【レイコップの最新スティック掃除機】今ドキのスティック型掃除機の特徴を備えたモデル「レイコップ Genesis」詳細レビュー

リビング家電

「Raycop Genesis RGN-300JP」をレビュー

ふとん掃除機のレイコップが出したスティック型掃除機

Raycop(レイコップ)。「ふとん掃除機」という当時考えられていなかった隙間分野を立ち上げた、掃除機専業メーカーです。得意技はUV照射による殺菌、衛生管理。2010年代上半期のヒット家電の一つです。

しかしこれに対抗するように、各メーカー、スティック型掃除機にふとん用のアタッチメントを同梱するようになりました。そうすると、ふとんだけしか掃除できないのは、かなり不利。レイコップもスティック型掃除機を作るようになりました。

スティック型掃除機は、コロナ禍に入る前までは、頻繁に技術改良が行われていました。それは、キーパーツであるバッテリーが日進月歩。半年前にはできなかったことが、できるようになっていったからです。逆な言い方をすると、それは、最新型のバッテリーを使えるメーカーにのみ許されたことです。しかし、2020年以降はちょっと様子が変わりました。最新バッテリーを持たない、中小の家電メーカーが色々出てきたのです。

先日、発売されたRaycop Genesis RGN-300JPで、今のスティック型掃除機のレベルをレポートします。

www.raycop.co.jp

スティック型掃除機の目標スペック

エレクトロラックスがエルゴラピードを、2004年に発売して以降、急速にスティック型掃除機は発展してきました。このモデルは自立型スティック型掃除機の傑作機です。ヘッドにフレームを組み合わせ自立できるようにします、そして、ハンディ掃除機(本体)をフレームにはめ込みます。2in 1 と呼ばれるせっっけいです。メリットは、掃除機の重さをほとんど床で支えるため、手への荷重が800g程度と、負担が少ないこと。特に初期モデルは、モーターも、バッテリーも重い上に、性能も悪く、一定性能を出すためには、重くなります。その負担をぐんと下げたモデルです。

一方、スティック型掃除機にはもう一つ、ハンディ掃除機(本体)に、延長管とヘッドを付けて使う手持ち式があります。フレームがない分、最終的には軽くできるからでしょうか、ダイソン、pを初め多くのメーカーは、こちらの方式を選択します。

特に、頑張ったのは、掃除機専業メーカーから身を起こしたダイソン。毎年のように軽いモーターを開発します。また、電気自動車へも興味を持ったダイソンは、バッテリーメーカーもM&Aで傘下に引きれます。結局、電気自動車の開発は中止されるのですが、バッテリーはスティック型掃除機に生かされます。そうして、毎年のようにパワーを上げ、長時間動作できるようにし、軽くしていきます。

今ではダイソンは色々な家電を作っていますが、元々は掃除機専業メーカー。そのため、掃除機事業が悪くなることは許されません。スティック型掃除機が当たり前になるということは、キャニスター型が少なくなるということですから、どのタイミングで、うまく切り替えていくのか? 色々なタイミングを計りながら、新しいポジションを確保する必要があります。

そんな中、スティック掃除機の一つの標準とも言うべき形が見えてきます。

(1)手持ち型で、重さは2kgを切ること
(2)強で約10分、自動で30〜60分掃除できること
(3)ハンディ型とスティック型の切り替えがスムーズに行えること

それぞれ説明して行きましょう。

スティック掃除機のユーザーニーズ

手持ち型で2kg以下も

手持ち式のいいところは、いくつかあります。操作感がダイレクトであること。手持ち式のいいところは、自立式に比べると安価にできると言うことです。理由は簡単、巨大なフレームを作らなくてもいいからです。ただ、それは最終的な姿です。そこにたどり着くためには、色々なブレイクスルーが必要です。

また、重いうちは、手持ち式自体が欠点となります。2kg以上ある掃除機を手でずっと支え、手首で自在に操る必要があるからです。これは男でも参ります。当然、メーカーどんどん軽くしていきます。そうして言ううちに出てきた重さが、2kgを切ることです。

動作時間より「軽量化」を重視

では、2kgを切る掃除機に対して、ユーザーは、どの位の動作時間を欲したのでしょうか? メーカーの話では、一番最初のユーザーニーズは、「動作時間 60分」ということでした。しかし、これはキリがいいところを言ってみた感じ、もしくはお大掃除想定で、日常はこうでないでしょうね。しかし、調査結果は60分。まぁ、最終目標です。

実際の動作時間は、2012年頃で、普通モード、もしくは自動モードで20分。2020年で40分。面白いのは強は双方とも8分前後です。その間、モーターはどんどん強力に、パワーが出るようになっています。しかし、その分、電力消費も激しいということです。自動モードと違い、強モードは上限がありませんからね。個人的には、自動モードで30分、強モードで10分あれば、それなりと言う感じでしたから、2017年位で、動作時間は課題としては終わった感じでした。

2018年以降は、方向性が2つに割れます。同じ重さで60分を目指すもの。そして40分の時間のまま、軽量化を進めるものです。優勢は「軽量化」です。

ここで面白かったのは、このスティック型掃除機を手がけるメーカーが多くなったことです。元々はいわゆる家電総合メーカー、シャープ、東芝、パナソニック、日立、三菱が強かったのですが、それに加え、アイリスオーヤマ、シロカ、ツインバード等、中小の家電メーカーが、どんどん「軽量化モデル」に入ってきます。

これは小型軽量のモーター、バッテリーが世の中で普及したことが大きな原因ですが、もう一つ、掃除の環境が変わったことが挙げられます。

「大きなゴミ」は吸い取る必要はない

昭和の時代。掃除機は何でも吸い込むものでした。少々大きなゴミでも。吸ってしまう。靴下、タオル、こぼれたお菓子なども楽々吸い込みます。これ吸引力も重要なのですが、途中の径が太いからでもあります。吸い込み口が大きいのです。

口が大きいと余分な空気を大量に吸い込む必要があります。モーターはパワフルにならざるを得ません。しかし、今、吸っている物は何かというと、布埃、紙埃、髪の毛が御三家。大きなものはありません。小さなものだけだと、吸い込み口を小さくすることができます。当然、非力なモーター、容量が小さいバッテリーでも対応できます。その上、径が小さいので細身、少ない材料で作れます。

それまでが、モーターの開発、バッテリーの開発による軽量化だとしたら、こちらは大きなゴミは吸えないけど、今あるモーター、今あるバッテリーで、軽く実使用に耐える掃除機という感じです。これが、中小メーカーでも実用に足るスティック型掃除機が出せるようになった背景です。

今回、取り上げたレイコップのヘッドをバラしてみますと。ヘッドには、楕円を2分割したような吸気口が3つありました。1つのサイズは、幅:約6cm、高:約8mmです。不十分ではと思われる読者もいらっしゃるかもしれませんが、2週間使わせていただきましたが、問題は何一つ起きませんでした。床に落ちたカッパえびせんも吸い込めないサイズですが、問題なかったです。

Raycop Genesis RGN-300JPの良さ

とても「清潔」を意識して作られている!

ふとん掃除機で名を馳せたRaycopの技術特徴は、UV-C(UV(紫外線)は波長により3種類に分類されます。100~280nmのUV-Cは、最もエネルギーが高く、生体に対する強い破壊力を持ちます)を使い衛生を保つこと。と言っても、初期モデルの中には本当にこの位置でUV照射は十分なのかと思うところに付いているものもありました。

RGN-300JPは、どこに使っているかというと、ヘッドブラシの軸です。

なるほど、ここなら吸い込むゴミ全てに一定時間のUV照射が可能です。

今ドキの埃は、昔と違い、実に細かいモノが入っています。例えば、アレルゲンとなる花粉、またアレルゲンとなるフン、脱皮かす、死骸となるホコリダニ。また、バクテリア、カビ胞子などもあります。掃除機は、それらを吸い上げ、まとめ、ゴミとして始末するために使うのですが、フィルターサイズが不適切だと、拡散、二次汚染となる可能性もあります。また、湿り気が多いと、カビ、バクテリアは繁殖する可能性があります。(エアコン内部のカビの繁殖は典型例ですね)

RaycopがUV技術を駆使するのは、そういう可能性を少しでも排除するためです。

スティック型掃除機掃除機として、それなりの吸引力もあり、UVなどの工夫は、ユーザーの見えないところで対応しています。あるとするとUVに電力を喰われ、動作時間が少なくなることですが、それも気にしないで済むレベルで抑えられています。

メーカーのこだわりが垣間見えます。

Raycop Genesis RGN-300JPの気になるところ

ハンディにしても使い易いのだが・・・

スティック型掃除機は、ハンディ型としても使えます。特に、RGN-300JPは、ふとん掃除を意識しています。Raycopらしいところでもあります。ヘッドは床に接触して使われますが、ふとんで使う場合は、「ヘッドカバー」を取り付けて形で使います。カバーにより、床に接触した部分は、布団に接触しないので、衛生上問題ないというわけだ。

このように、RGN-300JPは、かなり考えてくられています。しかし、気になるところがないわけではないです。それは持ち手がかなり端にあることです。ヘッドが、床、ふとんなどに付いている間はいいのですが、離すと手にかなり重さがかかります。ハンディでも、本体:969g。それにヘッド:625gが付きますので、かなり重い。吸引口の大きいフルモデルと差がありません。ハンディ型であちこち掃除するには、ちょっと重いと思う人が多くいると思います。ここはもう少しハンディ掃除機としてのバランスを考え、持ち手の位置を決めても良かった気がします。

www.raycop.co.jp

最後に

Raycop Genesis RGN-300JPは今どきのニーズに合わせた掃除機

Raycop Genesis RGN-300JPは、今ドキの吸引口を小さくし軽くすることを応用し、UVを使ったやや重いヘッドを採用しました。今の住まいには大きなゴミがあまりないということから、ユーザーが知らないうちに、知らせなくてもいいところはどんどん変えられます。こうして家電などは進化していくのです。レイコップは最先端ですから、小さいゴミに強く、衛生的ですが、大きめのゴミは吸い込めません。
大きめのゴミもしっかり取りたい人は、キャニスター型紙パック掃除機をお勧めします。

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2022-03-11 18:51

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。

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