今回はY2Kについてご紹介します。2000年代に流行したいわゆる"Y2K"なファッションが、古着として現在ひそかな注目を集めています。当記事では、90年代後半~ゼロ年代初頭にかけて流行した代表的なファッションブランドをご紹介しつつ、国内外で人気を博している理由や、独特の魅力に迫ります。

FOTUS(フェトウス)

FOTUSはドイツ語で「胎児」を意味するブランドで、90年代から00年代にかけてカルト的な人気を博したいわゆる「サイバーファッション」の中核的な存在です。電子音楽やクラブ/レイヴシーンと深い関係にあり、他に類を見ない斬新なデザインのアイテムを次々と世に送り出しました。残念ながら現存しないブランドで情報もそう多くなく、中古市場に出回るアイテムも限られているようです。入手するにはプレミア化しつつある希少な古着を探すほかありませんが、現物を手に入れると確かな魅力が伝わるような、緻密で先進的なデザインがポイントです。

画像: FOTUSのサイバージャージ。筆者私物

FOTUSのサイバージャージ。筆者私物

W&LT(ウォルト)

いわゆる「アントワープシックス(※注4)」の一人としても知られるデザイナー、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンクが率いたブランドです。通称「パクパク君」として知られる3Dデザインのキャラクターが配されたポリエステル素材のシャツや、ブランドを象徴する稲妻ロゴがあしらわれたデニムなど、今でも主役級に活躍できるデザイン性に優れたアイテムが多いです。

(※注4)名門・アントワープ王立芸術アカデミー出身のファッションデザイナーの中でも、特に80年代にComme Des Garconsなどに影響を受けて活躍した6人を指すキーワード。W&LT創業者の他にはドリス・ヴァン・ノッテン、アン・ドゥムルメステール、ダーク・ヴァン・セーヌ、ダーク・ビッケンバーグ、マリナ・イーといった面々が名を連ねる。

CYBERDOG(サイバードッグ)

いわゆるサイバーファッションに該当する中でも、数少ない現存するブランドです。当時流行を席巻していたトランス・ミュージックやハードコア・テクノに影響を受け、クラブやレイヴ、音楽イベントで着ることを想定したインパクト大のアイテムが密かに人気です。筆者私物のパンツは膝の部分がプリーツ状になっていたり、裏地の蛍光色が透けて見えることで独特の色合いを演出していたりと、かなり凝った作りになっています。

画像: CYBERDOGのパンツ。筆者私物

CYBERDOGのパンツ。筆者私物

まとめ

今回は注目のトレンド「Y2Kファッション」について、Y2K=00年代カルチャー全般についての背景なども踏まえつつ、当時の代表的なブランドなどをご紹介しました。まだまだ新しい価値観であるため「これだ!」という定義は明確ではないものの、

・きらびやかで大胆なデザイン

・第5~第6世代の3DCGゲームのビジュアル(プレイステーション、ドリームキャスト等)

・当時の最新テクノロジーを取り入れた素材感(=サイバー感)

・音楽や映像作品を中心としたカルチャーとの繋がり

などの要素を持つファッションアイテムが、このように総称されている、と言えるでしょう。

近年のユースにおける価値観は、だんだんと「みんなと同じ」から「それぞれが違う」にシフトしつつあるようにも思えます。S亜TOH(サトー)という日本の若手アーティストは自曲の歌詞で「誰かに見える服は用無し」とキッパリ断言しており、現代ならではの美的感覚を楽しむ流れは今後も続くと予想できます。

画像: S亜TOH - ガバじゃなきゃ (feat. Ken truths) www.youtube.com

S亜TOH - ガバじゃなきゃ (feat. Ken truths)

www.youtube.com

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