【認知症の人への接し方】家族ができることは?関わり方のポイントは?

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人は認知症になると、それまでできていたことができなくなったり、目が離せない状態になったり、またコミュニケーションをスムーズに取れなくなったり、これまで見せたことのない言動が起こったりします。認知症の方の家族は、戸惑いや混乱を感じることでしょう。認知症の方と一緒に過ごして行く上で、家族はどのような接し方をすればいいのでしょうか。認知症への正しい家族の関わり方のポイントをご紹介します。

大切な人が認知症になった時、家族ができることは?

家族の役割は?

初めて認知症に向き合う人はもとより、認知症の方と普段から接しているような職業の人であっても、自分の家族となると、のしかかる不安や負担の大きさに戸惑うものです。プロの介護者であっても、家族に対しては、職業者として接することは難しいものです。

家族は、「家族」という関係の中で、認知症になった方の生活を丸ごと「お世話」をする立場になります。まず、「介護」することと、「お世話」することを、切り分けて考えることがポイントです。このポイントについては、こちらが参考になります。

認知症への接し方

実際に、毎日顔を付き合わせる家族は、認知症の方への接し方を知っておかなければなりません。

●責めず否定せず、受け入れる
認知症は脳の病気です。何か失敗したり粗相しても、本人を責めず、あくまで平常心で受け入れてください。本人は、「何をしたか」より、「場の雰囲気」で、気にしたり落ち込んだり、あるいは自分を責める家族に対して、怒ったり嫌がったりします。
本人が、もし失敗したことを忘れてしまっていたら、黙って後始末をするぐらいの、心の受け皿をもちましょう。そして、同じ失敗を繰り返さないためには、どんな予防策があるか考えましょう。

●なるべく生活を変えない
あれはしなくていい、これをしなさい、と生活スタイルを変えるのは、逆効果です。できている(と本人が思っている)ことを取り上げるのは、自信を失わせ、認知症をかえって悪化させかねません。
例えば、主婦なら、できるだけ家事を続けられるように、家族がほどよく支えることが大切です。食器洗いが中途半端、料理の味つけがヘン、と以前のように上手にできないかもしれませんが、二度手間でも、家族がそっとフォローするのが、家庭円満のコツです。

家族に対するサービスはある?

認知症の方を怒るのは逆効果

前述のように、認知症の人へは、「怒らない」「優しく受け入れる」が鉄則です。しかし、認知症の人と生活を共にする家族にとっては、これを守ることは非常に難関です。実際に生活していく上では、イライラすることも多く、家族自身がノイローゼになってしまいかねません。

家族は、まず「認知症の方を怒るとどうなるか?」を知っておきましょう。
本人は、たいてい、なぜ叱られるのかが、わからなかったり、納得ができません。「悔しい」「悲しい」といった嫌な感情だけが残りがちです。そして、それが繰り返されると、家族への反発や怒りがたまっていきます。
認知症の方に対して怒ったり叱ったり、あるいは注意をすることは、逆効果。家庭不和につながるということを頭に置いておきましょう。

イライラの解消には看護や介護のプロを頼るといい

では、家族側のイライラは、どう解消すればいいでしょう?
家族は、とにかく、自分の生活を大事にすることが大切です。元気にふるまったり、弱音や愚痴を吐かないようにする人もいますが、実際は、認知症の家族がいると、つらいことが多いものです。
やりきれなさや不満は、むしろ当然。ガマンせずに、身内や親しい人、あるいは、地域の「認知症カフェ」で同じ境遇の家族に、思いを吐き出しましょう

それから、医療機関や地域包括支援センターなどの相談窓口で、看護や介護のプロに、話を聞いてもらうことも、とても大切です。経験豊富な専門家は、家族の肩の荷が下りるような、たくさんの引き出しを持っています。
例えば、認知症の家族から離れる時間を確保するために、どんなサービスを受けられるか、相談に乗ってくれるでしょう。

認知症の家族がいる場合、こちらのサイトが役に立ちますので参考にしてみてはいかがでしょうか。

◆大田ひとみ
精神科専門のソーシャルワーカー・精神保健福祉士。フリーランスで医療相談や生活支援、家族相談、ときに講師、と幅広い仕事に従事。専門は認知症。たとえ認知症であっても地域で穏やかに過ごし続けられる、シニア生活の環境改善をライフワークとする。近年は特に在宅医療の支援に注力している。

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