【ストレッチで得られる4つの効果】心身の疲労回復やダイエットに役立つと日体大准教授も推奨

美容・ヘルスケア

動かない→筋肉が固まる→血流が悪くなる→痛みが出る→動かなくなる→体力、筋力が低下する。こんな悪い流れを断ち切るのがストレッチです。気軽に取り組むことができる「魔法のストレッチ」は、その助けになってくれるでしょう。【解説】岡田隆(日本体育大学体育学部准教授)

解説者のプロフィール

岡田隆(おかだ・たかし)
日本体育大学体育学部准教授。1980年、愛知県出身。JOC強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長。「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌等多くのメディアで活躍中。『無敵の筋トレ食』(ポプラ社)、『ガチトレ!』(秀和システム)など著書多数。
公式ブログ https://ame blo.jp/takashi-okada/

悪い姿勢が痛みの引き金!筋肉を緩めて血流改善

筋肉を引っ張って伸ばす動きを、「ストレッチ」といいます。

ストレッチが体の柔軟性を高めることはよく知られていますが、ほかにもさまざまな健康効果が期待できます。以下でストレッチの効用をご紹介しましょう。

●痛みやこりを改善

40代を過ぎたあたりから首や肩のこり、ひざや腰の痛みに悩む人が多くなります。ストレッチはこれらの不快な症状を改善します。

そもそも、なぜ痛みやこりが生じるのでしょうか。原因の一つに、ネコ背などの悪い姿勢があります。

私たちの体は、重力を分散させて受け止め、一部の関節に負荷がかからないようにバランスを取っています。姿勢が悪くなるとバランスが崩れ、特定の関節に負荷がかかって痛みが起こります。

例えば、ネコ背ではあごが前に出てしまうせいで、頭を支える首や肩、背中の筋肉が前に引っ張られて緊張します。

筋肉には、「筋ポンプ作用」といって、伸び縮みを繰り返して血流を促す働きがあります。筋肉の緊張が続くと、筋肉が硬くなってポンプ作用が弱くなり、血流も悪くなります。

血液は酸素と栄養を全身に運び、老廃物を回収しています。血流が悪くなると筋肉は酸欠、栄養不足になります。そのうえ疲労物質がたまってしまうので、疲労します。

デスクワークなどで同じ姿勢を続けることも痛みの引き金になります。同じ姿勢を続けて筋肉の収縮が続くと、筋肉が硬くなり、筋肉が伸びなくなることによって、痛みが出ます。

加齢によって筋肉量が減ることも、痛みの引き金になります。

筋肉が減って筋力が低下すると、関節への負担が増えます。この状態が続くと背骨やひざ関節に負担がかかり、痛みが起こります。がんばり過ぎた関節は変形が進み、痛みが慢性化します。

筋肉は動かさないと硬くこわばります。運動不足は筋肉を不健康にするといっても過言ではないのです。筋肉がこわばることで血流が悪くなり、こりや痛みの原因になります。

ストレッチを続けると、筋肉が徐々に柔らかくなります。すると、関節の可動域も広がります。筋肉がほぐれることによって血流も改善するので、肩こりや腰痛、ひざ痛なども楽になっていきます。

けがや病気の予防にも効果は絶大!

筋肉が柔らかくなり血流がよくなると、体や心にうれしい変化が多く起こります。そのうち4つをご紹介します。

(1)心と体がほぐれる

ストレッチで体を伸ばしたり、ほぐしたりするのは、気持ちのいいものです。体が柔らかくほぐれると、心もほぐれ、心身両面の疲れが解消します。夜のストレッチはリラックス効果があるので、睡眠の質も高まります。

(2)ダイエット

筋肉がほぐれるとスムーズに動けるようになるので、自然と活動的になります。ストレッチそのものでやせることは少ないのですが、体の活動量が日常生活を送るだけでも増えるため、エネルギーの消費量が増えることでダイエットに役立ちます。

(3)病気の予防

ストレッチで血流がよくなると全身に血液がいきわたるようになるので体温が上がり、免疫力もアップします。また、内臓の働きもよくなるので、病気予防につながります。

(4)ケガの予防

筋肉が柔らかくなると関節の可動域が広がります。その結果「動ける体」になり、スポーツ時や日常生活の動作中のけがを予防できます。

洗濯物干しや荷物の上げ下ろしで違和感や痛みがあるというような経験があるかたは、ストレッチを行うことで、そういう動きに伴うけがを防ぐことができるかもしれません。

短時間でも毎日続けることが大事!

年齢を重ねると体が硬くなってしまうので、「今日ストレッチをやって、明日、体が痛くならないかな?」「ケガをしないかな?」と不安になるかたも少なくありません。

安心してください。正しいフォームで正しいストレッチを行っていれば、翌日多少の筋肉痛を感じても問題はありません。次回から筋肉を伸ばし過ぎないよう、調整すればいいのです。

ストレッチの最中にひざや腰など、節々に違和感があったら、誤ったストレッチを行っている可能性があるので、フォームを確認しましょう。

動かない→筋肉が固まる→血流が悪くなる→痛みが出る→動かなくなる→体力、筋力が低下する

こんな悪い流れを断ち切るのがストレッチです。

気軽に取り組むことができる「魔法のストレッチ」は、その助けになってくれるでしょう。

ストレッチを行う時間は、各部位15秒程度でもかまいません。もちろん、それ以上長く行ってもだいじょうぶです。とにかくストレッチは続けることが大事ですので、自分がストレスなくできる時間で、毎日やりましょう。

体はすなおなので、ちょっとのがんばりでも、しっかり応えてくれます。

この記事は『ゆほびか』2019年8月号に掲載されています。

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