【足の爪の悩み】小指の爪がない(小さい) 爪が白い、厚い…原因と対策を解説 保湿ケアとトレーニングで改善

美容・ヘルスケア

「足の小指の爪が小さ過ぎて恥ずかしい」「足の爪が白っぽい」「足の爪が分厚い」そんな悩みを抱えている人が少なくないようです。足の小指の爪が小さくなる原因の一つは、窮屈な靴や、足の外側に重心がかかっていること(外側荷重)による圧迫です。爪の再生を促すセルフケアの方法や、外側荷重を改善して全身の筋肉のバランスを整える体操を紹介します。【解説】高山かおる(済生会川口総合病院皮膚科主任部長)

解説者のプロフィール

高山かおる(たかやま・かおる)

済生会川口総合病院皮膚科主任部長。東京医科歯科大学附属病院にて、日本の大学病院では稀有な皮膚科のフットケア外来を開局。難治性の巻き爪、陥入爪、たこ、うおのめなどの疾患を抱える患者に対して、根治を目指した原因の追究、診察、専門治療のほか、セルフケアの指導を行っている。著書に『巻き爪、陥入爪、外反母趾の特効セルフケア』(マキノ出版)などがある。専門は、接触性皮膚炎、フットケア、美容。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
▼埼玉県済生会川口総合病院(公式サイト)
▼専門分野と研究論文(CiNii)

不自然に小さいと要注意

皆さんは、ご自分の足の小指をじっくりとご覧になったことがありますか?爪を切るときには見るものの、それほど注意を払っていない人が多いのではないでしょうか。実は、足の小指の爪は、体のバランスや状態を知る、よいバロメーターになります。まずは、ご自分の足の小指の爪に、次のような兆候がないかチェックしてみてください。

(1)爪が小さい

(2)白っぽい

(3)分厚い

(4)ザラザラしている

(5)他の指より爪が伸びにくい

足の小指は、他の指より小さいので、爪も他の指より小さいのは当然です。しかし、ここで言う「爪が小さい」は、本来の伸びやかな爪ではなく、不自然に小さく縮こまっているという意味です。そういう爪は、たいてい、(2)〜(5)の症状もあわせ持っています。

小指の爪が小さいこと自体は、重篤な病気や異常ではありません。しかし、(1)および(2)〜(5)のいずれかに当てはまる場合は、要注意です。なぜならば、これは、体のバランスがくずれていることを示しているからです。

体重が正しく乗らず体幹の筋肉が衰える

足の小指の爪が小さくなる理由の一つは、足の外側に重心がかかっていること(外側荷重)です。いわゆるがに股や、ひざが外を向いたO脚だと、外側荷重になります。すると、足の小指が絶えず圧迫されるので、爪が小さくなるのです。

足の爪は、真下から均等に圧がかかったとき、きれいで伸びやかな形状になります。しかし、外側荷重で、小指の側面から圧がかかり続けると、爪周りの軟部組織が盛り上がり、爪が圧迫されます。すると、足指の爪が全体的に小さく厚く変形するのです。

外側荷重の人は、当然、歩くときにも小指側に体重が乗ります。また、小指で靴底を握りしめるようにして歩く傾向もみられます。これらが、さらに小指の爪を小さくしてしまいます。外側荷重の人は、背筋・腹筋といった体幹(胴体)の筋肉をバランスよく使うことができません。そのため、腰に負担がかかり、腰痛が起こりやすくなります。

外側荷重の姿勢は、ほかにもさまざまな痛みや不快症状、老化につながります。

骨盤の下で臓器を支えている骨盤底筋群という筋肉は、体幹の筋肉と連動しています。そのため、外側荷重になると、この筋肉群もしっかり使うことができません。尿道を取り巻く外尿道括約筋は骨盤底筋群の一部なので、その働きが悪いと、尿もれを起こしやすくなります。なお、足の小指の爪は、先の細い靴やハイヒールなどを長時間はくことによっても、圧迫されて小さくなります。この場合も、足の小指がしっかり使えず、筋肉のバランスがくずれるので、やはり腰痛や尿もれなどのリスクが高まります。

つまり、足の小指の爪が小さいということは、見た目の問題だけでなく、体を正しく使えていないことを意味するのです。まずは、靴で足に負担をかけないことが大切です。パンプスなどのつま先の細い靴や、ヒールの高い靴をはく必要があるときは、最低限の時間にとどめましょう。

そして、帰宅後は足の指をよく洗い、保湿クリームをぬってケアをしてください。このとき、小指の爪の生え際(甘皮の部分)をマッサージするようにクリームをぬると、血行がよくなるので爪の復活により効果的です。足の指や爪も、手と同様、丁寧にお手入れをすれば形が整ってきれいになる可能性があります。

保湿クリームをぬってケアをすることも大切

爪を切り過ぎないことも重要です。深爪をすると、爪周りの軟部組織が盛り上がりやすくなり、ますます爪が圧迫されて伸びづらくなります。

さらにお勧めしたいのが、下記でご紹介している足上げトレーニングと、足首回しです。

足上げトレーニングは、足の内ももの筋肉と、体を支える腹筋・背筋を効率よく鍛えることができます。それによって体の筋肉のバランスが整い、外側荷重を矯正するのに役立ちます。また、外側荷重の人は、もれなく足首も硬くなっています。それを解消するのにお勧めなのが、足首回しです。足の指と手の指を組んだ状態で回すことで、足首だけでなく、足の指や甲の腱などをほぐす効果も得られます。

これらのトレーニングと足のケアを続けていれば、縮こまっていた足の小指の爪も、徐々に本来の健やかな状態に近づいていく可能性があります。それに伴って、痛みや不快症状、老化のリスクも減っていきます。ぜひ今日から始めてみてください。

足上げトレーニングのやり方

立った状態で、右足を上げる。太ももが床と平行に、ひざが90度になるようにし、つま先を真下に向ける。

※足を上げたときに、体がぐらつかないようにする。ぐらつく場合は、壁やいすなどにつかまって行うとよい。

右ひざを伸ばしながら、右足を後ろに伸ばし、つま先を床にチョンとつける。このとき、お尻の筋肉が使えていることを、手を当てて確認する。

(1)~(2)を10回くり返す。左足も同様に行う。

足首回しのやり方

左手と右足の指をしっかり組み合わせた状態で、足首を内回しに1分回し、外回しに1分回す。手足を替えて、もう片方の足も同様にして行う。

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