【キャッシュレス最前線】クレカ決済のVisaタッチや指輪決済、スマートウォッチ決済など注目の決済方法が続々登場

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非接触で手軽に支払える「Visaタッチ」がブレーク中だ。タッチ決済の最大のメリットは磁気カードにあるようなスキミングの危険性がなく、ICカードで求められるPIN(ピン)コード入力が必要ないこと。ここでは、ほかにも便利なキャッシュレス決済を解説する。

クレカでタッチ決済

非接触で手軽に支払える「Visaタッチ」がブレーク中!

海外で一般的な「クレカ(クレジットカード)でタッチ決済」が日本でも身近なものとなってきた。先にFeliCa(フェリカ)が普及したことで独自な進化を遂げた日本のタッチ決済だが、東京五輪開催を機に、公式スポンサーでもあるVisaが「Visaタッチ」をキーワードに店舗やカードのタッチ対応を進め、2020年にはファストフードからカフェ、コンビニまで、かなり広い範囲でクレカのタッチ決済が利用可能になった。リクルートが中小店舗向けに展開している決済サービス「エアペイ」もタッチ決済に対応したことで、大手チェーン以外にも普及の道が開かれた。2021年以降は、さらに対応店舗が増える見込みだ。

タッチ決済の最大のメリットは磁気カードにあるようなスキミングの危険性がなく、ICカードで求められるPIN(ピン)コード入力が必要ないこと。1万円までの決済であれば、タッチだけで支払いが終了。ただし、クレカでタッチが利用できるカードは、Visaやアメックスで多くのカードが対応している一方、MastercardやJCBでは、対応のものはまだまだ少ない。

Visaタッチによる決済が便利

ここ1年でクレカのタッチ決済可能な店舗は急激に増え、身近な決済手段になった。

クレカがスマホの画面に!

5分で発行可能。画期的なスマホで使えるクレカが登場!

最近、スマホ決済の世界で話題になっているのが、クレディセゾンの発行する「セゾンカードデジタル」だ。アプリをダウンロードしてカードを申請すると、最短5分で、スマホで使えるバーチャルカードが発行される。従来、クレカといえば、申請から到着まで最低2週間は待たなければならなかったことを考えれば、驚きのスピードだ。バーチャルカードはオンライン決済のほか、Apple Payなどに登録してiDやQUICPayのタッチ決済が利用できる。

必要であれば、リアルカードの発行も可能だ。表面にカード番号や有効期限が表示されないシンプルな外観で、昨今のトレンドをくみ取ったもの。リアルとバーチャルともにカードの利用履歴はアプリですぐに確認できるため、使いすぎや不正利用も防げる。

スマホ画面上のカード

オンライン利用可能なバーチャルカードは、「着せ替え」も自由に行える。

リアルカードもシンプルな外観

リアルカードは、表に番号や有効期限が印刷されない最近トレンドのシンプルさ。

タッチ決済可能な指輪

指にはめておけば、いつでも支払える「EVERING」

2016年のリオ五輪でデビューしたスマートリングのEVERINGが、2021年1月に日本に上陸する。一見、普通の指輪だが、NFC決済機能を搭載しており、Visaタッチが利用可能。防水仕様で、充電も不要。ふだんから身につけておき、必要に応じて支払いが行える。

従来であれば、日本で使える場所は限られていたが、現在ではVisaタッチ対応店舗が増えてきたこともあり、利用場面は多い。英・ロンドンでは、EVERINGで地下鉄やバスへの乗車も可能になっている。

見た目は普通の指輪

決済機能がある以外は普通の指輪。防水仕様なので、安心して使える。

仕組みは、プリペイドのチャージ方式となっており、アプリでオンライン登録したカードからチャージが可能。紛失時には、接続を解除するだけでチャージを停止できるため、安全性が高い設計だ。なお、スマートリングは決済だけでなく、扉の解錠や本人確認などにも活用される。

支払い時は指輪を近づける

Visaタッチ決済に対応。支払い時には指輪をリーダーに近づけるだけ。

電子マネー+腕時計がトレンド

素早く支払える電子マネーが、スマートウオッチで、より便利に

電子マネーの魅力は、何といっても支払いのスムーズさだ。コード決済のように端末を操作したり、クレカのように財布から取り出す手間もなく、使いたい電子マネーを伝えてタッチするだけで決済は完了する。特に、Suicaなどの交通系電子マネーの場合は公共交通も利用できるため利便性が高いほか、単価の安い飲食店ではキャッシュレス決済に交通系のみ受け付けるというところも少なくなく、使える場面は多い。

そして近年、この電子マネーをより身近にしているのが、スマートウオッチなどのウエアラブルデバイスだ。スマホと組み合わせて腕時計として利用したり、ランニングなどの場面でフィットネスデバイスとして身に付けて移動したりと、使い方はさまざまだが、スマホのようにポケットやカバンから取り出すことなく、スマートウオッチを取り付けた腕をそのままリーダーにかざせば支払いが行えるため、手間がいらないというメリットがある。

もともと、iDやQUICPay、Suicaと、複数の電子マネーを支払い手段としてサポートしたのはApple Watchが最初だが、最近になり競合製品もSuicaに対応したり、あるいはソニーのWena3(ウェナ スリー)のように楽天Edy対応もうたう製品が登場したりと、電子マネーの支払い端末としての選択肢は増えてきている。海外ではVisaタッチなどのクレカのタッチ決済に対応したスマートウオッチが主流だが、日本でもクレカタッチ対応のものがあり、適宜使い分けることが可能だ。

電子マネー対応の腕時計

アップル
Apple Watch
電子マネーのiD、QUICPay、Suica、PASMOに対応している

ソニー
Wena(最新版3)
楽天Edy、iDなどのみに対応だったが、最新版の3で、ついにSuica対応となった。

ガーミン
Garmin
Suicaが使えるガーミン・Garmin Payで公共交通利用や買い物も簡単。

さて、スマートウオッチと関係なく、「どの電子マネーを利用するか」についてだが、やはり、自分のふだんの行動範囲で最も利用しやすいものを選ぶのが適切だろう。公共交通を使う機会が多ければSuicaがいいし、nanacoやWAONはポイント対象店舗での買い物にメリットがある。

また、iDやQUICPayは利用可能店舗が多いという点で特徴があるほか、後払いという方式なので、チャージ式の電子マネーに比べ、利用金額の上限を気にしたり、残高不足になったりといった煩わしさがない。

主な電子マネーサービス

サービス名 運営会社 基本的な
還元率
Suica JR東日本 0.5%
楽天Edy 楽天
Edy
0.5%
WAON イオングループ 1%
nanaco セブン&アイ
ホールディングス
0.5%
iD NTTドコモ クレジットカード
の種類による
QuickPay JCB クレジットカード
の種類による

※価格は記事作成当時のものです。

■解説/鈴木淳也(ITジャーナリスト)

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