スマホの勢いに押されるカメラ市場において、唯一、元気なカテゴリーが「レンズ交換式のミラーレス一眼」だ。この記事では、ミラーレス一眼と従来の一眼レフとの違いを解説し、ミラーレスを発売している6社のラインアップと特徴を紹介していこう。

ミラーレス一眼は、どんなメーカーが出している?

現在、多くのメーカーからミラーレス一眼が発売されているが、最初に発売されたのは2008年のパナソニックのLUMIX DMC-G1である。翌年にはオリンパスもPEN E-P1を発売。どちらも4/3型の撮像センサーを採用するマイクロフォーサーズ規格の製品である。

パナソニックやソニーは、デジタルになって本格的にカメラ業界に参入したメーカーだが、ミラーレス一眼では、この新規参入メーカーの躍進が目立つ。最近、注目度が高まっている35ミリ判フルサイズ(以降、フルサイズ)のミラーレス一眼は、ソニーのα7シリーズが先鞭をつけてリードしてきた。
もちろん、フィルム時代からの既存カメラメーカーもミラーレス一眼を発売している。ただし、採用する撮像センサーの大きさは、メーカーやシリーズで異なる。

富士フイルムやキヤノンは、APS-Cサイズの製品を発売してきた。だが、富士フイルムは2017年からフルサイズよりも大きい中判フォーマットの製品も発売。キヤノンは昨年10月にフルサイズのEOS Rを発売した。
ニコンも昨年9月にZ7を発売し、フルサイズミラーレス市場に参入。そして、マイクロフォーサーズ陣営のパナソニックからも、新たにフルサイズのS1シリーズが登場している。

各社のミラーレス一眼の主なラインアップと特徴

オリンパス

OM-Dシリーズ 4モデル
PENシリーズ 2モデル

EVFを内蔵する一眼レフふうのOM-Dシリーズは、比較的カメラに詳しくて本格的に撮る人向けのモデル。スマートな小型・軽量ボディのPENシリーズは、旅先や日常スナップなどで気軽に使うのに適している。

画像: OM-D E-M1X

OM-D E-M1X

画像: PEN E-PL9

PEN E-PL9

キヤノン

Rシリーズ 2モデル
Mシリーズ 4モデル

フルサイズ対応のRシリーズでは、機能が充実した中級機のEOS Rと、リーズナブルで扱いやすいEOS RPを発売。APS-CサイズのEOS Mシリーズは、EVFの有無の違いはあるが、いずれも小型軽量で気軽に使える。

画像: EOS RP

EOS RP

画像: EOS Kiss M

EOS Kiss M

ソニー

フルサイズ 9モデル
APS-C 3モデル

フルサイズのα7シリーズは、スタンダード、高画素、高感度性能重視の3タイプがそろう。α9は連写性能が別格。APS-Cモデルも、小型・軽量設計ボディだが、AF性能や動体追従に優れる実力派。

画像: α7RⅢ

α7RⅢ

画像: α6400

α6400

ニコン

Zシリーズ 2モデル

昨年後半から、フルサイズのZシリーズを展開。Z7は4575万画素の高画素タイプで、本格的な風景撮影などに最適。2450万画素のスタンダードタイプのZ6は、バランスの取れたオールラウンドモデル。

画像: Z7

Z7

パナソニック

Sシリーズ 2モデル
Gシリーズ 6モデル

フルサイズのSシリーズは、高剛性ボディや高精細ファインダーを生かし、本格的な静止画や4K/60p動画撮影に向く。4/3型のGシリーズは、高性能モデルから機動性の高い小型・軽量モデルまで幅広く展開。

画像: S1R

S1R

画像: DC-G9

DC-G9

富士フイルム

GFXシリーズ 2モデル
Xシリーズ 6モデル

フルサイズを超える中判フォーマットのGFXシリーズを擁するほか、APS-CのXシリーズでは、ボディ内手ブレ補正搭載のX-H1、高機能なX-T3やX-T30、シンプルで扱いやすいX-A5など、幅広い選択肢を用意。

画像: GFX 50R

GFX 50R

画像: X-T3

X-T3

解説/吉森信哉(フォトグラファー)



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