【SELPHY SQUARE QX10】キヤノンの最新小型フォトプリンターをレビュー!飾って集めて楽しいスクエア型写真の魅力

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スマホでとった写真をそのままにしてませんか?私は写真はプリントしてこそ魅力を発揮するものだと考えています。今回、キヤノンが発売した新型フォトプリンター「SELPHY SQUARE QX10」は、スクエア型の写真を印刷できる点がポイント。写真に新たな魅力を吹き込んでくれるアイテムとして非常に面白い機種になっています。

キヤノンの新型フォトプリンターをレポート

海外の映画を見ると、机の前の壁に山ほどの写真が貼られているのを見かけますよね。これは創造力を引き出すときに用いられる手段。多方面から追及し、対象を浮かび上がらせる手法ですね。
とはいえ、多くの人は山ほどの写真データを持っていても、それを紙として見る機会が少ないのが現実。よくて数枚でしょうか?なんともまあ勿体無い話だと思います。アルバムにしまい込むのが日本人とも言えますが…

私が思うに、写真がその場にあるのと、思い出さなければ(検索をかけなければ)出てこないと言うのは、天と地ほどに違うのです。今回、キヤノンが発売した新型フォトプリンター「SELPHY SQUARE QX10」を中心にレポートしてみましょう。

キヤノン
SELPHY SQUARE QX10

カラーは3色展開

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写真の魅力とは

飾って眺めることに意味がある!

海外に行くと絵画、もしくは写真がない部屋というのは珍しい。一つでもあるとないとでは、雰囲気が変わります。ホテルでは、歴史を示すもの、インテリア然とした静物画のようなものが、個人宅だと家族のメモリーが飾ってあります。

昔は、写真屋に行き、フィルムを出し、これとこれをと指定、焼き増ししたものですが、今はデジタル時代。フィルムは、デジタルデータに変わりました。このデジタルデータの楽しみ方は3つあります。

1つめは皆さんがよくやっている、ディスプレイで見て楽しむことです。2つめが、デジタルデータを写真屋に持って行き印刷してもらう方法。そして最後、3つめがプリンターを使って印刷するというやり方です。

絵画や写真は、眺めることがポイントです。初めのうちは食い入る様に観ることもあるでしょうが、その内、眺めるようになります。身についた風景というわけです。こうなると自分の心象風景がすぐ引き出される。その場の雰囲気を形成することになります。心地いい写真です。それは、その瞬間の自分に戻れることを意味します。

感傷的な書き方をしてしましたが、スマホの中に収めておくのと、毎日見るのとでは全く様子が違います。

プリンター方式は4種類

さて、写真クオリティを出せるプリンターは、4種類あります。

インクジェットプリンター、レーザープリンター、昇華型フィルムプリンター、インスタントフィルムプリンターです。

インクジェットプリンターは、一番普及しているプリンターで、その多くは写真印刷ニーズに耐えうる画質を持っています。得意技は、プリントサイズが自在であること。欠点は、専用のフォトプリントペーパーが必要なことと、大面積印刷ですから、インクを大量消費するということです。また、先ほど、サイズが自在と言いましたが、極端に小さいものは、ペーパーのハンドリングができないため、また対応サイズ以上のサイズは本体の中に紙が入りませんことを書き添えておきます。

次はレーザープリンター。メンテナンスが楽な上、ランニングコストもそれなりです。しかし問題は、画質。インクジェットに比べるとかなり落ちます。画調も硬め。実はその開発時から、インクジェットは、写真最高画質を突き詰めるプリンターとして開発されてきました。印刷色は原理的には、イエロー、マゼンダ、シアンの3色で出すことができます。ところがインクジェットは、それ以外の色も備えているモデルが多い。要するに発色しにくい色を補助しているのです。これがキレイな理由。真当なインク、ペーパーを使う限り、これ以上にいい画質を描写できるプリンターはないのです。

あと2つはポータブルです。インクジェットプリンターと違って、小型軽量。どこにでも持ち運べます。1つは、インクシートを使うモノ。昇華型といいますね。メリットはコンタクト型であること。インクシートをペーパーに重ねれば印刷可能ですから、インクを飛ばすインクジェットの様に空間が必要ありません。このため小型化が可能で、持ち歩きもできます。欠点はインクシート。大きいとコストがかかる上に、ハンドリングが難しくなります。このため、サイズは限定的です。

もう1つは、インスタントフィルムを使う方法です。インスタントフィルムは、インクシートのインク成分を台紙に付けたものです。そのため安定して手軽に現像できるわけです。逆に、フィルム化するわけですから、こちらもお金がかかります。また、大きいとハンドリングしにくいです。
こちらで有名なのは、古くはポラロイド、今は富士フイルムのチェキです。

写真は、元々お金持ちの道楽とも言われていた趣味ですが、デジタル時代の今も、プリンター部はアナログ技術。お金がかかります。どこで折り合いを付けるのがポイントです。

SELPHY SQUARE(セルフィー スクエア)とは

昇華型を採用した小型フォトプリンター

キヤノン「SELPHY SQUARE QX10」は、その名の通り、正方形(スクエア)の写真印刷ができます。方法は昇華型です。

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本体のサイズは、スマホの倍程度。重さは約445gとちょっとあります。キャリーバッグならともかく、トートバッグに入れて毎日持つにはチョット重いかもしれません。写真サイズは、65×65mm。例えば、スマートフォン(iPhone X)の画面サイズは、幅が約6.3mmですから、ほぼスマホと見るとのほぼ同じ大きさの写真が印刷できると考えればいいでしょう。ちなみに、用紙サイズは、72×85mmです。

スマホサイズの写真が印刷できる。

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解像度はスマホに若干劣ります。データ的に言うと色も、ディスプレイほどは再現できていません。このため、ディスプレイで見るより、ちょっとのっぺりした感じは否めません。しかし、色はとても綺麗です。鑑賞に足るレベルだと思います。

スクエア型は活用度が高い

このスクエアという写真は、形状的にちょっと目立ちます。またQX10がいいところは、それだけではりません。下に余白があること、ここに書き込めます。よくあるのが、これ誰だったっけ、これいつだったっけ、これどこだったっけという3W忘れ。撮ってしばらくはいいのですが、その内アウトになります。
またペーパーが薄いところもプラスです。手帳を含め、いろいろなものに貼ることができます。
その上、裏を剥がすとシールとしても使えます。写真面にはオーバーコートが施されているので安心して、いろいろなところに貼ることも可能です。

色々な所に貼って楽しめる!

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SELPHY SQUARE QX10 紹介動画【キヤノン公式】

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アプリは改善の余地あり…

一方、強化して欲しいのは、アプリです。
一番イヤなのが、強引にトリミングしてスクエアにするやり方。多くの場合は高さ方向フルで、横方向の端をカットします。これを聞くと、俺はそんなことを考えて撮影していないと!怒る人も出てくると思います。当たり前ですよね。だってその通りですから。NHKの「未来少年コナン」の再放送が、4:3のアスペクト比を16:9に変えてトリミングしてしまった結果、画面の角の方が見えなくなったことで批判が出ています。それと同じです。少なくともここは、余白を加えることにより、自在にトリミングをできるようにして欲しかった。確かに、別のアプリをインストールすればできます。が、この写真に対して一方的な、撮り手の意志を無視するようなトリミングは、写真事業を手がけるキヤノンとしてはあってはならないのでは? 私は、そう思います。

昇華型フォトプリンターのコストは高い?

プリンターの泣き所は、ランニングコストと言われます。

では実際どうなのか、インクジェット、昇華型フォトプリンター、インスタントフィルムを使ったそれぞれのコストを比べてみましょう。

まず、デジタルデーターを写真屋に持って行って、印刷してもらうと、L判で31円/枚。(ヨドバシカメラ価格) これを基準とします。

インクジェットは、20〜30円。これは業界が定めた算出式に基づき、6色のインクジェットプリンターで印刷した時の価格です。コスト差は紙のグレードです。30円は、プロ、プラチナグレードの時のコストです。

昇華型フォトプリンターは、インクシートとペーパー 20枚セットで、1580円。79円/枚になります。

インスタントフィルムを使うフォトプリンターは、フィルム20枚で1380円。69円/枚。

まず大きく分けると、フォトプリンター系は高いです。これは元々、その場プリントと言う、非常に厳しい条件をクリアしているためです。

しかし、先に書きました通り、飾り付けてみると通常の写真と異なるフォトプリンターのほうが、特に数を揃えた場合、面白い。新しい魅力が出てきます。写真内容だけでなく、余白、展示構成と言った面白みがアクセントになり、新しい魅力あるインテリアとしても生きてきます。

工夫次第で魅力あるインテリアに。

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まとめ

フォトプリンターで創造力を高めよう

新しい写真の楽しみ方を提案するフォトプリンターは面白いです。写真展示も新しい創作活動です。余暇がある今、写真整理、飾り付けなど、普段していないことをしてみませんか?新しいことが見えてくると思います。

Canon
SELPHY SQUARE
QX10
▼スマートフォン用モバイルフォトプリンター▼対応用紙:キヤノン XS-20L▼接続方法:QRコードを読み取るだけで、スマートフォンと簡単接続▼機能:スマホの写真をダイレクトプリント▼本体重量:約445g ※インクカセット・用紙除く(Amazon)

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。

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