【汚部屋】片付けられない人向けの「片付け方」の極意 基本は捨てる・もらわない・置かない

暮らし・生活・ペット

スッキリ片づいた部屋をキープするためには、ちょっとしたコツが必要です。【解説】村越克子・笠原恭子

著者のプロフィール

村越克子(むらこし・かつこ)

編集会社勤務を経てフリーライターとして生活情報誌を中心に家計・家事・家族関係などをテーマに執筆活動を続ける。主著に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』『いつのまにかお金がなくなる人のための今度こそ貯金ができる方法』(永岡書店)。

笠原恭子(かさはら・きょうこ)

出版社勤務を経てフリーランスに。面倒くさがり屋でもできる工夫生活の楽しさに目覚め、片づけ・収納ほか、さまざまな家事のアイデアについての記事を執筆。著書に『リメイクッキング』(しょういん)。

本稿は『汚い部屋から今度こそ絶対抜け出す本』(永岡書店)から一部を抜粋して掲載しています。

汚い部屋に逆戻り…を防ぐには

モノを増やさないことがリバウンド防止の決め手

さて、この本に書いてあることをここまで実行できていたら、あなたの部屋は、以前とは見違えるほどスッキリ片づいているはずです。しかも、この本で紹介しているモノより自分が主役の新「片づけルール」 に従って、自分のライフスタイルや行動パターンに合った片づけテクを取り入れているなら、1週間も経たないうちに元の散らかった部屋にリバウンド……なんていう悲劇は、きっと起こらないでしょう。

ただし、油断は禁物です。長年身についた散らかしグセのせいで、元の木阿弥という危険性も大いにあり得ます。せっかくがんばって片づけた部屋をリバウンドさせたくはありません。そのための一番の得策は、モノを増やさないことにあります。

モノをため込まない生活を習慣づける

「モノが少ないと片づけが簡単になる」ことを説明しました。限られた数のモノを片づけるのは簡単です。また、多少、無造作に置かれていても、散らかっている印象を与えません。乱雑に収納されていても、必要なモノがすぐに取り出せます。つまり、モノをできるだけ少なくしておくことが、片づいた状態をキープする上での重要なポイントというわけです。

片づけの第一歩で、あなたはかなりのモノを処分したはずです。その結果、不用品がなくなり、家のなかにあるモノが、以前より格段に少なくなりました。モノをため込むことが習性になっている人にとって、モノを処分するのは、相当な決断と勇気が要求されたことでしょう。

やっとの思いで実行した勇断をムダにしないためにも、また、スッキリと片づいた部屋をこの先もラクにキープしていくためにも、これからはモノを増やさない生活を心がけましょう。

捨てグセをつけて「なんとなく取っておく」習慣をなくす

モノは自分の意思とは無関係に家のなかに入ってくる場合もあります。たとえば、お隣に引っ越してきた方からごあいさつ代わりにといただいたタオルなどのもらいモノもありますし、DM(ダイレクトメール)、チラシ、水道・光熱費の使用量のお知らせなどポストに投函されるモノもあります。また、モノを購入すれば、包装紙、紙袋、レジ袋などがついてきます。さらに、自分の意思で購入したモノが加わり、放っておくと毎日、じわじわとモノは増えていくことに。増えていくモノたちに対抗するには、一方で、毎日「捨てる」行動を実行して、「入」と「出」のバランスを取っていく必要があります。

たとえば、レジ袋はストックが必要な枚数以上になったら、余分なモノは捨てる。洗面所の棚を開けたとき、使っていないヘアワックスを見つけたら捨てる。クロゼットの引き出しを開けて、片方しかないピアスを発見したら捨てる。新しい靴を収納するスペースが下駄箱になかったら、履いていない靴を1足捨てる。薬箱を開けて、期限切れの薬があったら捨てる……といった具合に、捨てるクセを身につけていくのです。

これまで「なんとなく捨てられなかったモノ」や「とりあえず取っておいたモノ」を気がついたとき、目についたときに即、捨てるようにします。最初のうちは「まだ使えるかもしれない」とか「今捨てなくても、今度にすればいい」とか、捨てるのを先延ばしにしてしまうこともあるかもしれません。まずは、常に「捨てられるモノ」「捨ててもいいモノ」はないかという意識を持つことが大事です。意識すると、案外、捨てられるモノが見つかるものです。そうやって少しずつ「捨てグセ」をつけることが、モノを増やさない生活につながっていくのです。

毎日の「捨てる行動」で、なんとなく取っておいた不用品の処分を
イラスト/えのきのこ

定期的に捨てる

気がついたときにその場ですぐに捨てることも大事ですが、それと並行してある一定の期間を決めて、捨てるモノを選別する機会を作るとなお効果的です。

たとえば、レシート、週刊誌、新聞、宅配便の送り状は1ヵ月経過したら捨てる。水道・光熱費の使用量のお知らせ、領収書、請求書は半年、または1年経過したら捨てる。通販のカタログは申し込み期限が過ぎたら捨てる。冷蔵庫は1ヵ月おきにチェックして、傷みかけているモノや賞味期限切れのモノを捨てる……といった具合に、定期的にモノを捨てていきます。

あるいは、1ヵ月に1回、引き出し1つ分、収納棚1段分、本棚1列分をチェックして「捨てられるモノ」がないかを点検します。その場ですぐに処分できなくても「捨ててもいいかな?」と思ったモノは、「保留」のモノが入っている箱や袋のなかに移動させましょう。そうすることで、使われないまま放っておかれる死蔵品から救い出され、「捨てられるチャンスのあるモノ」に昇格することになります。一歩前進です。

そして、1年に1回、「保留」のモノたちをチェック。ここは、ひとつ気合いを入れて、捨てるモノを見つけ出しましょう。いつまでも「保留」にしておくと、「保留」のモノが増えるだけ。保留品の収納にスペースを取るようでは、本末転倒です。実際のところ、処分するのを迷うモノは、いつかは処分される結果となるものです。本当に処分できないモノなら、最初から「いるモノ」に分類されているはず。「保留」にして処分を躊躇しているのは、モノとのお別れの儀式なのかもしれません。決断できる時期が来るのを待つのもいいですが、どうせ、処分してしまうモノなら、早めに実行して、スペースを空けるのが賢明と言えそうです。

POINT
モノを増やさないことが片づいた部屋をキープするコツ。そのためにも「捨てグセ」をつけよう。

タダのモノをもらわない

付属の調味料や割り箸はその場で使わなかったら捨てる

納豆、お弁当、餃子、シュウマイ、お寿司、ファストフードなどについてくるしょうゆ、からし、たれ、ソース、ケチャップ、バーベキューソースなどは、そのとき使わなくても、「使えるモノだから捨てるのはもったいない」と取っておく人が結構います。でも、結局は、冷蔵庫のドアポケットや食器棚の引き出しに入れたまま放置されることが多いもの。理由は、小さくて使い勝手が悪いとか、ビニール袋を開けるのが面倒くさいなど。つまり、その場で使わなければ、この先も使う機会はないと考えた方がいいということです。どうしても捨てられない場合は、お弁当用などで活用すること。

同じように、割り箸、プラスティックのスプーンやフォーク、小さなビニール袋に入っているウェットティッシュ、輪ゴムなども捨てられない人は多いようです。取っておく場合には「量で見切る」のルールを適用して、個数を決めたり、ここに入る分だけと限定しましょう。それ以上、保管しても、使われないまま放置されるだけです。

その場で使わず、活用できそうにない調味料は思い切って処分する
イラスト/えのきのこ

おまけにつられてモノを買わない

商品についているおまけに弱い性格の人がいます。ペットボトル飲料についているフィギュアやストラップ、ワインやビールについているグラス、洗剤についてくるレジャーシートなど。おまけがついている方がお得な気がして、つい買ってしまいます。

手にしたときは可愛いと思ったフィギュアはすぐにそこらへんに置きっぱなしになり、好みに合わないグラスや派手に商品のロゴが入ったレジャーシートを使用する機会などあるでしょうか?そう考えると、おまけの末路は多くの場合、不用品になることが多いもの。

「おまけにつられて買う」のではなく、すぐに不用品となるような「おまけがついているものは買わない」くらいの気持ちを持つことが大事です。

ホテルのアメニティグッズはむやみに持ち帰らない

ホテルのバスルームに置かれている歯磨きセット、シャンプー&リンス、ブラシやコーム、かみそり、綿棒などのアメニティグッズ、あるいはティーバッグや1回飲み切りのコーヒーなどを持ち帰る人がいます。もちろん、ホテル側が提供するサービス品なので持ち帰ることには、なんの問題もありません。問題なのは、持ち帰った後です。

確かに、アメニティグッズは旅行に携帯すると便利です。でも、最近の国内ホテルはビジネスホテルでもアメニティグッズが充実していますから、わざわざ洗面道具を持参する必要はありません。海外のホテルでは必要になるケースがありますが、たまにしか行かない海外旅行のために、アメニティグッズをいくつもストックしておくのは無意味です。使わないまま、洗面所の引き出しにたまっていくことになります。

化粧品のサンプルもむやみにもらわない

同じように、化粧品のサンプルもむやみにもらわないこと。もらった場合には、どんどん使うことです。とはいうものの、小袋入り化粧水や乳液、ミニサイズのファンデーションや口紅は使いにくいものです。また、ふだん、使い慣れているモノがある場合には、新商品などを本当に試してみたいと思うとき以外は、わざわざサンプル品を使う気はしません。化粧品のサンプル品を使う機会はというと、せいぜい旅行時に携帯するくらいではないでしょうか? そうなると、消費できる個数が決まってきます。

ホテルのアメニティグッズも化粧品のサンプルも「量で見切る」を適用し、ストックする個数を決め、それ以上は持ち帰らないと決めましょう。

タダのモノでも捨てるときはエネルギーがいる

タダのモノがあると、ついもらわないと損な気になりがちです。もらうときは「どうせタダだから、使わなければ捨てればいい」くらいの軽い気持ちでもらってしまいますが、それが間違いのもと。タダだろうが、なんだろうが、いったん自分の所有物にしてしまったモノを捨てることには、エネルギーがいります。たとえ使い勝手が悪くても、まだ使えるモノを不用品とみなして捨てる決意をする必要があります。さらに、それを実行するだけの行動力も要求されます。なんでもため込む習性のある人にとって、これはなかなか大変なことです。

そもそも、不用品を見極めて、すぐに捨てられる人は、タダのモノでも「自分は使わないからごみになる」とその場で判断して、もらわないものです。その結果として、彼らは持ち物が少なくなり、片づけや収納上手さんになっているというわけです。片づけ下手を自認している人は、タダだからといって、軽率に手を出さない方が無難です。

不用なDMは「受取拒否」にする

この章の冒頭で触れた「自分の意思とは無関係に家のなかに入ってくるモノ」の代表がDMではないでしょうか? その場で捨てたり、定期的に捨てるのも、DMをためこまない方法ですが、もっと有効な手があります。それは、DMの「受取拒否」。やり方はいたって簡単。紙に「受取拒否」と書き、氏名を記入し、捺印してDMに貼り付けます。後は、ポストに投函すれば完了。発送元に返送されます。ただし、一度開封すると無効になるので注意。

郵便物ではなく宅配業者を経由して送られてくるモノに関しては、そこに記載されている宅配業者の営業所に連絡すれば、無料で引き取りにきてくれます。さらに、次回からは配送不要の旨を伝えて、すぐにごみになるDMが家のなかに侵入するのをシャットアウトしましょう。

POINT
タダのモノでも使わなければごみになる。タダのモノは「もらわない」「取っておかない」。

買いだめしない

今使っているモノ+1つが原則

スーパーやドラッグストアで日用品の特売品を見つけると、つい買ってしまう人は多いものです。その結果、家に日用品のストックがどんどんたまることに。「特売のチャンスを逃すのは損」という心理が働くのでしょうが、特売は定期的にあるので、あわてて買いだめしなくても大丈夫。

ストックは今使っているモノ、プラス1つで十分です。たとえば、トイレットペーパーやティッシュは複数個で1パックになっているので、残り1つになったら、ストックを補充します。シャンプー、リンス、歯磨き粉、洗剤は、今使っているモノが「残り少なくなってきたかな」と思った時点で、買い足すようにします。なくなるまでには、特売日のサイクルが回ってくるはずです。

消費サイクルが長い調味料などもストックをため込まない

日用品に限らず、しょうゆ、塩、砂糖、料理酒、めんつゆなど消費サイクルが長いモノも同様。「そろそろ、なくなるかな」のタイミングでストックを補充すれば、十分間に合います。片づいた部屋をキープするためには、ストックを買いだめして置き場所に困るような事態とはサヨナラしましょう。

また、ストックがたくさんあると、つい気持ちが緩んでムダに多めに使ってしまうもの。たとえば、テーブルの上にちょっとこぼしたとき、ふきんで拭けばいいところをティッシュで拭いてポイ! 洗剤の計量が適当になったり、ハンドソープを何回もプッシュしたり。その点、ストックが最小限の場合には、自然と控えめに使おうという心理が働くものです。ストックを必要以上に持たないことは、節約の点でも有効というわけです。

POINT
ストックを必要以上に持たないことは、片づけ+節約になる。

テーブルと床の上だけはモノを置かない

テーブルの上にモノを置かない

テーブルの上をチェックしてみてください。どんな状態になっていますか? いろいろなモノのとりあえず置き場になっていませんか?

読みかけの雑誌、新聞、テレビの教養番組のテキストなどの本や雑誌類。後でゆっくり目を通そうと思っているDM、チラシ、支払いが必要な請求書などの紙類。指定の収納場所はあるものの、そこに戻すのが面倒で、置きっぱなしになっていることがよくあります。一時的ならまだしも、なかには、指定の収納場所を無視して、そのままテーブルが置き場所になってしまうことも。

あるいは、食べかけのスナック菓子、携帯電話の充電器、ヘアピン、綿棒など、住所が決まっていないモノたちの仮設置き場になっていたり。さらに、卓上調味料、鍋敷き、家計簿、電卓、文房具など「どうせ、ここで使うモノだから」とテーブルの上が住所になっているケースもあります。

テーブルの上にモノを置くことには、(1)手軽にモノが置ける、(2)欲しいモノがすぐに取り出せて、その場で使える、(3)モノが迷子になりにくい、など便利な点がいくつもあり、何でもポイポイ置きがちです。でも、部屋にいるとき、一番、視界に入るのもテーブルの上。ここにモノが置かれていると、部屋全体がごちゃついた印象になります。反対に、そのほかの場所はともかくとして、テーブルの上に出しっぱなしのモノがないだけで、室内のスッキリ感は格段にアップします。

テーブルがキレイだと、不思議と部屋全体がスッキリした印象に
イラスト/えのきのこ

面積の広い場所のスッキリ感だけは死守する

同じように、床にモノがじかに置かれていると、部屋全体が散らかった印象を与え、また狭く感じるものです。その上、掃除機がかけにくくなり、室内を清潔に保つ点でもNG。

テーブルや床のようにモノを置きやすい場所に、いったんモノを置いてしまうと、そのままズルズルと出しっぱなしのモノが増殖することになります。特に、床の四隅はモノを置きたくなる誘惑に満ちています。忙しくて、片づけに手が回らないときなど、とりあえず隅に寄せておこうとなりがちですが、それがリバウンドの始まり。最初は雑誌1冊、マンガ本1冊、紙袋1つだったのが、1つでも置いてしまうと、2つ、3つと増えていき、アッという間に吹きだまり状態に。モノを指定の収納場所に戻すまでの一時置き場のつもりが、そこに居座ることになります。その結果、せっかく片づけた部屋がみるみるうちに元の散らかった部屋に逆戻りするハメに……。

「テーブルと床の上にモノを置かない」というルールを作るだけで、かなりの確率で片づいた部屋をキープできます。テーブル、床、あるいはソファやベッドの上など室内で広い面積を占める部分が片づいていると、部屋全体がスッキリした印象になります。どうしても、テーブルや床の上にモノを置きたい場合には、調味料はトレイに乗せる、紙類は書類立てに立てる、雑誌や本はマガジンラックに入れるなど、じかに置かないようにしましょう。入れ物を決めると、モノの散乱が食い止められると同時に、自ずから量も限定され、際限なく増殖するのを防ぐことができます。

テーブル上のふきだまりは「避難所」で解消

1人〜2人など、少人数で暮らしているおうちでは、狭い部屋を有効に使うためにダイニングテーブルの一角を壁にぴったりつけて使っているケースも多いと思います。省スペースなのはいいのですが、欠点はテーブルで使ったモノたちが知らないうちに壁際に吹きだまってしまうこと。

これを防ぐためにおすすめなのが「避難所」。まず、「あ、これ散らかってる」と気づいたモノをとりあえず入れておくのにぴったりな大きめのカゴを用意します。このカゴをテーブルの下に置き、食事の前には必ず机の上に置いてあるモノ全部をカゴに入れる、というルールを作っておけば、テーブルの上の吹きだまり状態を未然に防げます。

さらに、カゴのなかのものは1日1回、夕食後テレビを見ているときに、CMが終わるのを待つついでに元の「住所」に戻す、などと決めておけば、いつもスッキリをキープできるはずです。

1日1回が大変なら、必要になったらカゴから取り出し、カゴがいっぱいになったら元に戻したり不用品を処分する、くらいのゆるいルールでもOK。とにかく寝る前にはテーブルの上だけはモノがなくスッキリしている状態を心がけましょう。

床置き解消にも「避難所」が効果的

別の部屋からいろんなモノが持ち込まれ、知らないうちに床の上がモノで散らかってしまう。このお悩みを解決するためにも、「避難所」が効果的です。1日数回、床に散らばったモノを避難所カゴにポイポイ放り込むだけなら、どんなズボラさんでも、テレビを見ながらでもできるはず。あれこれ悩んだり考えたりしなくても、即効で片づくのでラクチンです。さらにインテリアに合う布をカゴにかけておけば、見た目もスッキリ。

そして、別の部屋に移動するときに避難所カゴをのぞき、別の部屋から出向していたモノがあれば、「ついでに持っていく」ことにすればいいのです。この習慣がつくと、部屋はいつもきれいに片づいて見えます。

POINT
テーブルと床の上にモノを置かないだけで片づいた部屋はキープできる。

きれいな部屋がキープできる方法

1日5分間の片づけタイムを作ろう

散らかり放題の部屋を1から片づけるにはパワーが必要です。この本を読んで片づけを思い立った当初は、慣れない片づけにかなりのエネルギーを要したのではないでしょうか? でも、いったんある程度片づけが完了し、また自分なりの片づけと収納のルールができれば、後はそんなにがんばらなくても、片づいた状態がキープできます。

それには、1日5分間の片づけタイムを作ることが効果的。帰宅してから寝るまでの間にたった5分間の片づけタイムを確保し、散らかった部分をメンテナンス的に片づけるだけでOK。5分間にできることですから、大したことはありません。たとえば、洗濯物をたたむとか、朝出しっぱなしにしたモノを所定の位置に戻す程度のことです。

「テレビCMを待つついで」は絶好の片づけタイム

片づけの時間帯ですが、「テレビCMが終わるのを待つついでに」というのもありです。ソファでのんびりお気に入りの番組を見ているとき、途中に入るCMを「長いんだよなあ」なんてイライラしながら待つのではなく、CMが始まった途端、その辺に散らかり始めている迷子のモノたちを定位置に戻す。このクセがつくと、1時間番組を見る間だけでも部屋はかなりスッキリ。毎日の片づけがグンとラクになります。

CMが終わるまでの限られた時間内に毎回どこまで片づけられるか、ゲーム感覚で楽しめるようになればしめたもの。ダラダラ惰性で片づけるより、密度の濃い集中した片づけができることうけ合い。テレビ好きなズボラさんは、ぜひ試してみてください。

CM=片づけタイムに。1時間番組が終わる頃には部屋がスッキリ!
イラスト/えのきのこ

曜日ごとに「片づけのテーマ」を決める

片づけを習慣化し、キレイな部屋をキープする方法として、曜日ごとに「片づけのテーマ」を決めておくのもおすすめです。

実はズボラさんにとって片づけるときに一番おっくうなのが、どこを片づけようかを考えること。「今日は○曜日だから、○○を中心に片づける日ね」と、わざわざ考えなくても片づけるべきポイントがわかれば、すぐに行動に移せるはず。翌日のごみ収集予定も考慮しながら、大まかなテーマを決めておきます。
たとえば、

月曜:予備日
火曜:新聞や雑誌を整理し、いらないモノを資源ごみ用にまとめる
水曜:マイルーム 散らかり始めたモノを元に戻す
木曜:キッチン・洗面所・お風呂 散らかり始めたモノを元に戻す
金曜:玄関 靴を下駄箱に戻す
土曜:不用品をスーパーの袋1袋分、家中から探し出す
日曜:家中の見直し、散らかり始めたモノを元に戻す

など。毎日日替わりなので飽きずに済むのもポイント。たった5分でできることでも毎週コツコツ実行していけば、達成感を味わいながらキレイな部屋をキープできます。

時間帯を決めることで後回しにならない

その際に、大事なことは、時間帯を決めること。たとえば帰宅後すぐ、食後、入浴前、就寝前など。「いつでもOK」となると、後回しにされて、面倒くさくなり、結局は「今日は、まっいいか。明日にしよう」となりがち。時間帯を決めることは、5分間の片づけを習慣づけるのにも役立ちます。

習慣になれば、片づけが苦になりません。入浴前にメイクを落とすように、寝る前に歯を磨くように、自分の行動パターンのなかに自然と取り入れられるようになります。むしろ、片づけないと、どこか落ち着かないような、居心地が悪いような気分になるはずです。そうなったら、あなたはもう「片づけられる人」の仲間入り。

さらに、1日5分間の片づけタイムは、キレイをメンテナンスするだけではなく、毎日の片づけの積み重ねによって、片づき度がアップするという相乗効果があります。「片づいていない」状態に敏感となって、移動のついでに片づけモノを持っていく、電話中に会話の支障にならない片づけをする、といった行動が自然とできるようになります。1日5分間のスキンケアが美肌作り効果を発揮するように、1日わずか5分間の片づけタイムで理想とする美しい部屋にどんどん近づいていくのです。

5分間でできる片づけ

  • 玄関の脱ぎっぱなしの靴を下駄箱に戻す
  • 郵便物の要・不要のチェック
  • 雑誌、本、新聞を決まった場所に戻す
  • CDやDVDを決まった場所に戻す
  • 洗濯物をたたむ
  • ソファの上を片づける
  • 引き出しのなかの不用品を処分する
  • 明日のごみ出しの準備をする
  • 買ってきたモノ(食料品や日用品)を
    所定の場所にしまう
  • クリーニングに出すモノを準備する
  • 冷蔵庫のなかの賞味期限切れの食品を
    チェックする
  • インクの出ないペン、固まったのりなど
    使えない文房具を処分する
  • 使っていない化粧品を処分する
  • 使わない食器、欠けた食器を処分する
  • 水道・光熱費などの領収書を片づける。
    古いモノは処分する
  • 古い手紙、年賀状を整理する。
    いらないモノは処分する

POINT
1日5分間の片づけタイムを作って、きれいな部屋をキープする。

なお、本稿は『汚い部屋から今度こそ絶対抜け出す本』(永岡書店)から一部を抜粋して掲載しています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

汚い部屋から
今度こそ絶対抜け出す本
▼これまでどうやっても部屋を片づけられなかった人のために、絶対片づく方法を徹底紹介。▼常に足の踏み場がないくらい部屋が散らかっている、という最低レベルの人でも挫折しないよう、限りなくハードルの低い解説で構成。▼「これならできる! 」と必ず思える、使える一冊です。

※(11)「カラーボックス収納のコツ」はこちら

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