【初心者向け】多肉植物の「植え替え」のやり方 植え替えはなぜ必要? 目的とおすすめ時期を解説

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株が生長し鉢とのバランスが悪くなったり、水やりをしても鉢土に水が浸透しにくくなったら、植え替えが必要です。【解説】長田 研(カクタス長田)

著者のプロフィール

長田 研(おさだ・けん)

1975年静岡県生まれ。多肉植物の生産・出荷・輸出入を行うナーセリー「カクタス長田」経営。アメリカ・バージニア大学で生物と化学を学び、交配種の作出や海外品種の日本導入などを積極的に行っており、新しい種にもくわしい。国内外の多肉植物の研究者や関係者との交流も深く、自身も日本の多肉植物業界を牽引するひとり。おもな著書に、『NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEOコーデックス』、『NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 多肉植物』(ともにNHK出版)、『特徴がよくわかる おもしろい多肉植物350』(家の光協会)などがある。

本稿は『はじめてでもうまくいく! わかりやすい多肉植物の育て方』(永岡書店)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

イラスト/seesaw.

植え替えをしてみよう!

株が生長し鉢とのバランスが悪くなったり、水やりをしても鉢土に水が浸透しにくくなったら、植え替えが必要です。ベンケイソウ科などの生育の早いものは1~2年に1回、コーデックス類やサボテンなど生育が緩やかなものは2~3年に1回が目安です。

植え替えの目的と時期は?

環境を新しくして株をリフレッシュさせるのが植え替えの目的です。新しい土を加えてひと回り大きなサイズの鉢に植え替えることで、根の生長が促され、水、栄養、酸素などを吸収しやすくなります。

植え替えの適期

春秋型
3~6月、9~10月

夏型
4~9月中旬(梅雨時は避ける)

冬型
10~3月

植え替えが必要なのはどんなもの?

次のような状態のものは、ぜひ植え替えをしましょう。株の大きさを一定に保ちたい場合は、植え替えと一緒に株分けをすれば小さいままで管理できます。

植え替えが必要なもの

  • ポット苗のもの
  • 根が鉢底や鉢土から飛び出ているもの
  • 湿気が多いわけではないのに枯れ葉が出ているもの
  • 下葉が落ちて貧弱になってきているもの
  • 3年以上植え替えしていないもの

これは植え替え!

株がふえて鉢土が見えないアロエ。大きな鉢に植え替えるか、株分けで分割する。

ビニールポットは流通用の一時的な器なので、ポット入りのものは鉢に植え替える。

植え替えと鉢増し

植え替えに似た作業に「鉢増し」があります。植え替えは根鉢をくずして根を整理しますが、鉢増しは根鉢をくずさずに植え替えます。植え替えは植物ごとに適期がありますが、鉢増しはいつでも行えます。

植え替えの手順

これを植え替え!

株がいっぱいになって根詰まりしてしまったガステリア。

用意するもの

  • ひとまわり大きな鉢
  • 新しい用土(乾燥したもの)
  • 鉢底ネット

(1)鉢から株を抜き、根鉢を手でくずしながら古い土を落とす。細い根や弱っている根は、土と一緒に手で取り除いてもよい。

(2)清潔なハサミで残っている細い根や傷んだ根を切り取り、根全体をもとの長さの3分の1程度の長さになるようにカットする。

(3)新しい鉢の底に鉢底ネットを置き、新しい用土を3分の1程度の高さまで入れ株を置く。水やりをひんぱんにできる人は、用土の下に鉢底石を入れて排水性を高めてもよい。

(4)鉢の中に用土を入れ株を固定させる。わりばしなどで土を突きながら、根の隙間までしっかりと土を入れる。

(5)土はぎゅうぎゅう詰め込まずにふんわりと、鉢の縁から2~3cm下(ウォータースペース)まで入れる。

その後の管理
雨の当たらない明るい半日陰で管理し、1週間経ってから水をやる。その後は通常管理でOK。

ポット苗の鉢増し

植え替えの適期以外に入手したポット苗は、鉢増しをして適期をまちます。ポットから抜いた苗は根鉢をくずさず、上記手順の(3)からスタート。わりばしで根を傷つけないように。作業後の管理は植え替え時と同じです。

枯れている下葉などがある場合は、ポットから苗を抜く際に取り除く。

なお、本稿は『はじめてでもうまくいく! わかりやすい多肉植物の育て方』(永岡書店)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

はじめてでもうまくいく! わかりやすい多肉植物の育て方
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2021-04-01 11:14

※(4)「「サボテンの仲間」」の記事もご覧ください。

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