この野菜スープの中には、植物が紫外線や害虫などの外敵から身を守るために、みずから作り出す、天然の機能性成分「ファイトケミカル」がたっぷり含まれています。ファイトケミカルは、あらゆる場面で過剰に発生する活性酸素を無毒化し、さまざまな病気から体を守ってくれるのです。そこで、私が食事指導の一環として患者さんにお勧めしているのが、キャベツ、タマネギ、ニンジン、カボチャを水で煮て作る「ファイトケミカルスープ(野菜スープ)」です。
【解説】髙橋弘(麻布医院院長)

「ハーバード大学式野菜スープ」基本の作り方

画像2: 【ファイトケミカルスープとは?】医師が考案した「4種の野菜入りスープ」の作り方

【材料】(作りやすい分量)
キャベツ、タマネギ、ニンジン、カボチャ…各100g
水…約1L

画像3: 【ファイトケミカルスープとは?】医師が考案した「4種の野菜入りスープ」の作り方

【作り方】
野菜はよく水洗いし、それぞれ一口大に切る。ニンジンとカボチャは皮つきのまま切る。

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①と水を鍋に入れ、ふたをして強火にかける。沸騰したら弱火にし、そのまま20分ほど煮て完成。

【ポイント】

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鍋は、野菜の有効成分が飛ばないように、ふたがしっかり閉まる物を使用する。お勧めはホーロー鍋。

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タマネギの外皮やニンジンのへた、キャベツの芯などにも有効成分が豊富に含まれているため、だしパックや不織布に入れて、いっしょに煮出すとよい。食べる際には取り出す。

「ハーバード大学式野菜スープ」のとり方

【1日2〜3回、食前にとる】
スープ(液体部分)200mlと具(100g)で1食分。温かいままでも冷たいままでもよい。

画像7: 【ファイトケミカルスープとは?】医師が考案した「4種の野菜入りスープ」の作り方

【味つけは基本的にしない】
スープに野菜の甘みと旨みが溶け出ているため、そのまま食べる。慣れない場合は、ショウガや黒コショウ、カレー粉、ハーブなどを入れてもよい。

画像8: 【ファイトケミカルスープとは?】医師が考案した「4種の野菜入りスープ」の作り方

【具材もなるべく食べる】
ただし、体力が弱っている人は、スープだけとってもよい。旬の野菜やキノコ類、海藻類を加えれば、より健康効果がアップ!

画像9: 【ファイトケミカルスープとは?】医師が考案した「4種の野菜入りスープ」の作り方

【保存方法】
《冷蔵の場合》 清潔な保存容器に具とスープをいっしょに入れて、ふたをして冷蔵庫で保存する。2~3日は保存可能。
《冷凍の場合》 ジッパーつき保存袋に具とスープをいっしょに入れて、冷凍庫で保存する。2~3ヵ月は保存可能。

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植物の細胞壁は一定以上加熱しないと壊れない

野菜に含まれる天然の機能性成分・ファイトケミカルの効果についてお話をすると、「なぜスープにするのですか?」という質問をしばしば受けます。

新鮮な生野菜は、サラダなどにすればおいしく食べられます。しかし、生野菜では、ファイトケミカルはわずかしか吸収できないのです。

ファイトケミカルの多くは、植物の細胞内にあります。細胞は、かたく頑丈なセルロースでできた細胞壁に包まれており、人間の消化酵素では消化できません。包丁で刻んだり、ミキサーで粉砕したりしても壊れないので、細胞内のファイトケミカルは取り出せないのです。

ところが、スープにして野菜を一定以上加熱すると、頑丈な細胞壁はいとも簡単に壊れて、ファイトケミカルのほとんどが溶け出します。そして、ファイトケミカルは熱に強いので、加熱しても効力は失われません。

それどころか、野菜の抗酸化作用は、生のジュース(しぼり汁)を1とすると、スープ(ゆで汁)は約100倍も強いという、熊本大学名誉教授・前田浩先生の研究があるほどです。

野菜を加熱するとビタミンCが壊れる、と思われるかもしれませんが、その心配はありません。ビタミンCのほとんどはスープに溶け出しているので、スープを飲めば難なくとることができます。

さらに、スープにするとかさが減るため、量をたっぷりとることができ、有効成分を効率よく吸収できます。

私がハーバード大学式野菜スープ(ファイトケミカルスープ)を勧めるのは、こうした理由からなのです。

病気に打ち勝つには、免疫力を高めることが大切です。免疫とは、体を異物や病気から守るしくみです。

その主役となるのは、血液内を流れる白血球です。白血球には、ウイルスや細菌などの外敵や、体内に生じたガン細胞を攻撃する働きがあります。

白血球の数が減ったり、活性が落ちたりして免疫が正常に機能しなくなると、ガンが発症します。また、感染症にかかりやすくなるほか、病気が治りにくくもなります。

しかし、免疫力が低下してもあきらめることはありません。野菜スープをとり続けることで、白血球が増え、免疫力を上げる可能性があるからです。

私は、ガン治療中の患者さん6名に協力していただき、野菜スープを2週間、一日3回、200mlずつ飲んでもらいました。6人のかたは、いずれも抗ガン剤の副作用で、白血球が減少していました。

ところが、2週間後に採血し、スープを飲む前と比較したところ、全員の白血球が増加し、平均で43%も増えていました(下図参照)。つまり、野菜スープで、免疫力が上がったことが実証されたのです。

《ハーバード大学式野菜スープ摂取後の白血球の変化》

画像11: 【ファイトケミカルスープとは?】医師が考案した「4種の野菜入りスープ」の作り方

肝機能値が劇的に降下!

野菜スープをとり続けた患者さんの例を紹介しましょう。

Aさん(50代・男性)は、飲酒はしないものの暴飲暴食を続け、体重は最大で120kg(身長180cm)ありました。また、過去1~2ヵ月の血糖状態がわかる指標であるヘモグロビンA1cが6.7%(正常値は4.6~6.2%未満)、肝臓の機能を示すγ-GTPが167(男性の正常値は70以下)と、いずれも高い数値でした。脂質異常症も認められました。

そこで、90kgまで減量したところで、カロリー(エネルギー)制限に加えて、野菜スープの食前摂取を勧めたところ、10kgやせて80kgのダイエットに成功。ヘモグロビンA1cは5.5%、γ-GTPは31にまで低下し、コレステロール値まで正常になりました。

また、乳ガンを発症したBさん(60代・女性)は、肺と骨に転移し、手術ができない末期にありました。ところが、ホルモン療法や免疫療法、そして野菜スープの摂取を続けたところ、ガンが縮小し、手術ができる状態になりました。今も治療を受けていますが、周囲に驚かれるほど元気に過ごされています。

野菜スープは、私自身の健康維持にも役立っています。スープをとって、10kgの減量に成功しました。かれこれ10年以上、毎日とり続けていますが、カゼを引いたり、体調をくずしたりすることはありません。野菜スープにはすばらしい力があると、身をもって感じています。

野菜スープをとり続ければ、健康なかたなら、病気の予防になり、病気を患っているかたは、回復を助けます。ぜひ、今日からお試しください。

画像: この記事は『壮快』2019年5月号に掲載されています。

この記事は『壮快』2019年5月号に掲載されています。

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