【ソニーのミラーレス一眼の選び方】フルサイズ初心者には10万円台の旧モデルもおすすめ!

文具・ホビー・カメラ

ソニーのレンズマウントはEマウントとAマウントの2種類。Aマウント機は2機種、Eマウント機(ミラーレス一眼)は13機種で、9機種がフルサイズ、4機種がAPS-Cサイズだ。Aマウント機からEマウントへの移行は、純正のマウントアダプターがあるし、APS-Cからフルサイズへの移行もマウントが同じなので手持ちのレンズが無駄にならない。

ソニーの主要モデルをチェック

Eマウントのフルサイズ機を中心に展開

ソニーには、レンズマウントが2種類ある。一つはミラーレス一眼用のEマウント、もう一つはSLT(一眼トランスルーセントミラーカメラ)用のAマウントだ。後者は、もともと一眼レフ用だったこともあって、ここでは便宜上、一眼レフと同じグループに分類している。

主要現行ラインアップ

ボディ

ミラーレス一眼(フルサイズ)/9機種
ミラーレス一眼(APS-C)/4機種
一眼レフ(フルサイズ)/1機種
一眼レフ(APS-C)/1機種

レンズ

Eマウントレンズ/49本
Aマウントレンズ/34本

新機種が出ても旧機種の販売を継続

実売10万円台の旧モデルもねらいめ

Eマウント機(要はミラーレス一眼である)は13機種あって、9機種がフルサイズ(うち1機種は大手量販店では販売終了している)、4機種がAPS-Cサイズだ。

けっこうな大所帯だが、これはソニーが、新機種が出ても旧機種を残す手法を採っているからで、機能や性能を重視するなら新機種を選びたい。だが、ほどほどの予算でフルサイズ化を考えるユーザーにとっては、旧型であっても実売10万円強で買えるという魅力につながっている

ハイエンドのα9は、AF追従で20コマ/秒の高速連写が可能。2番手モデルのα7RIIIは、4240万画素の高解像度で10コマ/秒連写が楽しめる。最新ベーシックモデルのα7IIIには、α9からさらに発展させた位相差検出693点+コントラスト検出425点のハイブリッドAFを搭載するなど、モデルによって明確に特徴づけられている。

これまで使ってきたレンズ資産も生かしやすい

一方のAマウント機(SLT)は、フルサイズとAPS-Cサイズ機が1機種ずつ。あまり元気がいいとはいいづらい状況だ。ソニーとしてはAマウントをやめるつもりはないようだが、力が入っているのはどう見てもEマウント。正直、Aマウントに明るい未来があるとは思えない。

Aマウント機のユーザーがEマウントに移行する場合、手持ちのAマウントレンズを活用できる純正のマウントアダプターがある。また、EマウントのAPS-Cサイズ機のユーザーがフルサイズに移行する場合は、マウントが同じなのでレンズはそのまま活用可能だ。このようにソニー内であれば、手持ちのレンズ資産が無駄にならないのはいい。

左上:α7III、左下:α7II、中央:α6500、右上:α9、右下、α7RIII

ソニーの主要5モデルの評価は?

ミラーレス一眼(フルサイズ) α9

48万4790円(ボディ)

標準対応レンズ/Eマウントレンズ
有効画素数/2420万画素
最高ISO感度/20万4800
最大連写速度/20コマ/秒
ボディサイズ/幅126.9mm、高さ95.6mm、奥行き63.0mm
ボディ重量/673グラム

評価
連写最高速20コマ/秒を実現したフルサイズハイエンドモデル

メモリー内蔵の積層型CMOS撮像センサーを搭載したハイエンド機。693点もの位相差AFを最大60回/秒で駆動することで、連写最高速20コマ/秒を実現。連写中にもライブビュー映像が見られるので、動きの速い被写体を追いやすい。5段分の効果を持つボディ内手ブレ補正も見どころだ。

グリップが小さいため、重さのあるレンズと組み合わせたときのホールド性がもう一つ。メニュー構造が複雑でわかりづらい。下位機種と操作系を統一できない部分があって、併用が難しいのもマイナスポイント。フリッカーレス撮影時は、5.5コマ/秒連写になる。

ミラーレス一眼(フルサイズ) α7RIII

37万7870円(ボディ)

標準対応レンズ/Eマウントレンズ
有効画素数/4240万画素
最高ISO感度/10万2400
最大連写速度/10コマ/秒
ボディサイズ/幅126.9mm、高さ95.6mm、奥行き73.7mm
ボディ重量/657グラム

評価
4240万画素の高解像度で最高10コマ/秒の高速連写が可能

キレのいい描写が得られるローパスフィルターレスモデル。4240万画素もの高解像度でありながら、最高10コマ/秒の高速連写が可能。圧縮RAWでも76枚連続で撮れるのでスポーツ系の撮影にも十分対応できる。399点位相差検出を併用するハイブリッドAFが画面の広い範囲をカバーしている。フリッカーレス撮影やサイレント撮影機能も装備する。

α9と同じで、グリップが小さくて握ったときに小指が余ってしまうし、メニューの複雑さも改善してほしい。画面の端の測距点はコントラスト検出のみで、その部分だけAFの動作が遅い。

ミラーレス一眼(フルサイズ) α7III

22万4090円(ボディ)

標準対応レンズ/Eマウントレンズ
有効画素数/2420万画素
最高ISO感度/20万4800
最大連写速度/10コマ/秒
ボディサイズ/幅126.9mm、高さ95.6mm、奥行き73.7mm
ボディ重量/650グラム

評価
ハイスペックなのにほどほどの価格。長寿命バッテリーも魅力

位相差検出693点とコントラスト検出425点のハイブリッドAFが追従する10コマ/秒連写。人物撮影で威力を発揮する瞳AF。5段分の効果を持つボディ内手ブレ補正など、ハイスペックなのに、ほどほどの価格を実現している。大容量バッテリーの採用でCIPA基準で710枚撮れる長寿命も魅力だ。

やはりグリップの小ささとメニューの複雑さはどうにかしてもらいたい点。EVFの解像度が上位2機種より低めで、見比べると物足りなさを感じる。デュアルスロットだが、上が「2」で下が「1」という不合理な配置も気になる(α9やα7R IIIも同じだ!)。

ミラーレス一眼(フルサイズ) α7II

12万4200円(ボディ)

標準対応レンズ/Eマウントレンズ
有効画素数/2430万画素
最高ISO感度/2万5600
最大連写速度/5コマ/秒
ボディサイズ/幅126.9mm、高さ95.7mm、奥行き59.7mm
ボディ重量/599グラム

評価
新型に比べ価格がグッと身近。初めてのフルサイズ機におすすめ

初代α7をベースにボディ内手ブレ補正機構を追加するなど改良を加えたモデル。グリップや前後ダイヤルの形状、ボタンレイアウトが変更されて使い勝手が向上。機能が充実していて、かつ新型のα7IIIに比べて実売価格がグッと身近なので、初めてのフルサイズ機としてもおすすめだ。

AFの位相差検出のカバーエリアが狭く、周辺部はコントラスト検出のみでスピードが遅い。EVFの解像度が低く、倍率もα7IIIなどより低めなため、厳密なピント合わせをしたいときには不利となる。α7IIIなどよりもカスタマイズ性は劣る。

ミラーレス一眼(APS-C) α6500

11万6260円(ボディ)

標準対応レンズ/Eマウントレンズ
有効画素数/2420万画素
最高ISO感度/5万1200
最大連写速度/11コマ/秒
ボディサイズ/幅120.0mm、高さ66.9mm、奥行き53.3mm
ボディ重量/453グラム

評価
ボディ内手ブレ補正を持つコンパクトなシルエットのAPS-C機

EVFとボディ内手ブレ補正機構を内蔵しながらコンパクトなシルエットを実現したAPS-Cサイズ機。位相差425点のハイブリッドAFで快適なピント合わせを実現。AF追従で11コマ/秒の高速連写を可能にしているのも注目だ。液晶モニターにタッチパネルが内蔵され、測距点選択が快適になっているのもいい。

カメラ本体の背が低いため、グリップに小指がかからず、安定感が物足りない。APS-Cサイズ専用レンズに明るいズームレンズがない(フルサイズ用も使えるが大きく重すぎる)。メニューが複雑で、タッチ操作に対応していない。

※価格は記事作成時のものです。

解説/北村智史(カメラライター)

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