【Amazfit PowerBuds Pro】アマズフィットの完全ワイヤレスイヤホンをレビュー!心拍数や姿勢をチェック

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最近、実に多彩なワイヤレスイヤホンが発売されているが、音楽を楽しむだけでなく、ヘルスケアにも役立てたいという人に注目してほしいのが、Amazfit(アマズフィット)のイヤホン、「Amazfit PowerBuds Pro」だ。Amazfitは、中国、Zepp Health Corporation のブランドで、主にヘルスケア分野を得意とし、各種のウェアラブルデバイスを発売している。「Amazfit PowerBuds Pro」は、高度なヘルスモニタリング機能と、さまざまなシーンに適応するアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を備えた完全ワイヤレスイヤホンで、運動中に役立つ機能はもちろんのこと、テレワークにも役立つ機能が搭載されている。主な特徴と音質についてレポートしていこう。

各種の操作はスティック部のボタンで行う

「Amazfit PowerBuds Pro」は、本体下部に棒状のスティックがついた形状を採用。いわゆるアップル・AirPods Proのようなスタイルである。落としたり、紛失したりしないかと何かと不安もある完全ワイヤレスイヤホンだが、このスタイルはサイズが少し大きくなるものの、安心感が持てるといえよう。

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AirPods Proのようなスタイルの「Amazfit PowerBuds Pro」。本体下部に棒状のスティックがついた形状を採用。

専用スマホアプリを使ってさまざまな機能が使える

装着時は、イヤピース部を耳に入れ、外耳道にフィットするように少し回転させて調整する。イヤピースは4サイズ(S/M/L/LL)が用意されているので、さまざまシーンで実際に装着しながら、自分に合うものをセレクトしたい。というのも、室内で装着しているときには問題がなくても、ランニング時に振動で外れてしまうといった心配もあるからだ(実際、落としそうになったので)。

イヤピースは4サイズ。Mサイズはイヤホンに装着済み。

イヤホンを使う準備としては、まず、専用アプリの「Zepp」をスマホにインストール。このアプリで各種の設定操作をしたり、後述するさまざまな機能を快適に利用したりできるようになる。スマホとのペアリング操作も簡単で、アプリの「プロフィール」→「マイデバイス」→「+追加」→「イヤホン」で「Amazfit PowerBuds Pro」を選べばいい。

イヤホン自体の操作は、スティック部に装備された感圧ボタンで行える。感圧ボタンの操作は、親指と人差し指で両側からつまむようにすればOK。イヤホンの表面をタッチするモデルとは異なり、操作感が明快でわかりやすいと思う。操作には、「1回押すと一時停止/再生」、「2回押すと次の曲」などが割り当てられているが、これらの操作はZeppアプリを使って割り当てを変更することが可能だ。

専用のスマホアプリ「Zepp」の画面。イヤホンのスティック部分の感圧ボタンの操作を割り当てられる。

本機は、SiriやGoogleアシスタントなどのスマホの音声アシスタント機能ともやり取りが可能なほか、IP55の防塵・防水機能も備えているのでアウトドアでも雨や汗を気にせず、安心して使うことができる。

気になるのがバッテリー持続時間だが、本体の満充電時で最大9時間。充電ケース(接続はUSB-C端子)を使用した場合は、トータルで最大30時間の駆動時間なので、バッテリー切れの心配はあまりしなくても大丈夫そうだ。ただし、ワイヤレス充電には対応していない。

特に注目「心拍数モニタリング」と「頸椎の姿勢リマインダー」

本機の持ち味であるヘルスケア関連機能を見ていこう。その一つが「運動中の心拍数モニタリング」。右側イヤホンに心拍センサーが搭載され、運動中の心拍数をモニタリングすることが可能だ。

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右側イヤホンに装着されている心拍センサー(黒い部分)。

運動中の心拍数をリアルタイムにチェック

例えば、ランニング中にイヤホンをタップすると、現在の心拍数を確認できる。また、「『心拍数が高すぎます』アラート」機能があり、アプリで数値を設定しておくと、その値を超える心拍数を検出した場合にアラート音を鳴らしてくれる。

運動が終わった後でアプリの開くと、データが共有されている。

実際、ランニング中でも明確な音で知らせてくれるので、把握しやすかった。ただ、長距離をよく走る人にはありがたい機能かもしれないが、常時、心拍数をモニタリングしているわけではないので(運動時のみ)、スマートウオッチのような日常的な心拍数チェックはできない。

デスクワーク時の姿勢=頸椎の角度をチェックしてくれる

次に注目したい特徴的な機能が、「頸椎の姿勢リマインダー」。会社やテレワークで、毎日デスクワークをこなしている人も多いと思われるが、ついつい作業に集中しすぎて長時間同じ姿勢を続けてしまい、首や肩が痛くなってしまったという経験は誰にでもあるだろう。この「頸椎の姿勢リマインダー」は、長時間同じ姿勢を続けている場合に、姿勢を正すように促してくれる。

まず、イヤホンを装着し、事前に正しい姿勢をアプリに記録しておく。作業中、座っているときの頸椎の角度を検出して、40分以上頸椎に動きがないとリラックス音楽を流して注意を促してくれるという。作業に没頭しがちな人、ゲームに熱中しすぎたりしてしまう人は、ぜひサポートしてもらうといいだろう。ただ、40分は長いような気がする。15分や20分など、もっと早く注意してくれてもいいのではないだろうか。

画面の「座る姿勢の調整」で基本の姿勢を事前に登録しておく。

このほか、イヤホンだからこその「聴覚保護機能」もユニークだ。今聴いている曲のデシベル(dB)レベルをリアルタイムでモニターし、WHO(世界保健機関)の聴覚保護基準に従い、Zeppアプリで音量の低減や推奨リスニング時間などの提案をしてくれる。

今聴いている音楽の音量レベルをリアルタイムで確認できるのもおもしろい。

また、ランニングを日課にしている人に便利なのが、エクササイズデータの自動記録機能。本機を装着してランニングを始めると、イヤホンが動きの変化を認識して自動でランニングデータの記録を開始するというものだ。距離や時間はもちろんのこと、平均速度/最大速度、平均心拍数/最大心拍数、消費カロリーなどが記録され、アプリで一覧表示できるので、成果が一目で確認可能だ。

このように特徴的なヘルスケア機能を持つのが「AmazfitPowerBuds Pro」の大きな特徴といえる。

イヤホンは持ちやすい形状で、装着感はなかなか良好

イヤホンにとって最も気になるのは、やはり装着感。私は耳穴にグイッと差し込むタイプのカナル型イヤホンはあまり好きではないのだが、本機のような形状だと、差し込むというよりも耳の穴にフィットさせるような感覚のため、比較的違和感なく装着できた。以前使っていたボーズの首掛け型ワイヤレスイヤホンに装着感が似ていて、なかなか良好な感触だ。イヤホン自体が形状的に持ちやすいことも装着時の安心感につながっている。

圧迫感なく装着できるのはメリット。

初めて運動で使う前には、装着方法などをしっかりとチェックしたい

ただ、グイッと先端を耳穴に差し込むタイプではないためか、初めてランニングで使用した際は、振動で外れそうになった。イヤピースのサイズ(左右)を含め、装着方法をしっかりと確認してから始めたほうがいいだろう。

なお、イヤホンの装着感については個人差が大きいので、ここでの評価はあくまでも参考程度としてほしい。本来なら、店頭で実際に装着することをおすすめするのだが、本機はオンライン限定販売ということなのでそれができない。イヤホンにとって装着感は重要な選択ポイントなので、事前に試せるような仕組みが欲しいところだ。

音は低音が強い。ノイズキャンセルの効果は上々

さて、肝心の音はどうだろうか? まずスマホとの接続については、最初のペアリングが済んでいれば、充電ケースを開けると即座にスマホと自動接続するので、すぐに使い始められるのはうれしい。また、Zeppアプリの設定で「装着感度」の項目をオンにしておくと、イヤホンを耳から外すと音楽の再生が自動でストップ。再び装着すれば、再生が再開されるので便利である。

ペアリングが完了していれば、充電器のフタを開けるとすぐにスマホと接続され、使えるようになる。

充電ケースを開ければすぐにスマホと自動接続される

本機は、今やイヤホンには欠かせない機能となったノイズキャンセリングを採用。物理的に騒音をカットするパッシブノイズキャンセリングと、デジタル処理によって騒音を打ち消すアクティブノイズキャンセリングを搭載している。

ノイズキャンセリング機能は、スティック部の感圧ボタンの長押しで、「オン」→「外部音取込」→「オフ」の順で切り替えが可能。この操作自体は快適に行えるのだが、切り替え時の音が似ているものがあり、今、どのモードに切り替わったのかがわかりづらいのが気になった(まあ、慣れればわかるのだが)。

なお、アプリの設定で、使わないモードをジャンプさせることも可能。例えば、アプリの「ジェスチャーの設定」で「オフにする」のチェックを外すと、感圧ボタンの長押しで「オン」と「外部音取込」の交互切り替えにすることができるので、好みに合わせて設定するといいだろう。

ノイズキャンセルのオン/オフは本体操作ができるが、アプリでも可能。

ノイズキャンセルには四つのモードを搭載

また、このノイズキャンセリング機能には、使うシーンに合わせて四つのモードが用意され、モードの切り替えはZeppアプリで行える。

(1)「適応モード」
周囲のノイズレベルに応じて自動的に調整するモード。

(2)「旅行モード」
電車や飛行機のエンジン音を抑えつつ、車内(機内)のアナウンスは聞こえるモード。

(3)「運動モード」
屋外で運動するうえで必要な音は保ちつつ、風などの環境騒音を抑えるモード。

(4)「屋内スポーツ」
人の声と周囲のノイズのバランスを取るモード。

実際にノイズキャンセリングをオンにして、「適応モード」で音楽を聴いてみると、周囲の音は抑えられ、音楽に集中することができる。もともとイヤピースのフィット感がよく、遮音性が高いことも効果を後押ししているのだろう。そのほかの各モードについては、例えば「旅行モード」を使って電車内で音楽を聴いてみると、確かにうたい文句にあるような傾向はあるものの、「適応モード」と比べて劇的な違いは感じられなかった。使う場面や好みでセレクトしてみよう。

音質については、勢いのあるサウンドで、低音が強調されている印象だ。ポップス系のボーカルなどはこもった感じに聴こえて、ちょっと物足りない。ブルートゥースのコーデックもハイレゾクラスには対応していない。製品価格からすると、音質への期待度は高いと思われるが、本格的にいい音を楽しもうというタイプではなさそうだ。ただ、サウンドイコライザー機能を搭載しているので、自分好みの音質に調整できるのは便利といえる。

四つのノイズキャンセリングモードから選択できる。

ちなみに、本機はハンズフリー通話やリモート会議にも利用することが可能だが、実際に通話で使ってみると、やはり低音の強さが際立っていた。短時間の通話だったので、音量調節でしのいだが、長電話はしたくないと感じた。

スポーツ中に使いたい人や、ヘルスケア機能を重視する人に

一方で、音量を抑えめにしておくと、聴いていて疲れにくい音という印象もあった。本機はヘルスケア寄りの性格を持っているので、運動中やアウトドアで音楽をながら聴きする場合や、あるいは聴覚をいたわるといった観点では向いているサウンドといえるのかもしれない。

まとめ

オンライン販売限定で、購入前に試せないのが残念

「Amazfit PowerBuds Pro」は、やはり独自のヘルスケア機能がいちばんの売りといえる。実際、ユニークで興味深い機能も多い。スポーツ中に使いたい人や、ヘルスケア機能を重視する人にとっては、候補の一つとなるのは間違いないだろう。

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2021-11-12 21:53

ただ、前述したように、本機はオンライン限定販売なので、購入前に装着感や効果、音質を試せないのは残念だし、もったいない。2万円を超える価格を考えると、いきなりは手を出しにくい。何らかの対応手段があれば、ユーザーにもメーカーにもメリットとなるのではないだろうか。

文・写真=吉田正之(特選街web編集部)

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