自動車メーカー各社、安全装備・運転支援システムが拡充ラッシュだ。トヨタ自動車は普及型予防安全パッケージ「Toyota Safety Sence」搭載車の累計出荷台数が、10月末で1000万台に到達したと発表。またトヨタは後付けで取り付けることが出来る「踏み間違い加速制御システム」を発売した。「プリウス」「アクア」から販売開始し、今後対象車種を広げていく予定だ。ただ、安全装備はいずれもドライバーの監視が必要なもの。性能過信は禁物で、あくまで支援機能。しかし装備充実は消費者にとってはプラスだ。そんな安全装備・運転支援システム拡充に関するニュースを10まとめた。

トヨタの普及型予防安全パッケージ「Toyota SafetySence」搭載車が1000万台に

クルマの安全装備・運転支援システムの充実化が進んでいる。

トヨタ自動車は普及型予防安全パッケージ「Toyota Safety Sence」搭載車のグローバル累計出荷台数が、2015年3月の導入以降、約3年半となる10月末で1000万台に到達したと発表した。2018年内に日本国内では300万台に、北米では累計500万台達する見込み。普及車種のカローラからこのシステムが導入され、現在日米欧で販売中の約9割の車両が装着している。

Toyota Safety Senceは、日米欧で発生した事故データに基づき、重大死傷事故の回避・被害低減効果が見込める3つの機能を主に盛り込んでいる。1つは、追突事故、歩行者事故低減・軽減に寄与するプリクラッシュセーフティ。2つめは、正面衝突や路外逸脱事故低減に寄与するレーンディパーチャーアラート、3つめは夜間、歩行者などの早期発見・事故低減に寄与するオートマチックハイビームだ。

2018年1月から導入した最新版のToyota Safety Senceは検知機能・性能の向上により、夜間歩行者や自転車事故にも対応するシステム。今後は交差点での歩行者や対向車との事故低減などに適応するように開発を進めるという。

Toyota Safety Sence装着車は、日本において最多の事故形態である追突事故について約7割の低減効果があるとトヨタは発表している。

トヨタ・プリウスがマイナーチェンジし「Toyota Safety Sence」を全車標準装備

そしてマイナーチェンジなどのタイミングに合わせ、安全装備の標準化が進んでいる。

人気のハイブリッドカー、トヨタ・プリウスがマイナーチェンジ。変更内容はフロントフェイスと内装のデザイン一部変更。合わせて、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sence」を全車標準装備。さらに駐車場などから後退する時に、左右後方から接近してくる車両を検知し、ドアミラー内インジケーターの点滅とブザーにより、注意喚起する「リヤクロストラッフィックアラート」をオプション設定した。

画像: ツーリングセレクションにはブラックの幾何学調ルーフフィルムをオプション設定した。

ツーリングセレクションにはブラックの幾何学調ルーフフィルムをオプション設定した。

画像: 不評とされたフロントフェイスをシャープにものに変更。

不評とされたフロントフェイスをシャープにものに変更。

画像: スマートフォンアプリLINEにマイカーを友達として追加設定することで、ナビゲーションの目的地登録や航続可能距離の確認などができるLINEマイカーアカウントを設定。

スマートフォンアプリLINEにマイカーを友達として追加設定することで、ナビゲーションの目的地登録や航続可能距離の確認などができるLINEマイカーアカウントを設定。

「プリウス」「アクア」用の後付け「踏み間違い加速制御システム」発売

さらにトヨタは、販売店装着の純正用品として、現在乗っているクルマに、後付けで取り付けることが出来る「踏み間違い加速制御システム」を2018年12月5日に発売した。「プリウス」「アクア」から販売開始し、今後対象車種を広げていく予定。

画像: 超音波センサーで約3m以内にある壁などの障害物をブザー音で注意喚起する。

超音波センサーで約3m以内にある壁などの障害物をブザー音で注意喚起する。

画像: また後退時には障害物を検知していない時でも、約5km/h以上でアクセルを踏んだ場合、速度が出過ぎないように加速を抑制する。

また後退時には障害物を検知していない時でも、約5km/h以上でアクセルを踏んだ場合、速度が出過ぎないように加速を抑制する。

このシステムは、車両前後に取り付けた超音波センサーにより、前方または後方約3m以内にある壁などの障害物をブザー音で注意喚起する。それでもブレーキと間違えてアクセルを強く踏み込んだ時には、加速を抑制して衝突被害の軽減に貢献する。

また後退時には障害物を検知していない時でも、約5km/h以上でアクセルを踏んだ場合、速度が出過ぎないように加速を抑制する。価格は5万5,080円(消費税込み、取り付け費別)。

ダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシスト」搭載率が約8割以上に

またダイハツ工業(以下ダイハツ)が販売する衝突回避支援システム「スマートアシスト」搭載車両の累計販売台数が、2018年11月末で累計200万台を突破したと発表した。

スマートアシストは2012年12月にマイナーチェンジして発売し「ムーヴ」で初搭載。2015年4月には、従来のレーダーに加えて、単眼カメラを搭載した「スマートアシストⅡ」に進化。2016年11月には世界最小の小型ステレオカメラを搭載、衝突回避支援ブレーキ機能が歩行者にも対応する「スマートアシストⅢ」へと進化。さらに2018年5月には軽商用車「ハイゼットトラック」用の「スマートアシストⅢt」を追加した。

現在、軽自動車11車種、小型乗用車2車種の計13車種にスマートアシストを搭載。コペン以外全ての車種に搭載している。

軽商用車「ハイゼットカーゴ」のMT車にも「スマートアシストⅢ」を搭載

ダイハツは軽商用車「ハイゼットカーゴ」を一部改良しMT車にも「スマートアシストⅢ」を標準搭載し、安全性能を向上させた。合わせて左右後方の障害物を検知して警告音で知らせるリヤコーナーセンサーや、電子制御で走行安全性に寄与するトラクションコントロールにスタビリティコントロールなどの安全装備を搭載した。

ハイゼットカーゴデラックス「SAⅢ」

ハイゼット デッキバンGⅢ

ダイハツはペダルの踏み間違い時に急発進を抑制する後付け安全装置を発売

またダイハツは、ペダルの踏み間違い時に急発進を抑制する後付け安全装置「つくつく防止(ぼうし)」を発売した。

この装置はペダルの踏み間違い事故による衝突被害を軽減することを目標としたもの。後付けで、センサーやコントローラー、インジケーターを装着して、誤操作による重大事故減少へ寄与する。前後方3メートル以内にある障害物をセンサーが検知し、運転者がアクセルを強く踏んで、システムがペダルの踏み違いと判断。コントローラーが燃料供給をカットすることで、エンジン出力を抑制。室内のインジケーターとブザー音により運転者に警告、急発進を抑制する仕組みだ。

累計販売台数の多い2007年発売の2代目タント用をまずは発売。その後対応車種を増やしていく予定。価格は3万4,560円(税込み、取り付け費込み5万9,508円)。

画像: 2007年発売の2代目タント

2007年発売の2代目タント

スズキは軽乗用車「アルト」「アルトワークス」の安全装備を充実

スズキは軽乗用車「アルト」「アルトワークス」を一部仕様変更し、安全装備を充実させ12月13日に発売した。アルトは前方車両や歩行者検知を可能とした衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」、車線逸脱警報機能やハイビームアシストなどを追加するなど、スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」の機能を拡充させた。

画像: アルト X(ディスチャージヘッドランプ装着車)

アルト X(ディスチャージヘッドランプ装着車)

またアルトワークスの5速オートギアシフト車(5AGS)に衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」が標準装備とされた。

画像: アルトワークス

アルトワークス

コンパクトSUV「エスクード」を一部仕様変更して安全装備充実

またスズキはコンパクトSUV「エスクード」を一部仕様変更して安全装備を充実させた。衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」が標準装備。隣接車線の後方から接近する車両を検知する「ブラインドスポットモニター(車線変更サポート付)」、駐車場などで自車後方左右から近接する車両を検知する「リヤクロストラックアラート」、全車速での追従機能を備えた「アダプティブクルーズコントロール」を標準装備して予防安全性能を高めた。

画像: エスクードは日本で輸入車しとして販売される。1.4Lターボエンジンと6速ATを搭載し、4WD駆動。価格は265.8万円。

エスクードは日本で輸入車しとして販売される。1.4Lターボエンジンと6速ATを搭載し、4WD駆動。価格は265.8万円。

エスクードは欧州で徹底した走り込みにより実現した安定感のある足回りを特徴とし、新世代四輪制御システムを採用。街乗りからアウトドアレジャーまで幅広い用途に対応するのが特徴。ハンガリーのスズキの子会社マジャールスズキで生産。日本では輸入車しとして販売される。1.4Lターボエンジンと6速ATを搭載し、4WD駆動。価格は265.8万円。燃費は16.0km/L(WLTCモード)。

日産「エルグランド」が一部仕様変更して先進安全装備を充実

日産「エルグランド」が一部仕様変更し全てのグレードで先進安全装備を充実させた。「LDW(車線逸脱警報)」や「インテリジェントLI (車線逸脱警報)」「進入禁止標識検知」の他緊急時のブレーキをアシストする「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」、先行車や対向車のライトや周囲の明るさを検知し、ヘッドライトを自動的に上向きと下向きに切り替える「ハイビームアシスト」を標準装備した。

画像: 価格は331.884~816.48万円。

価格は331.884~816.48万円。

またアクセルとブレーキペダルの踏み間違いによる衝突防止を支援する「踏み間違い衝突防止アシスト」は、前方の歩行者に対しても察知し作動するように機能向上をさせた。さらに高速道路などで長距離ドライブ時にドライバーの運転負担を低減する「インテリジェントクルーズコントロール」の標準設定を拡大した。

ホンダのハイブリッドセダン「インサイト」は安全運転支援システムを標準装備

先ごろ12月14日に発売されたホンダの新型ハイブリッドセダンのインサイトは安全装備が各段に充実している。先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備。Honda SENSINGは、レーダーとカメラで危険を察知するシステム。衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール、車線維持支援システム、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、後方誤発進抑制機能、オートハイビームなどの複合的な安全運転支援システムだ。

画像: またデザインをこれまで比べ、大幅に高級化させた。

またデザインをこれまで比べ、大幅に高級化させた。

パワートレインには2モーターと1.5Lエンジンを組み合わせたシステムを採用。インテリア、エクステリアともに高級感を旧型に比べ大幅に向上させている。

画像: 内装も高級感に溢れる。

内装も高級感に溢れる。

画像: 「Honda SENSING」はレーダーとカメラで危険を察知するシステム。

「Honda SENSING」はレーダーとカメラで危険を察知するシステム。

安全装備・運転支援システムはいずれもドライバーの監視が必要なもの。クルマまかせの性能過信は禁物で、あくまで支援機能だが、装備・システム充実は消費者にとってはプラスだ。

ソース元/トヨタ自動車、ダイハツ工業、スズキ、日産自動車、本田技研工業、国土交通省

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