暑くなってくると恋しくなる、冷たくてぷるんと喉ごしが良いゼリー。今回、ゼリー作りに欠かせない「ゼラチン」「寒天」「アガー」「ペクチン」について、“比べたがる栄養士”の私・野村ゆきが徹底的に違いを調べてみました。これからの季節にぴったりの「夏野菜のコンソメゼリー」と「フルーツ入り牛乳ゼリー」を実際に作って食べ比べ、固まり方や食感の違い、使い方の注意点などをレポート。それぞれの個性を知って使い分け、ひんやりゼリーをより美味しくいただきましょう!

レシピで検証②
夏野菜のコンソメゼリーで比較

次に、おかずとして楽しめるオードブルゼリーを作って比較しましょう。これからの季節におすすめしたい、夏野菜入りのコンソメゼリーです。赤パプリカ、オクラ、ミニトマトは夏が旬の緑黄色野菜で、ビタミンAが豊富に含まれています。

夏野菜のコンソメゼリーの材料(1人分)

・水:50ml
・顆粒コンソメ:小さじ1/2
・パプリカ(赤・黄):各1/8個
・オクラ:1本
・ミニトマト:1個

・「ゼラチン」「アガー」:各1g(濃度2%)
・「寒天」:0.4g(濃度0.8%)
・「ペクチン(LMタイプ)」:5g(濃度10%)

※前項の砂糖水ゼリーの検証結果から、寒天の濃度は2%→0.8%濃度に変更、ペクチンもゼリー化させるために濃度を2%→10%に変更

夏野菜のコンソメゼリーの作り方

鍋にお湯を沸騰させ、顆粒コンソメを溶かす。
パプリカはタネと芯を取り除き、オクラは少量の塩で板ずりして産毛を取り除く。ミニトマトはヘタを取る。
パプリカとオクラを、沸騰したお湯で1分程度ゆでる。
オクラは輪切り、パプリカは食べやすい大きさに切る。型抜きなどで星型にすると華やか。ミニトマトは縦半分に切る。切った野菜をシリコンカップなどの型に入れておく。
①のコンソメ液に、「ゼラチン」「寒天」「アガー」「ペクチン」をぞれぞれ溶かし、型に流し込んで冷やし固めます。

【ゼラチン】最初に材料の水50mlから水5mlを取り、ゼラチンをふやかしておく。コンソメ液に入れたら沸騰させず、鍋肌が鍋肌がフツフツとしたら火を止めてよく溶かす(40〜50℃が目安、沸騰させない)。

【寒天】コンソメ液に入れたら温めながらよく溶かし、沸騰したら弱火で30秒〜1分程度煮立たせる(90℃以上が目安、沸騰させる)。

【アガー】コンソメ液に入れたらダマにならないよう温めながらよく溶かし、沸騰直前で火を止める(70℃以上が目安、沸騰直前でOK)。

【ペクチン】コンソメ液に入れたらダマにならないよう温めながらよく溶かし、沸騰したら火を止める(90℃以上が目安、沸騰させる)。

粗熱を取ってから、ひと晩、冷蔵庫で冷やし固めて完成しました。彩りの良い夏野菜が透けて、どれも美味しそうです!ペクチンも、使う量を増やして濃度を上げたことと、野菜に含まれる微量のカルシウムやマグネシウムと結びついて、ちゃんとゼリーになりました。

画像: ゼラチンとペクチンは型から外しにくかったのですが、ぬるま湯で少し温めたらきれいに外せました。

ゼラチンとペクチンは型から外しにくかったのですが、ぬるま湯で少し温めたらきれいに外せました。

型から外し、ナイフで切り分けてみます。寒天が一番切りやすく、断面も美しいです。ゼリーの透明感は、前項の砂糖水ゼリーと同様に、ゼラチンとアガーがキラキラしています。なお、ゼラチンは切った後もゼリーと具のまとまり感があり、アガーは切ると具がバラけやすくなります。

画像: 切りやすさ、断面の美しさは寒天が優秀。透明度の高いゼラチンとアガーは、夏野菜の鮮やかな色が引き立ちます。

切りやすさ、断面の美しさは寒天が優秀。透明度の高いゼラチンとアガーは、夏野菜の鮮やかな色が引き立ちます。

夏野菜のコンソメゼリーを作るなら、「ゼラチン」と「アガー」がおすすめ

では、食感や味の違いはどうでしょう。4種類を食べ比べた結果を下記にまとめました。

【ゼラチン】フルフルした食感、口の中でゼリーが溶けてゆくのが心地よい。野菜とコンソメゼリーの一体感があり、家族にも「4種類の中で一番おいしい!」と好評でした。

【寒天】舌でゼリーを押しつぶして細かくして飲み込む感覚。口の中で夏野菜がゼリーからホロホロと離れ、ゼリーと具材がバラバラな印象。家族の評判もイマイチでした。見た目が美しかったので、もっとおいしいと思っていたのに……と少し期待を裏切られた感じです。

【アガー】ゼラチンと寒天の中間のような食感で、どちらといえばゼラチンに近い。寒天よりもゼリーがチュルチュルと柔らかく、家族にも「これもアリ!」と高評価でした。

【ペクチン】口の中でゼリーが貼りつくような、もったりとした粘りがあり、葛のような粉臭さが残ります。正直、おいしいとは言えません。

以上の結果から、夏野菜のコンソメゼリーに適しているのは、ゼラチンとアガーだと私は感じました。ゼラチンはゼリーと具のまとまりがあるので、パウンドケーキ型や牛乳パックを活用した細長いコンソメゼリーを作って切り分けたい場合も適しています。アガーは切り分けるよりも、ガラスコップやカップなどに作り、切り分けずにスプーンですくって食べるのがおすすめです。

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