コード決済は、キャンペーンにつられて次から次へとサービスを乗り替えがち。しかしこれは、細かいお金の入った財布をたくさん持つようなことで、かえって不便だ。いくつかに絞って使ったほうが効率がい。ここではコード決済サービスのうち、PayPay・LINE Pay・楽天Pay・d払いの4サービスを紹介。それぞれの汎用性・利便性・お得度を星の数で採点したので参考にしてほしい。

乱立するスマホ決済の中から自分に合うサービスを選んで併用するのがおすすめ

増えすぎると管理が大変になるので注意

キャッシュレスブームを受け、さまざまな事業者がスマホ決済の提供に乗り出している。もともと提供されていたFeliCa方式の非接触決済に加え、にわかに増えているのがコード決済だ。中国でコード決済がブームになったこともあり、LINEやソフトバンクグループ、楽天など、幅広い事業者がサービスを開始した。画面にQRコード/バーコードを表示させるだけと、端末の機能に依存しない手軽さも、各社が参入している要因の一つといえる。FeliCaの非接触決済にも各種サービスが存在したが、コード決済の種類はその数を大きく上回る。

現在コード決済は、各社とも大盤振る舞いの還元キャンペーンを展開しているが、これにつられて次から次へとサービスを乗り替えると、それだけ残高が分散してしまうことになる。細かいお金の入った財布をたくさん持つようなもので、これではかえって不便。複雑になるのを避けるには、いくつかに絞って使ったほうがいい。
例えば、コード決済とFeliCaを使った非接触決済で、それぞれプリペイドとポストペイの両方を使えるようにしておくと、支払いの手段が多様化し、使える場所も多くなる。また、よくためているポイントがあるなら、それを軸にサービスを選ぶのも手だ。
以降では、乱立するコード決済やFeliCa決済の中から、現時点においてユーザーや対応店舗数の多いサービスをピックアップして、特徴を解説してこう。

●乱立ぎみのスマホ決済サービス

画像: スマホ決済は、コード決済とFeliCaを利用した非接触決済の二つに分かれる。その中に各サービスが存在する。

スマホ決済は、コード決済とFeliCaを利用した非接触決済の二つに分かれる。その中に各サービスが存在する。

コード決済①
PayPay

●運営会社:PayPay
●決済方法:PayPay残高、Yahoo!マネー、クレジットカード
●公式URL:https://paypay.ne.jp/

画像: コード決済① PayPay
画像: 銀行からチャージしたPayPay残高のほか、Yahoo!マネーやクレジットカードにも対応。

銀行からチャージしたPayPay残高のほか、Yahoo!マネーやクレジットカードにも対応。

ソフトバンクとヤフーが合弁で事業を展開するのが、PayPayだ。開始直後に実施した「100億円あげちゃうキャンペーン」は、総額のインパクトや、月5万円までと還元額が大きかったことから、ユーザーが殺到。開始からわずか10日で、キャンペーンが終了してしまった。その後、第2弾のキャンペーンは、1回の還元額の上限を1000円まで下げ、日常利用を促進。大規模なキャンペーンが功を奏し、コード決済ではトップクラスの知名度を誇るサービスに成長した。

PayPayは、プリペイドとポストペイの両方に対応している。現金をチャージするには、Yahoo! ウォレットにひもづけた銀行口座が必要。この口座から、PayPay残高にチャージし、支払いに利用する仕組みだ。

クレジットカードも登録でき、支払い時にこちらを選ぶと、PayPayを経由する形でクレジットカードに課金される。この場合、直接クレジットカードで決済しているのと大きな違いはないが、PayPayの還元対象になる。
キャンペーンでの20%還元が注目を集めがちだが、5月8日からはベースの還元額も0・5%から3%に上がっている。こちらは上限が1回1万5000円、月3万円まで。ただし、3%還元はPayPayにチャージした残高やヤフーのYahoo! JAPANカードを使ったときで、そのほかのクレジットカードでは還元額が0.5%に下がる点に注意。また、キャンペーン第2弾終了後も、20回に1回の確率で最大1000円まで還元が受けられる「PayPayチャンス」を実施している。
送金機能にも対応。PayPay IDや電話番号で、チャージした残高を送金でき、割り勘などにも使える。ソフトバンクの営業力で、対応店舗を一気に拡大している点も魅力といえるだろう。

評価

大型キャンペーンでシェア拡大。ベースの還元率も3%と高い

汎用性★★★☆☆
利便性★★★☆☆
お得度★★★★★

利用可能な店舗は一気に拡大しているが、iDやSuicaなどと比べるとまだまだ穴は目立つ。出金機能がないなどの点もデメリット。ただし、キャンペーンは大盤振る舞いで、お得度は非常に高い。

コード決済②
LINE Pay

●運営会社:LINE Pay
●決済方法:LINE Pay残高、クレジットカード(ネット決済など一部)
●公式URL:https://line.me/ja/pay

画像: コード決済② LINE Pay
画像: LINEから呼び出していたLINE Payだが、単独アプリも登場。コードを即、呼び出せる。

LINEから呼び出していたLINE Payだが、単独アプリも登場。コードを即、呼び出せる。

コード決済にくくられがちなLINE Payだが、厳密にいうと、財布を意味する「ウォレット」に近い。支払い方法はコード決済だけでなく、Android端末の場合、QUICPay+での支払いも可能。FeliCaを使った決済でも、LINE Payの残高が引かれる。さらに、LINE PayはJCBのプリペイドカードでも利用できる。コード決済、FeliCaの非接触決済、プリペイドカードと、支払いの方法は多彩だが、お金の出元は一つという意味で、まさに財布のようなサービスなのだ。

コード決済が利用可能な店舗の数はまだまだ少なく、コンビニや家電量販店などの大手チェーンが中心だが、クレジットカードと同じ仕組みのプリペイドカードが利用できるため、幅広い店舗が対応する。QUICPay+での素早い決済が可能なのも、LINE Payの魅力だ。チャージした残高を、効率よく利用できる点では、LINE Payの右に出るサービスはないだろう。

還元額は支払い手段によって異なる。LINE Payの還元額は、1ヵ月に使った金額で0・5%から2%の間で変動するが、7月31日まで、コード決済のみ、ここに3%上乗せされるキャンペーンが行われている。QUICPay+やJCBのプリペイドカードで支払うよりも、コード決済を利用したほうがお得になるというわけだ。また、毎月、還元額を大幅にアップする「Payトク」キャンペーンを展開している。過去には支払い手段を問わず、5000円まで20%還元を行うこともあった。
ほかにも、LINE Payは、LINEが展開する各種サービスを中心としたネット決済にも利用できる。銀行への出金も可能だ。還元額の高さに目を奪われがちだが、その利便性にも注目すべきサービスといえるだろう。

評価

チャージした残高を効率よく使える支払いの多彩さが魅力

汎用性★★★★★
利便性★★★★★
お得度★★★★

コード決済、QUICPay+、プリペイドカードと、決済方式の幅が広く、利用できる場所は群を抜いて多い。機能も豊富で、出金に対応しているのも魅力だ。還元額の高いキャンペーンも充実している。

コード決済③
楽天ペイ

●運営会社:楽天ペイメント
●決済方法:クレジットカード、楽天キャッシュ
●公式URL:https://pay.rakuten.co.jp/

画像: コード決済③ 楽天ペイ

楽天の買い物などでためた楽天スーパーポイント(※)を決済に利用できるのが魅力。クレジットカード払いのほか、楽天キャッシュ(※)に残高をチャージして支払いに充当することもできる。楽天キャッシュは、送金も可能。利用実績に応じて、楽天スーパーポイントがたまるのも特徴だ。

※楽天スーパーポイント/楽天キャッシュ……楽天の各サービスの利用でためることができるポイントサービスが「楽天スーパーポイント」、楽天の各サービスで支払いに利用できるプリペイド式の電子マネーが「楽天キャッシュ」。

ただし、現時点では楽天キャッシュへのチャージにはクレジットカードが必須で、銀行口座からのチャージには非対応となる。

そのほか、アプリ内で金額を指定して代金を決済する「セルフ」支払いも、対応店舗によっては可能。こちらはレジなどでのコードの読み取りを行う必要がなく、飲食店の席についたままでスマートに支払いを済ませることができる。

評価

汎用性★★★★★
利便性★★★☆☆
お得度★★★☆☆

コード決済を利用できる店舗数が多いが、残高へのチャージがクレジットカードのみなのが残念。ポイントがたまりやすい点は評価。

コード決済④
d払い

●運営会社:NTTドコモ
●決済方法:クレジットカード、ドコモ口座残高、通信費合算
●公式URL:https://service.smt.docomo.ne.jp/keitai_payment/

ドコモの展開するコード決済だが、dアカウントさえあれば、他社の携帯電話を使っていても利用できる。登録したクレジットカードで支払えるほか、ドコモ口座を介して銀行やコンビニでの現金チャージも可能。さらに、ドコモユーザーには、携帯電話の代金に合算して支払う選択肢も用意されている。また、共通ポイントとして急成長中のdポイントを使った支払いにも対応する。

さらに、9月末からの予定として、ドコモ口座がd払いに統合され、d払いアプリからチャージや送金などが簡単にできるようになるほか、dポイントの送金にも対応。秋以降は、d払い加盟店舗において、d払い内で注文と決済を済ませることが可能になる。

画像: ドコモユーザーはクレジットカード、ドコモ口座、通信料合算を選択することが可能だ。

ドコモユーザーはクレジットカード、ドコモ口座、通信料合算を選択することが可能だ。

評価

汎用性★★☆☆☆
利便性★★★★
お得度★★★★

夏から秋にかけ、大きく進化するd払いは、ドコモ以外のキャリアを使うユーザーも要注目。高還元キャンペーンの頻度も意外と高い。

解説/石野純也(ジャーナリスト)

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