【モンテッソーリ教育】遊び=「お仕事」の種類と内容について 図工や言葉、外遊びを紹介(後編)

暮らし・生活・ペット

幼児はつねに、手をぎゅっと握ったり、両手を一緒に使えるように練習しています。もっと上手にできるようになるお仕事を紹介します。【解説】シモーン・デイヴィス(国際モンテッソーリ協会(AMI)認定モンテッソーリ教師)

執筆者のプロフィール

シモーン・デイヴィス

国際モンテッソーリ協会(AMI)認定モンテッソーリ教師。ブログ・インスタグラムMontessori Notebookではモンテッソーリのちょっとしたヒントや読者からの質問に答え、世界中の親を対象にオンライン・ワークショップを開いている。オーストラリア出身。現在は家族とともにオランダ・アムステルダムに在住。ジャカランダ・ツリー・モンテッソーリスクールを立ち上げ、親子クラスで指導を行っている。

訳者プロフィール

宮垣明子(みやがき・あきこ)

和歌山県出身。翻訳者。『奇跡の動物家族~命をつなぐ』(K&Bパブリッシャーズ)、『内向型のままでも成功できる仕事術』(辰巳出版)など翻訳多数。保護猫と暮らして三年目。

本稿は『おうちモンテッソーリはじめます』(永岡書店)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

イラスト/朝倉めぐみ

お仕事の種類(4)図画工作

モンテッソーリ教育を受ければアーティストは生まれるかと聞かれたモンテッソーリ博士は、こう答えたそうです。「アーティストが生まれるかどうかはわかりません。ですが物をしっかり見る目と、感情豊かな心、そして思う通りに手を動かせる子どもは生まれますよ」。幼児にとっては、図画工作の活動は自己表現であると同時に、体を動かしたり、いろんな材料に触れることでもあります。大切なのは、でき上がった作品よりも、作る過程の方です。

図画工作の活動の種類

小さい子はまずお絵かきから始めよう。紙の上を滑りやすいクレヨンや色鉛筆を用意する。太い鉛筆のほうが小さい子には握りやすく、描きやすいし、細いものよりしっかり色が出る。クレヨンも、蜜蝋や大豆でできたものなら小さな子にも安心

子どもには芯のやわらかい、太い鉛筆や、蜜蝋のクレヨンがいい。紙はいろいろな大きさのものや、色のついた紙、違った素材の紙など、日によって変えてみるのもおもしろい。先にも述べたが、幼児は何かの絵を上手に描くよりも、まず道具の使い方を覚えること。1歳頃から

お絵かきができるようになったら、水彩画の活動をやってみよう。まず1色か2色から始める。トレイには水を入れる小さなビン(小さいジャムのビンがぴったり)と、絵筆、水彩絵の具をのせた絵皿を準備しておく。テーブルを汚さないための下敷きに、画用紙を1枚のせておく。たくさん描きたくなったらすぐ出せるよう、新しい紙と、水をこぼしたときに拭けるよう、ぞうきんも一緒に

筆を使って絵を描きたがる幼児には水彩画がぴったり。最初は1色から始めよう。水彩用絵の具をパレットに1色だけ出す。たくさん絵の具がセットされたパレットを使うなら、できれば1色だけを切り離して使う。子どもは絵筆を水で濡らし、絵の具を絵筆につけて、紙の上に形を描く練習ができる。幼児はまだ、絵に見えるようなものを描く必要はない。まずは道具の使い方を覚え、紙の上に思いきり筆を動かして描くことを覚えよう。1歳半頃から

1歳半ごろから、大人と一緒にハサミを使ってみよう。切るお仕事では、刃先が丸くなっていて、ちゃんと切れる本物のハサミを使って、安全な使い方を教える。ハサミを使うときは必ず席に座ることと、刃の部分ではなく持ち手を握ることを大人がしてみせる。最初は持ちやすい小さな紙を切って、細かく切ったものを集めて小さい封筒に入れ、のりで封をする

まず、テーブルに着いた状態で、ハサミの危なくない持ち方を学ぼう。最初は、ハサミを両手で持って、開いたり閉じたりしてみる。そして紙を細いひも状に切る練習から始めよう。切りとるうちにひもになった部分は大人が持っていよう。切ったものは集めてボウルに入れ、最後に小さな封筒に入れて、のりで閉じておこう。何度も繰り返すうちに手の力が強くなり、ハサミを片手で持てるようになったら、切れ端をもう片方の手で持つようにしよう。2歳頃から

1歳半ごろになると、のりをつけることがおもしろくなる。大人と一緒に、小さなハケでビンに入った水のりをつけ、それをいろいろな形に切り抜いた紙に塗って、画用紙に貼るお仕事をしよう。スティックのりでも

ハケとビンに入れた水のりで、紙の上に小さい形を貼っていく。難しい場合はスティックのりでも。貼り付ける形の裏側にのりをつけ、それをひっくり返して紙の上に貼る。1歳半から

幼児には色塗りやチョーク遊びもおもしろいもの。小さい子がやる場合は、必ず大人も一緒に、手や床、画板を拭く濡れぞうきんも忘れずに準備する

子どもの手に持ちやすい太いチョークを用意し、描く面の大きい黒板か、舗道に描かせてあげよう。描けるところが大きいと、子どもは腕をいっぱいに使ってチョークで描いたり、黒板消しで消したりできる。1歳から

粘土や小麦粘土、強く握ると固まる室内遊び用の砂なら、子どもが作りたいように形を作れる。麺棒やクッキー型、おもちゃのナイフ、粘土ベラなど簡単な道具を使っても楽しい。わたしも子どもと一緒に小麦粘土で遊ぶのが大好き

手や簡単な道具を使って粘土遊びをすると、子どもの手の力がつき、想像力が豊かになる。粘土は平らにして巻いていき、丸太のようにして端から小さく切って、ボールのように丸めたり、何かの形をつくったりできる。日によって、それを粘土ではなく小麦粘土にしたり、砂遊び用の砂を使ったりすると、また違った体験ができる。1歳4か月頃から

プレイ・ドー(小麦粘土)の作り方

口に入れても安全な「小麦粘土」の作り方です。一般的な作り方ではキッチンがべたべたになりますが、この作り方ではお湯を使うので簡単です。材料を混ぜてお湯を注ぎ、冷めるまでかき混ぜてからこねます。さあ、プレイ・ドーで楽しく遊びましょう。

材料(完成時240㎖)
〈プレーン〉
小麦粉 125g
クリームターター(膨張剤) 大さじ2
塩 150g
お湯 175~250㎖
サラダ油 大さじ1
食紅、シナモンパウダー、スピルリナ粉末など自然素材の着色料

〈チョコレート〉
小麦粉 150g
ココア 50g
クリームターター(膨張剤) 大さじ1
塩 75g
お湯 175~250㎖
サラダ油 大さじ2

作り方
(1)中くらいのボウルに粉状の材料を全部入れ、子どもが混ぜる
(2)お湯、色つけ、サラダ油を加えて大人が混ぜる。ボウルにくっつかなくなる程度まで
(3)数分待って全体が冷めたら、子どもが混ぜる。なめらかになるまで
(4)密閉容器に入れて保管する。常温で6か月くらい保存可能

2歳半くらいからできる、簡単な刺繍の活動もある。裁縫箱を用意し、先の尖っていないかがり針を1本だけケースに入れたものと、端切れを数枚、10cm×10cmのボール紙に幾何学模様の穴をあけたものを準備する

最初はソーイングカードという刺繍用の紙を、糸は二本取りにしてかがり針で縫い、最後を玉止めする。大人が、紙に開いた穴に針を刺し、反対側に引き出して、紙をひっくり返して針を抜くところをしてみせよう。針を次の穴へ進め、また紙をひっくり返す、という作業を何度も繰り返し、縫い目を作る。すべての穴を縫えたら、ハサミで糸を切り、針をしまって、糸を結んで玉止めする。2歳から

図画工作の活動のヒント

▼(1)命令調にならないように

子どもにしてみせるのは、何を作るかではなく、その道具をどうやって使うかにとどめて、あとは子どもの自由にさせましょう。モンテッソーリスクールの教師がぬりえ帳を使わないのは、線のなかしか塗ってはいけないと子どもに思ってほしくないから。また、草は緑、空は青に塗りなさいと子どもに押しつけることもしません。自由に描くことが子どもの創造性を育てます。

▼(2)感想を言う

モンテッソーリスクールでは、子どもの作品を見て教師が「よくできたね」とほめることはしません。自分が作ったものをどう思うかは、その子に任せています。大人は子どもの作品を見て思ったことを伝え、背中を押しましょう。目に映ったものをそのまま言葉にすればいいのです。たとえば「よくできたね」と言われるよりも、「この線は黄色に塗ったんだね 」と言われるほうが、子どもにはずっと響きます。自分の作品を見てどの部分が気にいったのかが、ちゃんと伝わるのです。

まだ自己表現を身につけている途中の小さな子の場合には、「これは何の絵?」ではなく「この絵のこと、教えてくれる?」といった問いかけにするといいでしょう。特に何の絵というわけではなく、ただ絵筆を動かしているうちにできた作品なのかもしれません。

▼(3)質の良いものを使う

材料や道具は量より質にこだわるよう、わたしは勧めています。図画工作にはこれが特に大事です。安いけれど折れやすくて色が出ない色鉛筆を大量に買うよりも、高くてもいい色鉛筆を数本買う方がいいと思います。

▼(4)未完成の見本を

絵筆の使い方をしてみせるときは、何かの絵を描くのではなく、くねくねとした線を描いてみせましょう。誰が見ても花に見える絵を描いたりすると、まだ線しか描けない子はお花を描けるようになろうとはしなくなります。

お仕事の種類(5)言葉

「ものの名前に対する『敏感期』がある……言葉を求める子どもに大人がちゃんと答えてやれば、その子どもが身につけた豊かで適切な言葉は一生の宝物になる」シルバーナ・Q・モンタナーロ博士『いのちのひみつ』(KTC中央出版)

大人が投げかけた言葉を子どもが夢中になって吸収する時期があります。バナナ、リンゴ、ブドウなど果物の名前を覚えたり、トラックから小型クレーンまでいろんな車の種類を覚えたり、フラミンゴやオオハシといった鳥の名前を覚えたり。その時期を楽しみましょう。大人の方が名前を知らなくて、子どもから教わることも。そんなときは、子どもと一緒に図鑑で調べてみましょう。

言葉のバスケット(物の名前)

幼児が言葉を覚えたがったら、自分で言葉を見つけられるよう、物を集めたバスケットを作りましょう。テーマごとにバスケットを用意するといいでしょう。キッチン用品のバスケット、オーストラリアの動物のバスケット、道具のバスケット、楽器のバスケットなど。似たものが一緒になっていたほうが新しい言葉を覚えやすいでしょう。

最初は、子どもが手に取って、触って調べられるよう、バスケットには本物を。たとえば、本物の果物や野菜を3つから5つ入れておいて、名前を言いながら手で触ってみよう

子どもがいちばん言葉を覚えるのは、日常生活にあるものの名前だ。食卓に並ぶ果物の名前や、家に飾ってあったり、店先に並んでいる花の名前、公園で見た木や鳥の名前、そして家のなかにあるものの名前。ここに挙げたように、たとえば本物のグリーンピースと、写真のグリーンピースを用意すると、子どもは本物と、写真に映っているものが同じだと理解することができるようになる。本物を使うのは1歳から。カードを使うのは1歳2か月から

それができるようになったら、レプリカを使う。本物のゾウを教室やおうちに持ち込むわけにはいかないから。バスケットに入るくらいのレプリカなら、子どもが手で触って名前を覚えられる。目と手を一緒に使うことは、言葉を学ぶときにも大切

新しい言葉を覚えるには、調理道具、アフリカの動物、楽器などテーマごとに本物そっくりのレプリカを使うといい。子どもはその物の名前を聞きながら、手で持って触ることができる。形のあるものについて学ぶときにはこの方法が良い。どの年齢の幼児にも

レプリカで覚えられるようになったら、もう絵でもじゅうぶん理解できるだろう。同じ物の絵を描いた2枚のカードを一組として、神経衰弱をしてみよう。物の写真を撮って、同じサイズで2枚プリントしたものでもいい。幼児は見つけたカードをもう一枚の上に重ねて隠す遊びも大好き

カードで神経衰弱ができるようになったら、似たものを当てる遊びをしてみよう。たとえば、ゴミ収集車のカードと、よく似ているけど大きさや色、形がちょっと違う大型車のカードを作って、どこが似ているか、違っているかをみてみる。家のなかにあるものが、絵本ではどんな絵に描かれているかを探してみてもいい。子どもはインコのおもちゃを手に取って、同じようなインコの絵が描いてある絵本を取りに本棚へ走るようになる

あるものに関連する絵や写真を使って、よく似たもののカードを作る。いくつかのカードのなかから、物とまったく同じものが映った写真のカードを見つけられるようになったら、次はそれとまったく同じではないけれど、似たものを見つけるという遊びもできる。たとえば、ダンプカーのミニカーをお手本にして、カードのなかからダンプカーを見つける(ただし写真には少し形が違ったり、色や大きさが違うものが映っている)。これでダンプカーとはどういうものかと理解することができる。カードを使うのは1歳2か月から

最後は、言語カード。車、庭などのテーマごとに物の写真が描かれたカードを使って、子どもは物の名前を覚える

年齢が上がるとともに、テーマに沿った写真や絵を描いたカードを使って単語を増やせるようになる。この方法なら、レプリカや、実際に手に入るものでなくてもできる。ここに挙げたカードは、「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」の絵がテーマ。1歳半頃から

素敵な本を、折に触れ一緒に読んであげるのもいいですね。6歳以下の子どもは、話を理解するベースになるのはまだ、身のまわりで自分が見たことのあるものだけです。だから日々の生活のなかのものごとがおはなしに出てくると喜びます。お買い物に行くおはなし、おじいちゃんおばあちゃんの家に行くおはなし、自分で着替えをするおはなし、都会のおはなしや、季節のおはなし、色のおはなし。

大人も子どもも好きな本があると、一緒に読むのも楽しい。季節のこと、日常生活のこと、動物や色、形、車、自然など、子どもの好きなテーマの本を探してみよう。大きくなった子には、新しい発見ができそうな本や、数を数えられる本もよい。どの年齢の幼児にも

魔女が出てくる本を読んで、子どもが本気で怯えていても驚かないでください。モンテッソーリでは、6歳になるまでは魔法や魔法使いが出てくるファンタジーの本(特に怖いおはなしのもの)は見せません。現実とファンタジーの違いが区別できるようになるのは6歳を過ぎてからです。

本を運ぶときは、ガラスのコップを持つのと同じように両手を使うことを、子どもの前でしてみせましょう。ページをめくるときにはていねいにゆっくりと、そして読み終わった本は棚にそっと戻すことも。

現実ではありえないおはなしを読みたくなることもあるでしょう。そういう本を読む場合には、わたしはわざとふざけた口調でこんなふうに言うことにしています。

「クマってほんとに図書館へ行くの? 行きませーん。おもしろいね。そうだったらどうかな、っていうおはなしですね。ちょっと読んでみましょうか」

では、どんな本を選べばいいでしょう?

本物のような絵のもの

いつも見慣れているものにそっくりなら、子どもはそれが何かすぐにわかるし、理解できます。クマが車を運転する絵より、人間が運転しているものの方がいいでしょう。

イラストが美しいもの

子どもは絵本のイラストが美しいと夢中になります。できればイラストが素晴らしいものを選びましょう。

言葉の数

小さい子には、1ページにひと言か、一文程度のものを。大きくなったら、長い文が並んでいても大丈夫でしょう。幼児はリズムのおもしろい本も好きですね。詩の本もいいですよ。

紙質も大切

最初はボードブックと呼ばれる、厚紙の本から始めましょう。本の扱い方がわかってきたら、ページが紙の本を。幼児は飛び出す絵本も大好きなので、隠れた部分を開けるときはていねいに扱うよう教えましょう。

大人が読んで楽しいもの

大人が読むのを楽しんでいることは、子どもにも伝わります。だから大人が何度も読み返したくなるような本を探してみましょう。子どもはきっと「もう1回読んで! もう1回!」と喜んでくれるはず。

世の中にはいろいろな
ひとがいることがわかる本

家族関係や人種、国、信仰など、自分たちとは違う人々を描いた本をぜひ。

子どもとの会話

身のまわりのことを言葉にしよう

子どもはまず、身近にいる大人から言葉を覚えます。だから大人は、1日のなかで自分がしていることをできるだけ言葉にして伝えましょう。散歩のあいだも、朝の着替えでも、夕食を作りながらでも。いろいろな言葉で、目に入ったものを、ぴったりの言葉で伝えましょう。通りかかったイヌの種類、野菜や料理の名前、車の車種、木や鳥の名前を、子どもに教えましょう。

自己表現

小さな子が相手でも会話は成り立ちます。会話をすることで子どもは、言葉にすることの大切さに気づいて、言葉がどんどん増えます。だから子どもが声をかけてきたら手を止めて、目を見て、時間がかかってもゆっくり話を聞いてみてください。そして、子どもがしゃべっている途中で止めないようにしてください。大人にはこれがなかなかできないのです。

子どもがボールを投げて「バ、バ」と言ったら、聞こえたしるしにちゃんとした文章に言い換えましょう。「そうだね、庭にボールを投げたんだね」と。

子どもがもっと話したくなるような、ちょっとした質問をするのもいいですね。まだ言葉が出ない子で、何を言いたいのかわからないときは、やってみせてと言ってみては。

静かな時間

1日のなかで、おしゃべりをしない時間を作ってみてください。音をまったくなくすのは難しいでしょうが、余計な音があると言葉は身につきにくいのです。そのうえ、大人は子どものやることに余計な口出しをしてしまいがちです。だからときには黙って、子どもがいまやっていることに夢中になっているのを、そっとしておいてみましょう。

子どもは、赤ちゃん言葉や子ども向けの話し方をしなくても、ちゃんと理解しています。日常生活のなかで、子どもはもっと大人との会話をしたがっているのです。

言葉の教具の使い方

第1段階 物の名前

幼児向けの言葉のバスケットは、物の名前を覚えることが目的。ひとつのものを目で見て、ひっくり返して、手触りを調べて、端から端までよく見る。そこでただ「キリン」と名前を言うだけでいい。首が長いとかあれこれ説明しなくていい。

第2段階 ゲームで遊ぶ

子どもが知っているものを見つけるというゲームをする。料理をしながら、大人が「泡立て器を見つけて」と言って、子どもが泡立て器を持ってくる。そうしたら「泡立て器を見つけてくれたね」と言って、それを使って一緒に材料を混ぜる。

物のカードを使ったゲームもいろいろある。

カードを1枚ずつ並べて、同じもののカードを見つける

子どもに物の名前をひとつ決めてもらい、カードを1枚ずつ順番に見せながら、選んだものが出てきたところで言う

物の写真がある面が見えないようにカードを手に持ち、1枚ひかせる。そのカードと同じものを、残ったカードから探す

第3段階 テスト

3歳を過ぎて、教わった物の名前をだいたい覚えたとわかったら、「これは何?」と聞いてみてもいいだろう。子どもは答えが分かるのがうれしくてにっこりしながら、名前を言うだろう。3歳より下の子たちにはこの段階は行わないこと。まだ言葉がちゃんと出ないときに間違えてしまうと、自信をなくすからだ。子どもがちゃんと物の名前を覚えるまでまってから、この段階に入ろう。

外遊び、自然と触れる遊びについて補足

モンテッソーリでの外遊びや自然に触れる活動を紹介しよう。

季節の活動

季節ごとに、カゴを持って近くの公園や森にいろいろなものを拾いに行こう。

野菜を育てる

庭がなくても、自家製野菜を育てることはできる。また、コンポストを設置して、生ごみをたい肥にしたり、虫に食べさせたりすると、子どもに食物連鎖や、土の栄養になることを教えることができる。

体を動かす機会を作る

木登りや塀の上にのってバランスをとる、切り株や丸太のうえでジャンプする、木の枝からぶら下がる、タイヤにぶら下がる、ボールを蹴る、なわとびを跳ぶ、追いかけっこをする、とにかく速く走る、とにかくゆっくり歩く。

大人も一緒に、外の世界の
美しさを見つける

忙しく動いている虫を観察する、葉っぱを転がるしずくを見る。虫眼鏡を持ってあちこち見て回ったり、見つけたものを手で触れたり、木や草のそよぐ音を聞いたり、雨や花のにおいをかいだりしてみよう。

静かな時間

座って雲が流れるのを眺める、黙って座って、ただ呼吸ができる場所を見つける。

宝探し

写真で作ったリストをもとに、子どもと一緒にそこに映っているものを探す。宝を隠す場所は庭でもいいし、公園や森など、外遊びしている場所でもいい。

屋外でアート作品を作る

泥や水、落ち葉、花、土、種、草など、いろんな自然の恵みを使う。順番に並べてみたり、形を作ってみたり、人の顔や動物の形にしてみる。

音の鳴る壁を作る

庭の壁に古い植木鉢やフライパン、鐘など音が出るものをぶら下げておく。棒で叩いて音を鳴らそう

びしょ濡れでも探検

天気が悪くて遊べない、なんてことはない。雨でも濡れないような防水の服と靴(子どもだけでなく、大人用も)をそろえておけば、水たまりで足を踏み鳴らしたり、雪だるまを作ったりできるし、帽子と日焼け止めがあれば海岸だってへっちゃらだ。毎日、外に出よう。

水でいろいろやる

窓に水をかける、バケツに水をいっぱいにする、ハケを使ってレンガにペンキを塗る、スプリンクラーを飛び越える、砂と水を使って川を作ってみる、子どもの遊び場にあるポンプを使ってみる。

なお、本稿は『おうちモンテッソーリはじめます』(永岡書店)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。 詳しくは下記のリンクからご覧ください。

おうちモンテッソーリはじめます
¥1,560
2021-01-08 12:08

※(7)「家庭でのモンテッソーリ教育・実践編1」の記事もご覧ください。

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