【収納アイデア満載】散らかる原因は?イラストでわかる5つの場所別収納術

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部屋が片づかないのは、モノが多過ぎるのではなく、毎日使うモノの中にそれほど使わないモノや関係ないモノが入っているなど、収納のしくみが適切ではないからです。【解説】sea(家族の片づけコンサルタント)

解説者のプロフィール

sea(シー)
家族の片づけコンサルタント。国立音楽大学作曲学科卒業後、音楽活動の傍ら、家事代行サービスに携わる。2009年に整理収納アドバイザー1級、2017年に育休後アドバイザーを取得。現在は人気家事代行マッチングサービス「タスカジ」に登録し、予約が取れない家政婦として活躍。著書に『タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術』(主婦と生活社)がある。

見栄えのいい家より使いやすい家

私は、家事代行サービス「タスカジ」で、お客さまの家の片づけや整理収納のお手伝いをしています。

整理収納の現場で私が重視しているのは、完璧に整理整頓された写真栄えのする部屋よりも、毎日の家事や生活に無理のない、家族にとって使いやすい家にすることです。

家にモノが増えていったり、モノを使って散らかったりするのは当たり前のことです。

たいせつなのは、モノを使った後に家族が戻しやすい「片づけのしくみ」を作ること。簡単に戻せる結果、散らかりにくくなるのす。

私自身、10年前に結婚して夫婦2人暮らしを始めてから、家事のしくみ作りのたいせつさを痛感しました。

私は結婚当初、いつもきちんと整った部屋を目指して家事に精を出していましたが、家事に協力してくれない夫にイライラしてけんかになることもしばしばでした。

でも、あるとき、夫が家事に協力してくれない原因は、家事のルールが夫にとってわかりにくく、手伝いづらいからだと気づいたのです。

片づけてくれないのは使いづらさが原因

「家族が片づけてくれないんです」という相談をよく受けます。客観的に見ると、家事の最終責任者である妻が「これがベスト」と思い込んでいる収納のしくみや部屋の使い方が、実は家族にとって使いづらいというケースが意外と多いのです。

たとえば、小さいお子さんが寝ていると、夜に帰宅した夫は寝室のクローゼットに服を戻しに行けず、脱いだ上着をソファーの上などに置きっぱなしにしがち。この場合、衣類置き場を別の場所に移すことで、夫が片づけやすくなります。

「どの場所になにをどんなかたちでしまうか」を見直して、家族が片づけやすいルールに変えるだけで、ガミガミ言わなくても自然と家族が片づけられるようになります。

片づけのしくみを変えただけで、「子どもが自分のモノを片づけてくれた」「夫が使ったモノを元に戻すようになった」というケースはたくさんあります。

今まで夫を「いつも片づけないヤツ」と思いイライラしていたのが、しくみを変えたら片づけてくれるようになって、夫への見方が改まったという話も聞きます。

「捨てる」より「使いやすくする」が先

「衣類の収納場所はクローゼット」
「服は畳んでしまうもの」

など、収納に関して「これが正解」と思い込んでいることは多いものです。「わが家にとっての使いやすさ」を第一に、こうした思い込みを考え直してみることがたいせつです。

たとえば、衣類は各部屋のクローゼットに分散させずに、1カ所にまとめてファミリークローゼットを作るほうが使い勝手がいい場合もあるでしょう。服は畳まずカゴに放り込むだけの収納方法もあります。

選択肢はたくさんあり、正解は人それぞれ、家それぞれ。わが家にとって使いやすい方法がベストなのです。

また、「モノを捨てないと片づかない」というのも、根強い思い込みの一つです。

お客さまのお宅にうかがうと
「うちはモノが多くて……」
「私はモノを捨てられないタイプで……」

と、恐縮されるかたが非常に多いのですが、家全体の収納力から見たとき、大半の家庭は、決してモノが多過ぎるわけではありません。

部屋が片づかないのは、モノが多過ぎるのではなく、毎日使うモノの中にそれほど使わないモノや関係ないモノが入っているなど、収納のしくみが適切ではないからです。

モノを捨てることだけが、生活をしやすくする手段ではありません。モノを減らすことに抵抗があるならまず、使いやすくすることを考えましょう。

それほど使わないモノは、一軒家なら納戸やストックスペースに逃がすのも一つの手。モノを捨てられなくても解決方法はあるのです。

たいせつなのは使う人の納得度

片づけのしくみを考えるうえで重要なのは、家族全員の納得です。

お客さまの中には、「片づけ業者に依頼したところ、本人の意向を聞かずにどんどんモノを捨てられて、部屋はきれいになったけれど家族は不満でいっぱい」というかたもいらっしゃいました。

「どこに、なにを、どうしまうか」を決めるときは、家族全員の意見を聞いたうえで、皆が納得でき、無理なく実行できるしくみを作ることがたいせつです。

家族が使いやすいしくみを作ることが、片づけたのにすぐリバウンドするのを防ぐ最善策なのです。

リビングの収納個人ごとの 「とりあえずボックス」でモノの逃がし先を確保する

家族が過ごすリビングやダイニングは、子どものおもちゃや勉強道具、大人の仕事道具、郵便物や請求書などの書類、読みかけの本、取り込んだ洗濯物など、いろいろなモノが持ち込まれて、散らかりやすい場所の代表です。

モノが散らかって、ソファーでくつろげない状態になっている光景も、よく見かけます。
リビングが散らかる理由は、リビングに個人のアイテムの逃がし先がないからです。

家族1人ひとりに専用の「とりあえずボックス」を用意して、
・使い終わったら自分のボックスに入れる
・ボックスが満杯になったら自分で整理する
というルールを決めると、モノであふれたリビングを片づける手間とストレスが大幅に減ります。

このように家族全員が快適に暮らすには、各自のセルフスペースがあるといいのですが、家事量も多く、家で過ごす時間がいちばん長いはずのママが、セルフスペースを持てていないケースが多いものです。

そこで提案したいのが、リビングやダイニングなど長い時間を過ごす場所に「ママ専用のスペース」を作ること。自分の部屋がなくても、趣味や家事で自分がよく使うモノをボックスや棚にまとめて、自分の定位置を作るだけでも、居心地がずっよくなります。

台所の収納1軍を「ゴールデンスペース」に移せば使いやすさが大幅アップ!

家の中でいちばんモノが集まりやすいのが、台所です。

食材、調味料、食器、調理器具などをすき間に突っ込んで、とりあえずしまうことをくり返していると、よく使うモノをすぐに取り出せなくなり、ストレスがたまり、台所仕事が嫌になってしまいます。

収納が面倒だからと、水切りカゴや調理スペースに普段使いの食器を置きっぱなしにすると、調理や洗い物の邪魔になり、ストレスがたまっていく一方です。

台所を使いやすくするカギは、備え付け収納の使い方にあります。どのようなタイプの収納でも、モノがしまいやすく取り出しやすい「ゴールデンスペースと、取り出しにくい「デッドスペース」があります。

毎日使う食器など使用頻度の高いものは、いちばん出し入れしやすいゴールデンスペースに、密度を抑えてゆったりしまうのが鉄則。

しかし現実は、この鉄則が守られておらず、いちばんいい場所に使用頻度の低いものが収納されている家庭がほとんどです。

まずは食器や調味料などを、使用頻度で仕分けしましょう。登板回数の多い1軍と、たまに使う2軍、めったに使わない3軍(来客セットなど)に分けます。

そして1軍は優先してゴールデンスペースにゆとりを持たせて収納。3軍は頻繁に使いませんから、デッドスペースに密度を高くして、収納します。来客セットなどはバラバラにしておかず、箱にまとめて入れて、それだけ取り出せばよいようにしておくと使うとき便利です。

『タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術』より転載

クローゼットの収納よく着るものは「かける収納」に、たまに着るものは「たたむ収納」

衣類の収納法は
・畳んで引き出しや衣装ケースにしまう
・ハンガーにかける
に大きくわかれます。

服を畳んでしまうのが面倒な人は、突っ張り棒などを利用してハンガー収納をメインにすれば、乾いた洗濯物をそのままかけるだけで済むので、片づけのストレスが減ります。

部屋着など一度そでを通した服は、専用のかごに「放り込む」収納を取り入れると、ベッドの上などに出しっぱなしにせずに済みます。

クローゼットの中身や置き場所を整理するには、手持ちの服を
(1)よく着る服
(2)たまに着る服
(3)ほぼ着ないが捨てはしない服
と使用頻度で分類し、それぞれに合った場所と方法で収納します。

(1)はもっとも出し入れしやすく一覧できるよう「かける収納」に
(2)は引き出しの「たたむ収納」でいいでしょう。

(1)は台所と同じで、ゆとりをもたせてください。ギチギチだとやがて収納しなくなります。
(3)など使用頻度の低い服は、寝室や押入れなど別の場所に追い出します。

アルバムなど思い出の品が普段使いのクローゼットにしまわれているケースもよくあります。めったに使わないものは押入れなど別の場所に保管すれば、それだけでクローゼットに余裕が生まれます。

『タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術』より転載

玄関の収納靴はゆったり広く収納が鉄則!飾り物は1つに絞る

玄関の悩みで多いのが、
「家族が靴をしまってくれず、玄関に靴が散乱してしまう」
「靴が増えて収納スペースがない」
というもの。

靴の脱ぎっぱなしを防ぐには、シューズボックスのいちばん使いやすい「ゴールデンスペース」に、普段使いの靴をゆったりと収納することです。

よく、靴を上下に重ねて収納できる便利グッズを見かけますが、しまうのが面倒になり、靴が出しっぱなしになる原因に。棚にギチギチに靴を詰め込まないようにしましょう。

靴の収納スペース不足の悩みを解決するには、レギュラーで使う靴だけを玄関にしまい、それ以外は2軍として、別の場所に保管するのも一案です。

冠婚葬祭用の靴やレジャー用の靴など使用シーンが限られた靴は、季節ものとして納戸やストックスペースに移動すれば、玄関の収納に余裕が生まれます。

また、玄関は「家の顔」となる空間なので、できるだけスッキリとさせておきましょう。玄関の印象をスッキリさせるには飾り物を複数置かないこと。ゴチャゴチャと飾ると、それぞれがケンカしてしまいます。1つに絞ることがポイントです。

『タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術』より転載

洗面所の収納個人の収納ケースで「直置き」を防ぐ

化粧品やヘアケア用品など、個人のモノが集まりやすい洗面所。つい洗面台の上にモノを直置きし、それがあふれて散らかってしまうケースが多いです。洗面台の上にモノが散乱していると掃除も大変になります。

洗面台の上に出しておくのは、歯磨き用品やハンドソープなど、家族全員が使う必要最小限のモノだけに絞るのが鉄則です。

そこからあふれた各自のモノは、個人ごとに棚を振り分けたり、棚がなければ個人ごとにケースを用意したりして、個別に収納すると管理が楽になります。

なお、個人ごとの収納ケースは、出し入れしやすいように「浅型」を選ぶとよいでしょう。

また、洗面台まわりで使うアイテムは、ブラシやヘアゴム、メイク用品など、かたちがバラバラで、こまごまとしたものが多いのが特徴。家細かいメイク用品やヘアゴムなどはジッパーつき透明袋やポーチに入れておくと、散らからず中身も見えやすく、お勧めです。

『タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術』より転載

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