mm×高さ855mm●重量/4.3kg

ダイニチ
HD-RX518
実売価格例:2万2460円

加湿方式:ハイブリッド式
適用床面積 木造和室:木造和室:8.5畳、プレハブ洋室:14畳
加湿能力(最大):570mL/h

シックでモダンなデザイン性と、業界トップの静音性で、高い支持を誇るモデル。1%刻みの加湿表示や持ち運びに便利な取っ手など、親切設計も満載。保証期間が3年と長いのも特徴。●タンク容量/5.0L●消費電力(最大~最小、50/60Hz)/170W(ターボ)~11W/12W(eco)●サイズ/幅375mm×高さ375mm×奥行き175mm●重量/4.6kg

■加湿機の種類

超音波、気化、ハイブリッドの3タイプが今の主流

目が乾く、肌が乾燥してひび割れる、静電気が起こりやすくなるなど、部屋が乾燥することで生じる不具合はさまざまだ。喉が乾燥するとカゼを引きやすくなるほか、湿度が40%以下になると、インフルエンザウイルスが活発化するともいわれている。受験生のいる家庭では、感染予防を目的に加湿機を購入するケースが少なくない。

また、部屋の湿度を上げると体感温度も上がるため、暖房温度を低く設定できて、省エネにつながるという一面もある。加湿機は、冬の家庭

環境にさまざまなメリットをもたらすアイテムといえるだろう。一見、どれも同じように見える加湿機だが、水を蒸気に変える方式の違いにより、「超音波式」「気化式」「ハイブリッド式」という3つのタイプに大きく分けられる。

超音波式は、水を振動させて細かいミストを発生させる方式。水の粒が大きく、本体の周囲の湿度が最も高くなるため、ピンポイントで加湿したいときに有効だ。ろ過しない水をそのままミスト化する製品が多く、水道水に含まれるカルシウムが白い粉となって発生するケースがあるので、注意が必要。ちなみにカドーは、専用のカートリッジでカルシウムを除去しているという。

気化式は、扇風機で濡れタオルを乾かすように、ファンでフィルターの水を気化させる方式。目視できないほど細かい蒸気が発生するので、飛散力が高く、広範囲の加湿が可能だ。作動音が静かで、就寝中の使用にも便利。3方式の中で最も電気代が安く、長時間の使用に向いているが、一方で、比べるとパワーは弱めで、即効性では劣るという面もある。

そして、ハイブリッド式は、気化式にヒーターを組み合わせた方式だ。濡れタオルをドライヤーで乾かすイメージで、気化式より即効性が高いが、電気代も割高となる。

なお、ヒーターでお湯を沸かして蒸気を出す「スチーム式」もあるが、熱湯を扱うこともあり、安全面から、最近は製品数が減ってきている。

■メンテナンス

抗菌パーツの採用や丸洗い対応などもチェック

いずれの方式も一長一短があるため、使い方を考えて選択する必要があるが、どのタイプにしても必ず押さえたいのは“衛生面への配慮”だ。健康のために導入した加湿機が、カビや雑菌をまき散らすような事態は、絶対に避けたい。手入れがしやすく、いかに清潔に使えるかは、加湿機の重要課題だと心得よう。ここで取り上げる4機種は、それぞれに工夫が見られる。

カドーは、水トレーに特殊抗菌プレートを装備した。水道水と接触すると、カビや細菌を99・9%以上除菌するため、清潔性が保たれるという。水トレーは、角をなくした曲線的デザインで、軽い力でもなぞるように拭き取ることができて便利だ。

シャープは、給水口からトレーまで、すべて外して丸洗いが可能。本体の水の経路も、タオルを通してきれいに拭けるという徹底ぶりだ。さらに、別売のAg+イオンカートリッジをトレー内に装着すれば、水中の雑菌が抑えられ、より清潔に使えるというオプションもある。

ダイニチは、トレーやフィルター、水タンクキャップなどにAg+抗菌パーツを使うことで、雑菌の繁殖を抑制する。また、お手入れ時期をランプで知らせてくれるほか、フラットなトレーや広口タンクを採用するなど、手入れがしやすい仕様になっている。

パナソニックも、同じくフラットトレー&広口タンクを採用。旭化成と共同開発した独自の加湿フィルターは、水で押し洗いするだけという手軽さが好評だ。そのほか、運転停止中にナノイーを加湿フィルター部に充満させ、除菌を行う「フィルター清潔モード」も搭載している。

いずれも昔に比べると、メンテナンス性はかなり向上しているが、だからといってメンテナンスフリーというわけではない。安心して使うためには、定期的な手入れが必要だ。

なお、加湿機が清潔でも、部屋に黒カビなどが発生していたら、そこから空気が汚れてしまう。加湿しすぎは結露やカビの原因になるため、湿度センサーを搭載して、過度の加湿を防げる機種を選ぶのが望ましい。ちなみにこの4機種は、すべて湿度センサーを搭載している。

■独自機能

給水がしやすいシャープと静音性が自慢のダイニチ

このほかにも、各モデルで特徴的なアプローチが見られる。

カドーは、デザイン性が高いのが魅力だ。乾燥しているときはイエロー、十分な湿度のときはブルーなど、加湿状況をライトのカラーで知らせるのも粋。オリジナルのフローラルウオーターを使えば、加湿と一緒に森林の香りを楽しむことができる。

シャープは、給水のしやすさがポイント。やかんやペットボトルで上部から注げる構造を採用したほか、ボトルの代わりにバケツ状のトレーを採用することで、洗面所の低い水道からも注ぐことが可能になった。

ダイニチは、業界トップクラスの静音性が自慢。最小運転音は13デシベルで、木の葉のこすれ合う音よりも小さい。本体には取っ手がついているので、部屋間の移動や、押入れへの収納時などに便利だ。

パナソニックは、DCモーターを採用することで、適湿までの到達時間を従来の3/4まで短縮した。省電力はそのままに、同社のハイブリッド式の従来品と、同等のハイパワー加湿ができるようになっている。

加湿器選びのチェックポイント

1.加湿方式の違いを知る

「超音波式」とは?
超音波振動で水を霧状にする方式。粒が大きいため、周囲の湿度が高くなる。仕組みがシンプルでデザインの制約がないため、インテリア性の高いものが多いのも特徴。

「気化式」とは?
扇風機で濡れタオルを乾かすように、ファンでフィルターの水を気化させる。蒸気の粒が小さいので結露になりにくく、広範囲の加湿が可能。即効性は低め。

「ハイブリッド式」とは?
気化式にヒーターを組み合わせた方式。温風で濡れタオルを乾かすイメージで、気化式より加湿スピードが速い。以前は価格差も目立っていたが、現在ではほぼ同等になった。

2.適用床面積・加湿量を選ぶ

「木造和室」と「プレハブ洋室」に分けて適用面積が表示されているので、そこを確認。空気清浄機と同様に、大型の機種であれば、運転スタートから、より早く目標湿度に到達できるため、推奨畳数を最低限の目安にするといいだろう。

3.給水方法とメンテナンス方法を確認

■給水方法

給水するものが多いが、最近はヤカンなどで水を注げる方式も増えてきた。本体へタンクを着脱する手間がなくて楽なので、要チェックだ。

シャープHV-H55の場合。

■メンテナンス方法

イオンなどの除菌機能の搭載などで衛生面は向上しているが、やはり、日々の手入れは欠かせない。タンクは中が洗いやすいように広口になっているか、トレーは余計な凸凹がないかなど、事前に確認しておくとベター。

■操作パネル・表示機能を確認

加湿状況を1%刻みで表示したり、LEDの色で教えたりと、表示方法はさまざま。寝室に置く場合は、表示部のライトが暗くなるナイトモードを備えたモデルが使いやすい。

■独自機能をチェック

シャープは「プラズマクラスター」、パナソニックは「ナノイー」を加湿と同時に放出し、空気の清浄化を図る仕様。カドーは、抗菌プレートで除菌された水がミストとなるため、加湿しながら空気を除菌するとうたっている。

スチーマーでフェイスケア!

パナソニック
ナノケア EH-SA99
実売価格例:4万5140円

●給水タンク容量/約200mL●スチーム発生量/約12mL/分●ミスト発生量/約4mL/分●スチーム・ミスト発生時間/約3分~約13分30秒(コースによって異なる)●電源/AC100V●サイズ/幅171mm×高さ209mm×奥行き216mm●重量/2kg

空気の湿度が50%以下になると、角層の水分が蒸発しやすくなるという。そこで、肌の保湿に役立つのがこちらのスチーマーだ。たっぷりのスチームに加え、冷ミストを放出するのが大きな特徴。スチームで潤った肌を冷ミストで引き締めることで保湿効果を上げ、しっとりとキメの整った肌へと導く。専用のアロマタブレットを使えば、スチームと一緒に香りが楽しめ、リラクゼーション気分も得られる。

■まとめ

メンテのしやすさを確認してからデザインや静音性や電気代などを考慮

難しい操作がいらず、ボタンを押せば自動で運転してくれる加湿機は、機能より扱いやすさがポイントだ。水の注ぎやすさや、残った水の捨てやすさ、メンテナンスのしやすさなどを、まずは確認しておきたい。そのうえで使用状況に合わせ、デザインや静音性、電気代などを考慮するといいだろう。また、季節家電であるため、使わないときの収納を考えて、大きさのチェックも忘れずにしたい。

監修/中村 剛(「TVチャンピオン」スーパー家電通選手権優勝)
◆Profile/「TVチャンピオン」スーパー家電通選手権で優勝の実績を持つ家電の達人。家電製品総合アドバイザー、消費生活アドバイザー。東京電力「くらしのラボ」所長。現在、暮らしに役立つ情報を動画(Facebook)で配信中。
「くらしのラボ」
https://www.facebook.com/LifestyleLaboratoryTEPCO

取材・執筆取材・執筆/諏訪圭伊子(フリーライター)

※価格は記事制作時のものです。

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