【お灸のやり方】腎臓病の予防に役立つポイントはココ!血流を改善して腎機能を高める

美容・ヘルスケア

腎臓病になったら、西洋医学による治療を続けることが大前提です。そのうえで鍼灸を応用すれば、病状の進行を食い止めたり、腎機能を高めたりできるのです。この腎臓ポイントへのお灸が、症状を緩和させる理由は、血流改善作用と抗炎症作用が発揮されるからです。【解説】小松隆央(こまつ鍼灸院院長・小松式高麗手指鍼研究会代表)

解説者のプロフィール

小松隆央(こまつ・たかお)
こまつ鍼灸院院長・小松式高麗手指鍼研究会代表。高麗手指鍼の理論をもとに、頸椎症、腎不全の改善に取り組んでいる。

手のひらから全身の症状を改善する高麗手指鍼

私が、腎臓病にお悩みのかたがたを診るようになって、20年になります。ご存じのように、重篤な疾患である腎臓病は、じりじりと悪化していき、多くの場合、透析が必要な状態に至ることもあります。

腎臓病は、最新の西洋医学の治療を続けていっても、悪化していくことが多い病気なので、それだけに悩みも深いのです。できれば透析を回避したい、あるいは、よくならないまでも現状を維持したい……。私は、そんな願いを抱く皆さんの手助けをしてきました。

もちろん、腎臓病になったら、西洋医学による治療を続けることが大前提です。そのうえで鍼灸を応用すれば、病状の進行を食い止めたり、腎機能を高めたりできるのです。なかには、将来、透析になると宣告を受けていたかたが、寛解に至った例もあります。

私はこれまで、7歳のお子さんから91歳の高齢者まで、600人以上の腎臓病の皆さんに「高麗手指鍼」を施してきました。

高麗手指鍼とは、韓国の柳泰佑先生が独自に考案した療法です。鍼灸師として働き始めたころの私は、通常の鍼灸だけでは治せない病気が多いことに悩んでいました。そんなとき、高齢手指鍼に出合ったのです。

この療法の特長は、全身を巡る経絡(一種の生命エネルギーである気の通り道)が集中している手のひらを、鍼灸によって刺激して、全身のさまざまな症状を改善することです。

手のひらにあるツボを刺激すれば、特定の内臓や器官の不調を改善できます。腎臓病の場合は、手のひらで腎臓に相当するゾーンを刺激して、よい影響を与えればいいのです。

では、手のひらの腎臓に当たるところは、どこになるでしょうか。

中指の中央を通るラインが、私たちの体の正中線に当たります。この正中線上で、中指のつけ根の横ジワと、手首にできる横ジワ(そのいちばん上のシワ)との中間点。そこから、小指側に5mmほど真横にズレたところが、腎臓ポイントと考えてください。

このポイントに、市販のお灸などを使って刺激を加えればいいのです。細かい位置については、あまり難しく考える必要はありません。お灸は、一つのツボをピンポイントではなく、その周辺のゾーンをまとめて熱で刺激できます。おおよその位置が合っていれば、全く問題ありません。

次に、お灸のやり方です。

腎臓ポイントにお灸を貼ったら、火をつけます。しばらくして、「熱くなってきたな」と感じるでしょう。その時点で、外していただいてけっこうです。

また、市販のお灸は、モグサの成分が燃え尽きると数分で火が消えるので、冷めるまでそのままにしておいてもいいでしょう。

腎機能が低下している人ほど、熱さを感じにくいため、少し時間がかかります。熱くなったら取り外せばよいのですから、どなたにでも簡単にできると思います。

いずれにしても、お灸をする際は、ヤケドをしないようにくれぐれも注意してください

この腎臓ポイントへのお灸は、左右の手に1日1回行いましょう。気持ちよいと感じるのであれば、朝昼晩、1日3回行ってもかまいません。

血流改善と抗炎症作用で腎臓を若返らせる

この腎臓ポイントへのお灸が、症状を緩和させる理由は、血流改善作用と抗炎症作用が発揮されるからです。

腎臓は、無数の末梢血管で構成されている臓器です。腎機能が低下するのは、これらの末梢血管がかたくなって、血液が流れにくくなるからです。そこで、お灸によって血流をよくすることで、腎機能を回復させることができるのです。

また、腎臓病を引き起こす「糸球体腎炎」などの病気では、腎臓に炎症が起こっています。そこで、お灸が持つ抗炎症作用が役立つのです。

このように、腎臓ポイントへのお灸は、血流改善と抗炎症作用の両面から、腎臓を若返らせて、本来持っている機能を向上させることに貢献します。

すでに腎臓の疾患を抱えているかたは、西洋医学による治療・投薬、医師から指導された食事療法などをきちんと継続してください。そのうえで、ご紹介したこの腎臓ポイントへのお灸を、毎日行うことをお勧めします。

また、「腎臓病の診断を受けるほどでもないけど、いろんな数値が高めで気になる」というかたにも、このお灸は、予防の観点からお勧めできます。

腎機能を高めて、状態を悪化させないよう、ひいてはより改善できるように、お灸を続けましょう。

腎臓ポイントへのお灸のやり方

【腎臓ポイントの見つけ方】
中指の中央を通る正中線上で、中指のつけ根の横ジワと、手首にできる横ジワ(いちばん上のシワ)の中間点。そこから、小指側に5mmほど真横にズレたところが、腎臓ポイント。

【お灸のすえ方】
腎臓ポイントに、市販のお灸を貼る。おおよその位置が合っていれば、問題ない。
火をつけて、「熱くなってきたな」と感じた時点で、外してよい。

※市販のお灸は、数分で火が消えるので、冷めるまでそのままにしておいてもよい。
※お灸をする際は、ヤケドをしないようにくれぐれも注意する。
※腎臓ポイントへのお灸は、1日1回左右の手に行う。気持ちよいと感じれば、朝昼晩、1日3回行ってもよい。

この記事は『壮快』2019年5月号に掲載されています。

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