クロームブックで採用されている「Chrome OS」は、低スペックな環境でも比較的軽快に動作するように設計されているが、Androidアプリをバリバリ使う場合は低スペックでは快適に動作しない可能性が高い。好みのメーカーや予算に応じて自分に合ったモデルを選んでいこう。

[別記事:【クロームブックとは】Windowsとの違いは?従来のパソコンとの使い勝手の違いや注意点→]

タイプ、画面サイズ、メーカー、価格帯などを押さえつつ、自分に合ったモデルを見つけよう!

クロームブックで採用されている「Chrome OS」は、低スペックな環境でも比較的軽快に動作するように設計されている。具体的なスペック要件を挙げると、CPUはCeleronNシリーズ以上、メモリーは4Gバイト、ストレージは32Gバイトといったところ。

Windowsなら間違いなくローエンドとされるスペックではあるが、クロームブックなら十分実用的に使える。

ただし、Androidアプリをバリバリ使う場合は話が別だ。というのも、Androidアプリは高性能を要求することが多く、低スペックでは快適に動作しない可能性が高いからだ。

Androidアプリをより快適に使いたいなら、CPUはCore iシリーズ、メモリーは8Gバイト以上は確保したい。

そのほかの留意点としては、タブレットスタイルでも使いたいなら「2in1タイプ」、臨場感あふれる映像を楽しみたいなら「15.6型」以上の大画面を選ぶのがベター。

こうしたポイントを抑えつつ、好みのメーカーや予算に応じて自分に合ったモデルを選んでいこう。

●主要クロームブックのスペックと実売価格例

【クラムシェルタイプ】

【2in1タイプ】

クラムシェルタイプHP「Chromebook 14a」

14a-na0010TU コンフォートモデル
実売価格例:4万4800円

スタンダード
14.0型 Pentium Silver N5030
メモリー4GB 64GB eMMC

実売3万円台でも妥協なしの高い完成度!過剰な性能は不要な人向けの質実剛健モデル

実売4万円台と低価格ながら、フルHD解像度の14.0型タッチディスプレイを搭載したコスパに優れた一台。CPUはPentium Silver N5030、メモリーは4Gバイトを備えるなど、スペック面はクロームブックとしては十分。重量は1.33キロ、バッテリー持続時間も最大11時間を実現しており、持ち運び用途にも十分対応可能。Type-C2基を含む全3基のUSB端子を備える点も便利だ。

こんな人向け▶︎
過剰な高性能は不要で、メールやネットなど、一般的な用途向けにクロームブックを使いたい人。

クラムシェルタイプエイサー「Chromebook 315」

CB315-3HT-NF14P
実売価格例:4万4800円

スタンダード
15.6型 Celeron N4020
メモリー4GB 64GB eMMC

フルHDのA4ノートパソコンが実売5万円!クロームブック入門に最適なスタンダードモデル

フルHD解像度の15.6型タッチ画面を搭載したクラムシェルノート。CPUにはCeleron N4020、メモリーは4Gバイト、ストレージには64GバイトのeMMCを備えるなど、ふだん使いに十分な性能を持つ。拡張性も上々で、USB3.1 Type-C端子2基のほか、USB3.0 Type-A端子2基、さらにmicroSDカードリーダーを用意。バッテリーのもちも最大12.5時間と、半日程度なら余裕で使える。

こんな人向け▶︎
お手ごろ価格でソツのない基本性能を備えたA4クラムシェル。クロームブックに入門したい人にぴったり。

クラムシェルタイプエイサー「Chromebook 712」

C871T-A38P
実売価格例:5万800円

ハイスペック
12.0型 Core i3-10110U
メモリー8GB 64GB eMMC

ワンランク上の性能を買い得価格で実現。軽快な動作を約束するCore i3搭載モデル

第10世代のCore i3プロセッサーを搭載したクラムシェルノートで、ディスプレイには解像度1366ドット×912ドットの「3:2」比率を採用。縦方向に広い画面のため、長文も快適に閲覧できる。さらに、Wi-Fi6に対応するほか、高さ122センチからの落下にも耐える「MIL-STD 810G」準拠したタフネス設計も安心感がある。バッテリーのもちも最大12時間と、持ち歩きにもうってつけだ。

こんな人向け▶︎
大画面は必要なく、どちらかといえば性能重視。ただし、予算はできる限り抑えたいという人。

2in1タイプレノボ「IdeaPad Duet Chromebook」

ZA6F0019JP
実売価格例:3万9366円

スタンダード
10.1型 MediaTek Helio P60T
メモリー4GB 128GB eMMC

クロームブックがタブレットに早変わり!デタッチャブル機構採用のコンパクト2in1

キーボード部の着脱が可能な「デタッチャブル」機構を採用した2in1モデル。画面には1920ドット×1200ドットの10.1型タッチディスプレイを採用し、動画や写真も高精細に楽しめる。重量はキーボード部との合計で920グラム、本体のみなら450グラムと非常に軽量・コンパクト。バッテリーの持ちも最大10時間と十分で、タブレットとしても遜色なく使用することができる。

こんな人向け▶︎
クロームブックをタブレット用途で使うのがメインで、キーボードはたまに使えれば十分な人。

2in1タイプHP「Chromebook x360」

12b-ca0014TU コンフォートモデル
実売価格例:4万9800円

スタンダード
12.0型 Pentium Silver N5030
メモリー4GB 64eMMC

HP製の2in1クロームブックが実売5万円以下!ふだん使いにちょうどいいコンパクトモデル

12.0型のタッチディスプレイを搭載した2in1端末で、CPUには高性能なPentium Silver N5030を採用。そのほかはメモリーが4Gバイト、ストレージが64GバイトのeMMCと、ごく標準的な構成だが、メールや文書作成など、一般的な用途なら十分な性能。一方、端子類はUSB3.0 Type-Cが2基、USB3.1 Type-Aが1基と十分な拡張性を確保。バッテリーのもちは最大11時間だ。

こんな人向け▶︎
USB端子が全3基と思いのほか充実。外部ストレージや周辺機器をよく利用する人に向いている。

2in1タイプレノボ「IdeaPad Flex550i Chromebook」

82B8001NJP
実売価格例:5万2558円

スタンダード
13.3型 Celeron 5205U
メモリー4GB 64eMMC

筆圧検知に対応したスタイラスペンを同梱。マルチに使えるお手軽2in1モデル

13.3型のタッチディスプレイを搭載した2in1端末で、画面には広視野角かつ発色に優れたIPS液晶を採用。スペック面はCPUがCeleron 5205U、メモリーは4Gバイトとまずまずの性能を有する。一方、Wi-Fi6や4096段階の筆圧検知が可能なスタイラスペンを同梱するなど、機能面はなかなかの充実ぶり。2ワット×2出力のステレオスピーカーで大音響を楽しめる点もうれしい。

こんな人向け▶︎
ちょっとしたメモにも便利なスタイラスペンを同梱。クリエイティブな用途に使いたい人にもおすすめ。

2in1タイプHP「Chromebook x360」

14c-ca0012TU エグゼクティブモデル
実売価格例:8万2800円

ハイスペック
14.0型 Corei5-10210U
メモリー8GB 128GB SSD

コスパ抜群の「ちょうどいいハイスペック」。高音質スピーカー採用で迫力のサウンドも楽しめる

14.0型のタッチディスプレイを搭載した2in1端末で、第10世代Core i5プロセッサーを備えるなど、十分なハイスペックを確保。バング&オルフセンと共同開発したサウンドシステムを採用し、臨場感あふれるオーディオを満喫できる。セキュリティも高く、指紋認証リーダーをはじめ、物理的にレンズをふさぐ「カメラキルスイッチ」を用意。最新のWi-Fi6にも対応している点もうれしい。

こんな人向け▶︎
OS標準でも十分なセキュリティ機能がさらに充実。より安全なパソコン環境を求める人へ。

2in1タイプHP「Chromebook x360」

13c-ca0003TU スイートモデル
実売価格例:13万4800円

ハイスペック
13.5型 Core i7-10510U
メモリー16GB 256GB SSD

LTE内蔵だからどこでもネットを使える!モバイル性能も盤石な高性能クロームブック

第10世代のCore i7プロセッサーを搭載した2in1端末。解像度1920ドット×1280ドットの13.5型画面をはじめ、指紋認証リーダーやWi-Fi6、4096段階の筆圧検知が可能なタッチペン(別売)にも対応するなど、申し分ない機能を誇る。LTE機能も内蔵し、Wi-Fiスポットがない場所でもネットを利用可能。バッテリー持続時間は最大12時間、重量は1.36キロとモバイル性能も文句なしだ。

こんな人向け▶︎
最大の売りは「LTE&ハイスペック」。高性能なネット端末をどこでも利用したい人におすすめ。

2in1タイプASUS「Chromebook Flip C436FA」

C436FA-E10162
実売価格例:16万4800円

ハイスペック
14.0型 Core i7-10510U
メモリー16GB 512GB SSD

最高クラスの性能を求めるならこのモデル。第10世代Core i7搭載のハイスペック2in1

360度回転式のタッチディスプレイを採用した2in1端末で、クラムシェルやタブレットなど、全4スタイルで利用可能。CPUには第10世代のCore i7、16Gバイトの大容量メモリーを備えるなど、最高クラスの高性能を確保している。モバイル性能も高く、14.0型ながら重量1.15キロの軽量筐体を実現。最大4096段階の筆圧検知が可能なスタイラスペンを付属する点も魅力だ。

こんな人向け▶︎
実売16万円ほどと高額だが、そのぶんスペックは高い。性能にこだわる人に最良な一台だ。

※価格は記事作成時のものです。

■解説/篠原義夫(ガジェットライター)