【2019夏】チューナー内蔵4Kテレビ(43~50V型)おすすめ5機種を徹底比較!

家電・AV

4Kチューナー内蔵の4Kテレビに注目が集まっている。中型クラスである43V~50V型4Kテレビは10万円前後で購入できるモデルが大半だが、ねらい目は各社の高級ラインだ。この記事では、人気の5機種をピックアップし、画質・音質・操作性など5項目を各5点満点で評価。この夏、4Kチューナー内蔵テレビの購入を計画している方は、この結果を踏まえて、自分にとってのベスト機を見つけていただきたい。

中画面モデルのベストは?

4K8K衛星放送がスタートして7ヵ月余り。4K/8K制作が大半を占めるNHKでは、連日、独自の番組編成で魅力的なコンテンツを精力的にオンエア中。民放でも、スポーツ中継の4K制作を開始するなど、番組内容が充実してきている。

4Kテレビの人気も高い。ソニーとパナソニックの主力機が4Kチューナーを内蔵したことで、にわかに世間の関心が高まり、順調に売り上げを伸ばしている。

今回は、4Kチューナー内蔵機の中から市場で注目度の高い製品を計19機種ピックアップし、43V~50V型、55V型、60V~65V型と画面サイズで3クラスに分け、画質、音質、操作性などを検証し、採点・評価している。

今回の採点項目について

地デジ画質
4K放送画質
音質
ネット対応
操作性

各々の製品の採点は、左の5項目で行った。
「地デジ画質」は、HD(ハイビジョン)映像を4Kにアップコンバートした画質、「4K放送画質」は4K衛星放送の画質、「音質」は内蔵スピーカーの音質、「ネット対応」は4Kネット動画などの対応度、「操作性」はリモコン操作のしやすさを評価の対象としている。

この記事では中画面モデルといわれる43V~50V型の5機種を、5項目各5点満点で評価。

この夏、4Kチューナー内蔵テレビの購入を計画している方は、この結果を踏まえて、自分にとってのベスト機を見つけていただきたい。

  • ソニー KJ-43X8500G
  • 東芝 43Z730X
  • シャープ 4T-C50AN1
  • ハイセンス 50E6800
  • ピクセラ PIX-50VM100

ソニー KJ-43X8500G

・実売価格例:15万5270円
・発売年月:2019年1月

●HDMI入力×4●年間消費電力量/134kWh●サイズ/幅96.5cm×高さ62.8cm×奥行き27.9cm(スタンド含む)●重量/11.3kg(スタンド含む)

43V型/液晶(VA)

搭載チューナー
BS/110度CS4K×2
地デジ×2
BS/110度CS×2

4Kネット動画
YouTube
Netflix
Amazon

【採点】

地デジ画質 3
4K放送画質 4
音質 3
ネット対応 4
操作性 3.5
各5点満点

輪郭が強く、コントラスト感はいい。地デジはディテールが甘い

4Kチューナー2基を内蔵したブラビアのスタンダードラインとなるX8500GとX8550G。両者の主な違いは画面サイズとスピーカーで、基本機能と仕様は同等。液晶は正面コントラストに優れたVA(倍速駆動)。LEDバックライトは広色域タイプだが、部分駆動は行っていない。

視野角による画質への影響は少なくないが、43V型ということで、明るさに余裕があり、メリハリ調の見せ方も悪くない。黒の再現性をさらに高めたいところだが、4K液晶としては平均点をクリアしている。色再現は一見、鮮やかさが強いが、全体のバランスは良好。ほんのりとピンクに見せる健康的な人肌も健在だ。

4K、地デジともに輪郭のタッチは強く、コントラスト感で楽しませる。ただ、地デジについては、ディテールの甘さが気になる。液晶特有の映像ボケはさほど気にならず、60p→120p変換も崩れが少なく、安定感がある。

東芝 43Z730X

・実売価格例:18万3470円
・発売年月:2019年5月

●HDMI入力×4●年間消費電力量/148kWh●サイズ/幅97.5cm×高さ62.6cm×奥行き20.9cm(スタンド含む)●重量/13.5kg(スタンド含む)

43V型/液晶(IPS)

搭載チューナー
BS/110度CS4K×2
地デジ×9
BS/110度CS×3

4Kネット動画
YouTube
アクトビラ
Netflix

【採点】

地デジ画質 4.5
4K放送画質 4
音質 4
ネット対応 4
操作性 4
各5点満点

緻密で精細感に富んだ再現性が特徴的。映像の鮮度が高い

AI超解像対応レグザエンジン Professional、タイムシフトマシン、重低音バズーカ、そして4Kチューナー2基を搭載した液晶レグザの最高峰。「中小型サイズが欲しい」という声にこたえ、3年ぶりに43V型が復活。

液晶は、表面の光沢を抑えたIPS(倍速駆動)。パネル直下に配置されたLEDバックライトによる部分駆動も搭載。画質は緻密で精細感に富んだ再現性が特徴的で、地デジ、4Kを問わず、ディテールの描写が意欲的。部分駆動は有効だが、IPSのため、黒の締まりは弱め。色再現は華やかさを感じさせる。ただ、動きに伴う部分で輪郭に赤のにじみが目につきやすく、60p→120p変換も、時折、画像の崩れが気になる。

人肌、髪の毛、服の生地と、微妙な質感まで自然なタッチで描き出し、それが映像の鮮度の高さとして感じ取れる。特に地デジ、BSなどのHD素材の再現性については、間違いなくトップレベルだ。

シャープ 4T-C50AN1

・実売価格例:14万9040円
・発売年月:2018年11月

●HDMI入力×4●年間消費電力量/163kWh●サイズ/幅112.6cm×高さ71.9cm×奥行き27.2cm(スタンド含む)●重量/23.5kg(スタンド含む)

50V型/液晶(VA)

搭載チューナー
BS/110度CS4K×2
地デジ×3
BS/110度CS×3

4Kネット動画
YouTube
Netflix
Amazon

【採点】

地デジ画質 4
4K放送画質 3.5
音質 4
ネット対応 4
操作性 3.5
各5点満点

明るく、赤の表現が豊かだが、動きのある場面ではノイズが出る

昨年、いち早く4Kチューナー内蔵を果たしたアクオスの主力ライン、AN1シリーズの50V型モデル。液晶はVA(倍速駆動)。広色域のLEDバックライトはエッジ配置で、部分駆動はない。
外光の反射を抑えつつ、艶のある黒が再現できるというというN─Blackパネルはシャープ独自のもの。明るい場所でも画面への映り込みが少なく、黒が自然に締まる。2K→4K変換も改善され、地デジでも解像感が極端に下がることなく、きめ細かな映像が楽しめるようになった。

色再現は明るくて抜けがよく、特に赤、深紅の表現が豊かだ。ただ、動きのある絵柄やフェードイン/アウトの場面で、赤の残像が残り、映画字幕の表示でも赤のノイズが目障りになりやすい。

VA液晶のため、どうしても視野角による画質への影響は避けられないが、回転式スタンドを積極的に活用することで、色調、コントラスト感の違和感は軽減できる。

ハイセンス 50E6800

・実売価格例:10万7784円
・発売年月:2019年5月

●HDMI入力×4●年間消費電力量/101kWh●サイズ/幅111.2cm×高さ69.3cm×奥行き23.5cm(スタンド含む)●重量/11.7kg(スタンド含む)

50V型/液晶(VA)

搭載チューナー
BS/110度CS4K×1
地デジ×3
BS/110度CS×3

4Kネット動画
YouTube
アクトビラ
Netflix

【採点】

地デジ画質 3.5
4K放送画質 3.5
音質 3
ネット対応 4
操作性 4
各5点満点

4K、地デジとも輪郭が細く、繊細なタッチ。人肌の描写はやや単調

中国の大手家電ブランド、ハイセンスによるスタンダードモデル。液晶はノーマル駆動のVAタイプで、4Kチューナーは1基だが、地上/BS/110度CSは3基搭載。LEDバックライトは広色域タイプで、パネル直下に配置しており、正面から見たときのコントラスト比は4000対1。

VA液晶のため、視野角による画質の変化は大きめ。画面の両サイドは黒が浮きぎみで、色みも微妙に変化する。ただ、3H(※)以上離れて正面から見ると、4K、地デジともに輪郭が細く、繊細なタッチで、粗っぽい感じがない。ノイズの処理も丁寧で、地デジのモスキートやブロックノイズも目障りにならない。
※テレビの視聴距離を表す数値で、Hは画面の高さ。一般的には3H(高さの3倍)程度が適正視聴距離とされている。

やや気になるのが、人肌の描写が単調なこと。スポットが強く当たると肌が飛びぎみで、色も抜ける。色再現は明るく、鮮やか。原色系(特に赤と緑)の発色がやや強めで、特定の被写体が浮き上がるように感じることがある。

ピクセラ PIX-50VM100

・実売価格例:7万9800円
・発売年月:2019年3月

●HDMI入力×2●年間消費電力量/180kWh●サイズ/幅112.7cm×高さ71.1cm×奥行き24.9cm(スタンド含む)●重量/12.1kg(スタンド含む)

50V型/液晶(VA)

搭載チューナー
BS/110度CS4K×2
地デジ×3
BS/110度CS×3

4Kネット動画
YouTube

【採点】

地デジ画質 3
4K放送画質 3
音質 2.5
ネット対応 3.5
操作性 4
各5点満点

すなおで力みのないタッチ。視野角による画質への影響は大きめ

新4K衛星放送のスタートに合わせてチューナー内蔵機を発売し、にわかに脚光を集めたピクセラの4Kテレビ。本機はその第2弾で、OSはネット配信コンテンツとの相性がいいAndroid TVとしている。地上/BS/110度CSチューナーは3基、4Kチューナーは2基という仕様で、4K/2K放送ともに裏番組録画に対応している。液晶はVAのノーマル駆動。先行モデルのPIX─43VP100で採用されていた部分駆動はないようだ。

ただ、画質、音質ともに、上級機に対して大きく見劣りすることはない。特に画質については、コントラスト感や階調性がすなおで、力みのない穏やかなタッチの見せ方が好ましい。

VA液晶のノーマル駆動ということで、視野角による画質の影響は大きい。色再現は鮮やかで、彩度も高め。カラーレベルをやや抑えて調整したほうが、全体のバランスが整うように感じた。

まとめ

中画面クラスのねらい目は各社の高級機。
総合力では東芝・43Z730Xがトップ

4Kテレビの大画面化が進む中、43V~50V型のクラスは、いわば中型クラスであり、10万円前後で購入できるモデルが大半。おのずと価格で勝負という機種が増えることになるが、やはり、その多くは画質・音質・機能で上級機と同等とはいかない。

ねらい目はズバリ、各社の高級ライン。高級機とはいえ、液晶のこのクラスは4Kテレビの最大のボリュームゾーン(出荷台数が多い)とあって、価格もこなれている。また、Z730X(東芝)、AN1(シャープ)などの各シリーズでは、画質・音質の改善に向けた独自の技術を積極的に投じている。

実際に比べると、東芝とシャープの2機種が、ほぼ期待どおりのパフォーマンス。IPS液晶と高度な画像処理の組み合わせで、繊細なタッチの緻密な映像を描き出す43Z730Xと、独自のN-Blackパネルの強みを生かし、鮮やかな発色とコントラストで見せる4T-C50AN1。目指す方向性が異なるため比較は難しいが、総合的な表現力、機能などから43Z730Xがベストとなった。

画質・音質・機能でこれがベスト!

東芝 43Z730X

画質・音質を強化しつつ、伝家の宝刀「タイムシフトマシン」まで搭載した液晶レグザの高級機。AI技術による深層学習超解像も搭載した。

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解説/藤原陽祐(AV評論家)

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