【自宅で断食】週1回2食抜くだけでOK! 疲れた内臓を休めれば体調がよくなり精神も安定

美容・ヘルスケア

私自身が実践し、患者さんや一般のかたにも勧めている健康法が「断食」です。日々、患者さんを診察するなかで、現代人の病気の原因のほとんどは「過食」と「偏食」だと痛感しているからです。断食することで内臓を休ませて本来の機能を回復させると、体調がよくなるだけでなく、精神も安定します。今回は、週に1回2食抜く「週1断食」をお教えします。週1断食を毎週4回くり返すと、2泊3日の「本断食」とほぼ同等の効果が得られるとされています。

三浦直樹(みうら・なおき)

みうらクリニック院長。肉親のガンをきっかけに、西洋医学の限界と矛盾を強く認識。以来、約20年間、治療法の選択肢を広げるべく、自然療法の研究・実践を開始。病気にならない生活習慣のアドバイスを行う一方で、「難病と言われてもあきらめない」をモットーに、他の病院では行っていない治療法なども効果や安全性を考えながらとり入れている。著書『週1断食で万病が治る』『薬だけに頼らず病気を治す家庭療法の教科書』(ともにマキノ出版)が好評発売中。
みうらクリニック)(公式サイト)

週1断食のやり方

週1断食を行う意味

現代人の病気や体調不良の多くが、過食や偏食(食生活の乱れ)によって起こり、それに対して断食が効果的であることは、別記事で述べました(断食に関する注意点などはこちらの記事を参照してください)。【断食・ファスティングの効果

しかし、「断食なんて、とても実践できない」と思う人も多いでしょう。実際、長期にわたって行う本格的な断食は、基本的には専門家の指導のもとで行うもので、初心者には簡単でありません。

そこで私は、自宅で気軽に安全にできる断食として「週1断食」をお勧めしています。週1断食とは、週に1回、1日1食にする「24時間断食」です。これなら、1日2食抜くだけですから、ハードルが下がるのではないでしょうか。

週1断食を4週行うことで、3日間の本格的な断食とほぼ同様の効果が得られるといわれています。4週続けなくても、24時間断食を1回やるだけで、内臓は休むことができます。それだけでも、心身への効果は大いに期待できます。

1日のうちの食事を2回抜く

東洋医学では、朝4時から昼12時までは排泄の時間とされるので、午前中を空腹の状態で過ごしたほうが老廃物の排出が促されると考えられます。そうすると、夕食と朝食を抜いて排泄し、昼食をとるのが最も理想的といえます。

とはいえ、人にはそれぞれのライフスタイルがあります。「朝しっかり食べないと力が出ない」という人もいれば、「夕食は家族といっしょにとりたい」という人もいるでしょう。「空腹だと眠れない」という人がいる一方で、「昼間の空腹は耐えがたい」という人もいます。

週1断食は、週に1回24時間、体に食べ物を入れない時間をつくればいいのです。理想にとらわれず、ご自身のやりやすい方法で行ってください。

今回はわかりやすく、朝食と昼食を抜くやり方で説明していきます。

断食前の食事(準備食)

断食前の食事(朝食と昼食を抜く場合は前日の夕食)は、なるべく体に優しい内容を心掛けましょう。朝食と昼食を抜く場合、前日の夕食は就寝2時間前までに取り終えてください。

できれば、動物性の食品や脂っこい物は控えます。ご飯とみそ汁と野菜中心のおかず、といった具合です。おかずは野菜炒めなど油を使った料理より、おひたしや煮物などをお勧めします。夏なら生野菜サラダでもかまいません。うどんやそばで軽く済ませるのもいいでしょう。いずれにしても腹八分目にして、アルコールは飲まないでください。

断食中に飲んでもいい物

断食当日の朝食と昼食は抜き、夜7時まで何も食べません。口にしていいのは、ゼロカロリーでカフェインを含まない水分だけです。水であれば、軟水でも硬水でもかまいません。水以外なら、三年番茶か柿の葉茶がお勧めです。三年番茶は、葉と茎を天日に干して3年間熟成させているのでカフェインが抜けています。柿の葉茶もノンカフェインで、ビタミンCが豊富です。どちらも自然食品店やインターネットで購入可能です。

断食中の水分はいつとってもけっこうですが、量には注意してください。水分をとり過ぎると、体が冷えてしまいます、普段よりトイレに行く回数が増えないことを目安に、水分摂取量を調整しましょう。一口ずつ、よく噛んで飲むようにすると、飲み過ぎを防ぐことができ、空腹感を抑えるのにも役立ちます。

空腹が我慢できないときは、野菜ジュースや甘酒(麹で作ったノンアルコールの物)、くず湯などを飲んでもいいでしょう。

断食明けの食事(回復食)

断食の最も大事なポイントは、断食明けの食事といわれます。断食を終えた後の食事を「回復食」といいます。週1断食の場合、回復食は基本的に、準備食と同じと考えればいいでしょう。動物性食品と脂っこい物、アルコールを避け、野菜中心の献立にします。断食後の1~2日は、このような食事を心がけましょう。

くれぐれも注意したいのが、ドカ食いです。断食後に急にたくさん食べると、胃腸に大きな負担がかかり、せっかく休ませた意味がなくなってしまいます。

また、断食明けは、胃腸の吸収が非常によくなっています。体に害のある物をいつも以上に吸収してしまうので、添加物の多く含まれる食品などはとらないようにしましょう。

断食中の注意

断食中に起こりうる体調不良

週1断食を行うに際して、危険が伴うことはまずありません。それでも、普段にない空腹状態が続くので、体に変化が現れることがあります。どんなことが起こりうるか、また、それに対する対処法を知っておきましょう。

(1)ふらつき、動悸、頭痛、吐き気
血糖値が下がった状態に慣れない間は、頭痛や吐き気が起こることがあります。また、普段から貧血ぎみの人はふらついたり、まれに動悸がしたりする人もいるようです。このような症状が出たら、塩分を補給してください。塩を少しなめる程度で十分です。番茶に梅干しを入れたり、薄めのみそ汁を飲んだりしてもかまいません。塩分をとっても治まらなければ、野菜ジュースやくず湯などを摂取して、安静にして様子を見ましょう。それでも治まらなければ断食はいったん中止し、体調のいいときに再チャレンジしてください。

(2)眠くなる
人によって、断食中に無性に眠くなることがありますが、これは老廃物が出る過程で一時的に血液が汚れるためです。ゆっくり体を休める機会ととらえて、思う存分寝てください。

(3)イライラする、ネガティブな考えが出てくる
断食中は肉体だけでなく、精神面にもデトックスが起こります。いろいろな感情が出てきて怒りっぽくなったり、ネガティブな考えや昔の嫌な出来事などが浮かんできたりすることがあります。気持ちが安らぐように、好きな音楽や映画、本など、気をまぎらわせるものを用意しておきましょう。

(4)体臭・口臭がきつくなる
これらもデトックスの一種です。体がきれいになっている証なので、悪いことではありません。

ほかにも、体調や体質によってなんらかの変化が現れるかもしれません。断食を行って、あまりにも体調が悪くなる場合は、一度、断食に詳しい医師などに相談してください。

断食成功のための秘訣

断食を無事やり遂げるための秘訣をご紹介しましょう。

(1)リラックスを心がける
くり返しになりますが、断食の最大の目的は内臓を休ませ、特に消化機能を高めることです。消化器系の働きをつかさどるのは、自律神経のうち、心身をリラックスモードにする副交感神経。ストレス社会に生きる現代人は、心身を戦闘モードにする交感神経が優位になりがちです。ゆったりリラックスして、副交感神経を優位にするように心がけることで、断食の効果が高まります

(2)薬は自己判断でやめない
病気治療中で薬を服薬している場合、断食中もいつもどおり薬を飲んでください。自己判断で薬をやめたり減らしたりするのは危険です。薬によっては、食後に飲むべき物もあります。服薬に関して不安がある場合、断食をする前に主治医に相談してください。

(3)軽い運動をする
激しい運動はよくありませんが、ヨガやウォーキング程度の軽い運動は断食の効果を高めるのでお勧めです。

(4)おなかがすいたら「口すぼめ呼吸法」
空腹感をまぎらわせる方法として、私が皆さんに勧めているのが「口すぼめ呼吸」です。科学的な根拠はありませんが、実際にやってみると、空腹感がまぎれるのがわかると思います。唇を刺激すること、「口寂しさ」が軽減し、なんらかの満足感が得られるのかもしれません。断食中におなかがすいて困ったら、ぜひ試してください。

(5)入浴は短めに
入浴にもデトックス効果があるため、断食中に長湯するとデトックス効果が高じて体に負荷がかかり、倦怠感などが出ることがあります。断食中の入浴は短めにしましょう。

(6)仲間と励まし合う
1人で断食を行うと、欲望に負けて食べたくなることが、きっとあるでしょう。そんなときも、仲間がいれば、がんばれるものです。私が行っている断食合宿では、「みんながいるから苦しくない」という声がよく聞かれます。自宅で週1断食をする際にも、誰かと日を決めていっしょに行うといいかもしれません。メールやSNSで連絡を取り合いながら断食すれば、楽しみながら、くじけずにできそうです。

なお、本稿は『週1断食で万病が治る』(マキノ出版)から一部を抜粋・加筆して掲載しています。詳細は下記のリンクよりご覧ください。

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