スパイスカレーブームなどで、家庭料理でも取り入れる人が増えた「スパイス」ですが、中華料理にも様々な種類のスパイスがあるのをご存知ですか?花椒、五香粉など、聞いたことはあるけど、どういう風に使えば美味しく使えるのかわからない…というお悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。この記事では、アジア料理研究家の外処佳絵さんに、代表的な中華スパイス・調味料の種類や特徴、おすすめの料理を教えていただきます。

豆鼓(トウチ)

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特徴

黒大豆を発酵させてから塩漬けにしたもので、豆が凝縮し、黒い粒状で薄皮も付いています。塩分が結構あるので、粒のままより、さっと洗って水気を切り、粗みじん切りにして使う方が味も行き渡り、美味しいです。また血糖値を下げる効果から薬膳の生薬でも使われています

現地での使われ方

香港飲茶の定番のスペアリブの豆鼓蒸しが人気です。スペアリブと良くなじませて、柔らかく蒸したものです。魚の蒸し物にもよく使います。香港の方は豆鼓が大好きで、蒸し物や炒め物に使われます。四川の回鍋肉、麻婆豆腐にも入れる事があります。蒼蠅頭と言う花ニンニクを刻んで挽肉と豆鼓を炒めたお料理はごはんにかけて食べると美味しいです。台湾の四川料理の店でよく食べます。

家庭料理でのおすすめの取り入れ方

お豆腐とタラの切り身を耐熱皿に並べ、お酒、豆鼓を刻んだ物、醤油をかけて蒸します。手羽先を豆鼓を入れて煮込むことがあります。煮込むと豆鼓が柔らかくなりまたおすすめです。また、ゴーヤーとの相性が良いので夏はゴーヤーと豚肉、豆鼓の炒め物を作ります。豆鼓を刻んだものと挽肉を油で炒め、ご飯に混ぜて食べても美味しいです。

ザーサイ

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特徴

ザーサイは見た目が緑のブロッコリーの様な野菜で、茎の部分を塩やスパイスに漬けてかるお漬物。そのまま食べると塩分が高いため、表面を洗い流し、塩抜きして使うか、又は塩味を活かして使います

現地での使われ方

ピータン豆腐や、台湾の朝ごはん鹹豆漿(シェンドウジャン)の薬味などにもよく使いますし、千切りにしてスープにもよく入れます。坦々麺麺にもトッピングしてあるお店もあります。

画像: ザーサイと千切り豚肉のスープ(外処さん提供)

ザーサイと千切り豚肉のスープ(外処さん提供)

箸休め以外にも使い方いろいろ

細かく刻んだザーサイを塩抜きせずにみじん切りにして、卵とネギでチャーハンにすると美味しいです。また、さっと表面を洗って、塩抜きしていないものをハンバーグや肉団子に混ぜても。あとは油淋鷄のソースに、塩抜きした細かいザーサイをまぜたり、卵焼きにも入れると美味しいです。

画像: ザーサイのみじん切りが入ったサーモンの前菜(外処さん提供)

ザーサイのみじん切りが入ったサーモンの前菜(外処さん提供)

芝麻醤(ジーマージャン)

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特徴

白ごまを香ばしく煎り細かくすりつぶしたものに、油を入れてペースト状にのばしたものです。その際、ピーナツ油を使って伸ばすので、更に香ばしくなります。

現地での使われ方

画像: 坦々麺(外処さん提供)

坦々麺(外処さん提供)

担々麵のスープに溶かしていれたり、棒棒鶏の胡麻だれのソースによく使われます。また、涼麺(台湾のごまタレ冷麺の様な物)は芝麻醤にお醤油やニンニクが入ったソースをよく絡めて食べます。また、デザートの湯圓の餡にも使います。

外処先生のおすすめの食べ方

これからの時期だと、お鍋のタレにたくさん使います。芝麻醤に、醤油、香酢、ラー油、酢を入れてごまだれの中華のしゃぶしゃぶにします。このタレを冷しゃぶにかけて食べても美味しいです。

画像: 酸菜鍋のタレにも(外処さん提供)

酸菜鍋のタレにも(外処さん提供)

あるいは、汁なし坦々麺にたっぷりいれて、濃厚な坦々麺を作ります。お汁粉の隠し味に入れても美味しいです。

干し海老

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特徴

エビの殻を取り塩を入れて茹でてから硬く乾燥させた物。乾燥させてあるので、旨味が凝縮されていて、さっと洗い水かぬるま湯で戻してから戻し汁も一緒に使って調理したり、戻したものを水分を拭き細かく刻んで炒め物に使っても美味しいです。

現地での使われ方

画像: 干し海老が入った滷白菜(外処さん提供)

干し海老が入った滷白菜(外処さん提供)

四季豆というインゲンを素揚げして、ニンニクやねぎの香味野菜と炒めたものによく入っています。冬瓜の蒸しスープの出汁としても使います。淡白な冬瓜を味わい深くしてくれます。開陽白菜という台湾の白菜のとろとろ煮込み料理にも、入っています。干し海老の香りで薄味ですが美味しいです。

画像: 干し海老をつかった肉粽(外処さん提供)

干し海老をつかった肉粽(外処さん提供)

粽や油飯(中華おこわ)にも味のベースとしても入っています。

外処先生のおすすめの食べ方

大根と干し椎茸、干し海老で煮込みスープを作り、塩とお醤油少々で調味すればさっぱりしたスープになります。また、干し海老をさっと洗い水気を拭き、多めの油で炒め、カリカリの干し海老と一緒に小松菜や豆苗など青菜を炒めても美味しいです。

戻し汁を使って鶏ガラスープの素と混ぜて出汁を作り茶碗蒸しにすることもあります。あと、中国ではありませんが、八宝菜に入れても味が濃くなり美味しいですよ。あと細かく刻んで、チャーハンや焼きそばに入れて炒めても良いです。

ネギ油

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特徴

ラードやサラダ油にネギを入れ、油にネギの香りをしっかり移した香りのある油です。和物、料理の仕上げに入れたりします。胡麻油のような使い方で良いです。中華料理を家庭で作る際、最後に胡麻油を入れて中華味にしますが、現地ではネギ油で仕上げる場合もよくあります。

現地での使われ方

干豆絲と言う押し豆腐の千切りの和物に、和えて使われています。具材が少ない豆干絲和えでも、ネギ油が入るだけですごく美味しくなります。そのほか、炒め物、中華の煮込みにも色々と仕上げに入ってますし、青菜を炒めたりした際にも使います。

画像: 葱油を使った白菜の和物(外処さん提供)

葱油を使った白菜の和物(外処さん提供)

外処先生のおすすめの食べ方

香港の簡単な家庭料理ですが、さっと湯引きしたレタスの水気を軽く切り、皿にもり、オイスターソースと軽く熱したネギ油をかけて食べるのが手軽で美味しいです。また、台湾の鶏肉飯みたいに、茹でた鶏肉を小さく割いて、ごはんにのせ、塩、醤油少々、軽く熱したネギ油を少量かけて食べれば、台湾の鶏肉飯さながらに美味しいですよ。

画像: 台湾の鶏肉飯風(外処さん提供)

台湾の鶏肉飯風(外処さん提供)

インスタントの醤油ラーメンに少し垂らして食べても良いです。いつも仕上げに胡麻油を使っているタイミングで、ネギ油をかえて食べれば良いです。

XO醬(エックスオージャン)

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特徴

香港で生まれた調味料で、貝柱、干し海老、金華ハム、大地魚(かれいの干物)エシャロットなどたくさんの材料で作られた贅沢な醤です。ブランデーのxoから名前が付いています。そのまま箸休めとして食べても美味しいですし、飲茶に少し付けて食べても美味しいですし、煮込み、チャーハン、炒め物にも使います。香港ではレストランでオリジナルを作るお店が多く、販売されているレストランがよくあります。

現地での使われ方

牛肉とシーズン野菜のxo醤炒めがよくあります。チャーハンにも入れます。

外処先生のおすすめの食べ方

画像: XO醬を隠し味に入れた獅子頭煮(外処さん提供)

XO醬を隠し味に入れた獅子頭煮(外処さん提供)

使う前に瓶の油ごとフライパンに入れ、材料の香りをだしてから食べるととても美味しいです。それをごはんにのせてシンプルに食べたり、淡白な鶏むねや、ささみ、イカなどをブロッコリーやパプリカで炒めたり、エリンギを焼いて付けてダレにして食べても美味しいです。私は厚揚げを野菜と煮込むときも、隠し味で入れます。

画像: 厚揚げと野菜の煮込み(外処さん提供)

厚揚げと野菜の煮込み(外処さん提供)

まとめ

初めて中華スパイスを使う人へのアドバイス

中華スパイスにあまり馴染みがないと、普段の食卓に用いるのはなかなか勇気がいるかもしれません。うまく使えかな?と迷われると思いますので、先ずは一種類だけ、そして、できれば小分けのミニサイズやミニボトルからスタートしてみて下さい。

醤は火を入れて香りをきちんと出す事が美味しいポイントですし、スパイスは少しずつ味見しながら自分好みの分量を使ってみて下さい。中華料理はごはんに合いますので、和食のメニューとも合わせやすいと思います。

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