花摘み
イチゴは寒さに強いのですが、冬に咲いた花やつぼみは霜にあうと傷んで実をつけることがないため、茎の太い株に育てるためにも早めに摘み取ります。
また、枯葉があったらそれも取り除きましょう。

追肥
追肥は2回施します。2月下旬になると休眠からさめて生育を開始します。このころに1回目の追肥を、花が咲き始めたら2回目の追肥をします。
肥料は専用の有機肥料がおすすめですが、化成肥料でもよく、量は1株当たり5gほどです。
①休眠からさめたら追肥を施す。肥料に弱いのでイチゴ用の有機肥料を施すとよい
POINT
イチゴは肥料に弱いので株元から少し離して与え、土と混ぜ込む

②花が咲いたら2回目の追肥を1回目同様施す

ランナー摘み
暖かくなって生育が盛んになるとランナーが伸びてきますが、実を肥大させるためにランナーは適宜摘み取ります。

人工授粉
イチゴは虫によって花粉が運ばれて受粉します。受粉がうまくいかないと奇形果になりますから、ベランダなどで昆虫がいないときは人工授粉をします。
▼形のよい果実をつけさせるために耳かきの羽毛の部分や筆の先で、花の中心部を軽くなでる

収穫
開花後30日程度が目安で、赤く熟したものから収穫します。赤く色づくと鳥に狙われるので注意しましょう。

POINT
ヘタの近くをハサミで切る

来年の苗づくり
収穫後は、伸び出たランナーについた子苗を来年用の苗にすることができます。
①培養土を入れたポリポットを子苗の下に置き、U字形に曲げた針金でランナーを固定する


②しっかり根付いたらランナーを切り離して苗として育て、秋に植える

子苗の選び方
ランナーの1節目についた子苗は親の病気を受け継いでいる可能性があるため、2番目から3番目の本葉3枚以上の子苗を選んで苗づくりをします。

イチゴの実が真っ白に!?
イチゴの病気に葉裏や果実などが白いカビに覆われるうどん粉病があり、茎葉が茂りすぎたときに発生します。
また、結実期に雨が多いと多発する灰色かび病もあり、実がなっている時期は雨の当たらない場所に置き、密植を避け、冬の間に枯れあがった下葉などはきれいに取り除いて風通しよく管理して病気の予防をすることが大事です。

全体が白い粉におおわれた果実
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なお、本稿は書籍『決定版 一年中楽しめるコンテナ野菜づくり 85種』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。日当たりのよいテラスやベランダ、玄関周り、また住まいの周辺にコンテナを置くちょっとしたスペースがあれば、野菜づくりが楽しめます。観る楽しさと、育てるよろこび。体にうれしい野菜がいつも身近にある…そんな生活はいかがですか? 本書は、見て楽しい、食べておいしい、喜びいっぱいのコンテナ菜園のつくりかたを豊富な写真とともにオールカラーで紹介しています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

※【野菜づくり】病害虫の予防と対策 コンテナ栽培で注意すべき主な病気と害虫の記事もご覧ください。