ペルチェ素子とは

先日、シロカの携帯扇風機をレポートしましたが、それ以降、新たな方向性が示されました。

こちらは35℃の炎天下でも、確実に体温を下げ、熱中症を防止することができると考えられています。使うのは、「ペルチェ素子」。小型冷蔵庫でも使われる素子です。

ペルチェ素子とは、ペルチェ効果を用いた板状の半導体熱電素子のことです。ペルチェというのは、人名で、フランスの物理学者ジャン・シャルル・ペルチェ(1785-1845)のこと。彼が1834年に発見した熱電効果のことをペルチェ効果といいます。

このペルチェ効果とは、異なる2つの金属を直列に接合して電圧をかけて電流を流すと、2つの金属の接合部分で吸熱及び放熱が発生すること。ある方向に直流電流を流すと、素子の上面で吸熱(冷却)し、下面で発熱(加熱)するというもの。

この素子の特徴は、精度の高い温度管理ができることと、冷媒を必要しないこと。そして、騒音・振動がないこと。小さくて精度の高い温度管理が必要な医療用冷蔵庫やワインセラー、CPU冷却装置などに多く使われています。

体を効率よく冷やせる

熱中症にかかった時、一番先にやることは、横になることと体を冷やすことです。この時の体の冷やし方ですが、額、首、ワキの下、太腿の付け根、足首を冷やすのがポイントです。この5箇所に共通なのは、太い血管が皮膚のすぐ下にあることです。人体は、血液で体温調整をしていますので、そこを効率よく冷やしてやるわけです。

特にポイントは「首」。太い頸動脈が走っていますので。冬、マフラーが保温に大きな効果を発揮するには、服の隙間を埋めることいこともありますが、頸動脈を冷やさないので、体温を奪われないのがポイントです。

もうお分かりですね。首にペルチェ素子を当てて直接冷やそうというのが、新製品の基本的な考え方です。

富士通ゼネラル 
Cómodo gear(コモドギア)

画像: Cómodo gear コモドギア - ウェアラブルエアコン | 富士通ゼネラル youtu.be

Cómodo gear コモドギア - ウェアラブルエアコン | 富士通ゼネラル

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富士通ゼネラルは、「ウェアラブルエアコン」と言っていますが、その実、ペルチェ素子を3つ仕込んだ、首に巻きつけるギアです。

画像: www.fujitsu-general.com
www.fujitsu-general.com

冷媒などを使わず直接冷やしますので、エア・コンディショナー(エアコン)というのは、ちょっと違うような気がしますが、ま、そこはエアコン専業メーカーの矜持ということで。

首を効率的に冷やすことで、炎天下の労働にも耐えられるということです。

コモドギアは、今は冷やすだけですが、今後発展させる予定です。なんたって首から取れるバイタルサインはすごく多いのです。「体温」「心拍」「心電図」「血圧」。また環境情報も取れます。「温度」「湿度」「不快指数」などです。

画像: 生体情報をセンシングする機能を搭載予定 (開発中)とのこと。 www.fujitsu-general.com

生体情報をセンシングする機能を搭載予定 (開発中)とのこと。

www.fujitsu-general.com

これだけわかると、客観的にいろいろなことが判断できます。時折、真夏の工事現場で頑張りすぎて病院へ搬送されるなど出てきますが、コモドギアを使うことで、データを元に「休め」とか「時間をおいて」など、的確にサポートできるようになります。また、履歴が全てデジタルデータで残りますので、管理不足による「ブラック企業」になってしまうリスクも減ります。

今の時点では残念なことに、業務用販売しか考えていないことです。個人的にはスポーツ用に販売して欲しいと思っています。

A Holdings 
nexfanネッククーラー

画像: 2020最新 nexfanネッククーラー USB充電式 首掛け扇風機 limeshop.theshop.jp

2020最新 nexfanネッククーラー USB充電式 首掛け扇風機

limeshop.theshop.jp

こちらは、ちょっとおしゃれな首掛け扇風機。ヘッドホンのような外観が特徴です。が、ポイントは、首のところにペルチェ素子が入っていることろです。前門のファン、後門のペルチェ素子です。

画像: 首の後ろ部分にペルチェ素子を採用。 prtimes.jp

首の後ろ部分にペルチェ素子を採用。

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ヘッドホンより首にかけやすいので、どんな時にも使えます。夏は自転車でも少々暑苦しいのですが、これならアスファルトの照り返しにも耐えられそうです。

ちなみに、第一回目は、発売3日目で完売。6月22日より第二回目の出荷。欲しい人は、ぜひ予約を。

ペルチェ素子が今後のスタンダードになる?

マスクの「暑苦しさ」からも開放してくれる!

ペルチェ素子は、言い方を変えると首すじに冷えた濡れタオルを巻き付けたような状態。しかも、濡れタオルと違い一定温度で冷やし続けます。

夏、コンタクト型は暑苦しいようにも感じますが、これはその逆。コンタクト型だから効率よく体を冷やす。扇子、扇風機とは全く異なる考え方です。

「携帯」は距離を作り出すことはできませんので、このコンタクト型はすこぶる有利。

また、今夏は、暑くてもマスク着用をせざるを得ない場面も…。ネッククーラーならマスクの暑苦しさから開放してくれるはずです。
今からのスタンダードになる力を持つ可能性があるペルチェ素子。この夏、注目です。

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。

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