餌はさし餌が中心
文鳥の雛は、生後30〜50日くらいまでひとり餌ができないので、ふやかしたあわ玉を飼い主が直接食べさせてあげる必要があります。その行為を「さし餌」といいます。
さし餌の必須アイテム
さし餌は、給餌器のなかであわ玉をお湯でふやかし、パウダーフードをいれたものをスポイトにいれて雛の口の中に直接いれていきます。このさし餌が雛飼育の最初の鬼門ではないでしょうか。最初はなかなか上手にあげられず苦戦しましたが、3日目くらいから片手でスムーズにあげられるようになりました。実践あるのみです。

筆者愛用の給餌器はこの「育ての親」という商品
www.amazon.co.jpあわ玉・パウダーフード
さし餌には通常、あわ玉やパウダーフード、青菜(小松菜が一般的)などを混ぜますが、ペットショップの店員さんによるとミックスフードを代用しても良いとのことだったので筆者はそちらを購入しました。パウダーフードは、最初は国産のものを使っていたのですが、動物病院の先生のおすすめでケイティという海外のブランドのものに変えました。


あわ穂
雛がさし餌からひとり餌に移行するために、あわ穂を使います。これを適当なサイズに切ってケージの中に入れておくだけで雛が餌を啄む練習になります。

慌てて買う必要がないもの
餌入れ・水入れ
さし餌をしているうちは餌入れ・水入れはほとんど必要ありません。雛が飛行し始めてひとり餌への移行がはじまり、虫かごケージから普通のケージに移る頃に用意し始めるので大丈夫です。また、ケージにもとから餌入れと水入れが付属していることも多いので、用意する必要がない場合もあります。
おもちゃ
雛を楽しませてあげるためにあれこれとおもちゃを買ってしまいそうになりますが、店員さんによると「ケージの中が楽し過ぎると外に出てくれにくくなる」「幼いうちは買ってもうまく遊んでくれないことも多い」とのことでした。よって、筆者が最初に購入したのは止まり木のみ。最近はケージの中で活発に遊ぶようになったので、ブランコやミラーなどのおもちゃも追加しました。
バードバス
小鳥は成鳥になると水浴びをします。本に「飛行を始めたら水浴びの練習をさせましょう」と書かれていたので、慌ててバードバスを購入してしまったのですが、動物病院の先生からは「まだ成長途中なので水浴びは必要ない」と言われたため、まだ結局使えていません。
雛それぞれの成長段階が異なるので、水浴びの練習は発育に合わせて始めましょう。「いつから始めればいいのかタイミングがわからない!」という時はネットの情報を鵜呑みにせず、動物病院の受診をおすすめします。
飼育で気をつけたこと・困ったこと
温度管理はかなり気を遣う
雛は成鳥と比較して、かなり温度変化に敏感とのことだったので、ケージ内の温度はかなりシビアに気を使いました。雛をお迎えしたのが5月だったので、20度を下回る日はほぼなくなっていましたが、ケージ内の温度が28〜30度を保てるよう、ケージ用のヒーターは基本的には付けっぱなしにしていました。文鳥はもともとインドネシア原産の暑さに強く寒さに弱い鳥なので、冬場に買い始めた場合は、エアコン等の空調機器の温度にもかなり気を遣わなければならないようです。
さし餌を食べてもらうのがひと苦労
雛を飼育する上で本当に困ったのが、うちに来た初日にまったく餌を食べてくれなかったこと。今となっては「環境の変化で萎縮していたのだろう」と冷静に思い返せるのですが、身体の弱い雛がまる1日食事を取らないと弱ったり死んでしまったりするリスクが高まると聞いていたので、さし餌を全然食べようとしてくれなかった時はとても焦りました。(雛がさし餌を食べてくれないことを夢に見るほどノイローゼ気味になっていました笑)
しかし、あまり構いすぎるのも雛にとってストレスになってしまうので、心配でしたが初日は遠くでそっと見守ることに徹しました。

うちに来て2日目の朝。さし餌をあげようとリビングの机にケージを置いたら、隅に縮こまっていました
ただ、次の日の朝にはお腹が空いたのかすこしずつ食べてくれるようになり、3日目にはもりもりとすごい勢いで食べるようになりました。これから飼育を始める人には、初日にさし餌を食べてくれない時も必要以上にあせらず、干渉せず、そっと見守っておけば次の日には食べてくれるかもと思っておいて欲しいです。
まとめ
雛の飼育は、温度管理やさし餌など、成鳥よりもずっと手をかける必要があります。この記事で紹介した必須のアイテムはあくまで一例。それぞれの雛の発育ペースに合わせて使うアイテムを変えていく必要があるので、実際に飼育する際は、必ずペットショップの店員さんに聞いたり、動物病院の先生に相談するようにしてください。