スマホやコンパクトデジカメを使っている人が「もっと本格的に写真を撮りたい!」と思って購入を考えるカメラ。それは、大型センサー(フォーサーズ以上)を採用し、レンズ交換ができる、ミラーレスカメラやデジタル一眼レフでしょう。その中から今回は、長年“カメラの主流”として普及してきた一眼レフ製品(デジタル一眼レフ)に注目です。カメラ初心者は、簡単操作で小型軽量な低価格帯モデルを…。そんな一般的な基準だけでなく、少し視点を変えたり先を見据えながら選んだ“おすすめモデル4機種”を紹介します。(各社の機種ラインナップや参考価格は、原稿執筆時のものです)

キヤノン EOS Kiss X10

画像2: cweb.canon.jp
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バリアングルモニター搭載の、コストパフォーマンスの高い世界最軽量モデル

発売時、可動式液晶モニター搭載のデジタル一眼レフで世界最軽量となる、質量約449g(※)の小型軽量モデルです。しかも、モニターの可動方式は、自分撮りや三脚使用時にも対応できるバリアングル式。なので、さまざまな撮影ポジションやアングルでも、快適な撮影が可能です。

ファインダー撮影時のAFは「中央クロス9点AF」と少し寂しい仕様です。しかし、ライブビュー撮影時は上位モデルと同様「デュアルピクセルCMOS AF」の採用で、高速AFを実現します。また、タッチ操作が可能なバリアングル液晶モニターによるAF撮影も快適です。

現在、APS-Cサイズ一眼レフのEOS Kissシリーズは3機種ですが、その中で最もハイスペックなのはEOS Kiss X10iです。このモデルは、オールクロス45点AFというミドルクラス機並のAF仕様で、高速連写も最高約7コマ/秒とエントリークラスとしては高速です。

しかし、そのぶんボディ価格は高く、EOS Kiss X10との差は4万5000円近くになります。また、レンズキット(ボディとレンズを組み合わせたセット商品)を比較すると、その差はさらに大きくなります。EOS Kiss X10は標準ズームとのレンズキットがあるのに対して、EOS Kiss X10iには標準ズームと望遠ズームのダブルズームキットしかありません。その結果、両者の価格差は7万5000円以上にもなります。

もちろん、先々のレンズ拡充を考えると、EOS Kiss X10iのダブルズームキットも悪くありません。しかし、できるだけ出費を抑えて一眼レフライフをスタートさせたいと考えている人には、16万円近いEOS Kiss X10iのダブルズームキットは、少し抵抗があるかもしれません。

また、EOS Kiss X10にもダブルズームキットはあるので、最初から望遠ズームも欲しい人は、その商品を選ぶと良いでしょう。

※ブラックとシルバーのモデルの数値。いずれもバッテリーとカードを含む

画像: バリアングル方式の液晶モニターは、向きや角度が自由に変えられる。そのため、撮影ポジションやアングルの変化に、きめ細かく対応する事ができる。 cweb.canon.jp

バリアングル方式の液晶モニターは、向きや角度が自由に変えられる。そのため、撮影ポジションやアングルの変化に、きめ細かく対応する事ができる。

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画像: 簡単撮影モードだけでなく、応用モードでの設定値も直感的に操作できるグラフィカルな表示も可能(当然、通常の表示もできる)。数値の変更は画面タッチで選択する。 cweb.canon.jp

簡単撮影モードだけでなく、応用モードでの設定値も直感的に操作できるグラフィカルな表示も可能(当然、通常の表示もできる)。数値の変更は画面タッチで選択する。

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キヤノン EOS Kiss X10、おすすめポイント

●優れた画質や充実した基本性能を持つ世界最軽量モデル
●バリアングル方式の液晶モニターの採用で、機動性や快適さがアップ!
●3つのカラーバリエーションやレンズキットのタイプが選べる

SPECS
Canon EOS Kiss X10

●レンズマウント:キヤノンEFマウント
●撮像センサー/有効画素数:APS-CサイズCMOSセンサー/約2410万画素
●記録媒体:SD,SDHC,SDXC (UHS-I対応)
●ファインダー倍率/視野率:約0.87倍/約95%
●モニター:バリアングル式、ワイド3.0型/約104万ドット
●ISO感度(拡張含む):100~25600
●手ブレ補正:-(レンズ側機能による)
●動画撮影:4K(3840×2160)など
●連続撮影速度:最高約5コマ/秒
●内蔵フラッシュ:リトラクタブル式、手動アップ方式ストロボ
●寸法(幅×高×奥)/質量:約122.4×92.6×69.8mm/約449g(バッテリーとSDカード含む。ホワイトモデルは2g増)
●発売年月:2019年4月
●参考価格(大手量販店):8万2500円(18-55レンズキット) 11万5500円(ダブルズームキット)

ニコン D7500

画像: www.nikon-image.com
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小型軽量化と高機能化を両立した、DXフォーマット機の末裔

2016年発売のD500は、ニコンDXフォーマット(APS-Cサイズ)デジタル一眼レフのフラッグシップモデルでした。本製品は、それと同じCMOSセンサー(有効画素数2088万画素、光学ローパスフィルターレス仕様)と、同じ画像処理エンジン「EXPEED 5」を搭載。それにより、ISO100~51200の広い常用感度域で、ノイズの少ない高画質を実現しています。

また、画像処理の高速化とバッファメモリー容量を拡大。これにより、最高約8コマ/秒で50コマ(14ビット記録のロスレス圧縮RAW)までの高速連続撮影が可能。2015年3月発売の前モデルD7200よりも連写性能が向上しているのです(D7200は、最高約6コマ/秒で18コマ)。

現在のニコンDXフォーマットのデジタル一眼レフのラインナップを確認すると、D500とD7200はすでに旧製品になっています。というより、現行機種で残っているのは本製品D7500だけです。D500の後継モデルは登場せず、D7500以外のD7000シリーズ、D5000シリーズやD3000シリーズも姿を消しました。2002年発売のD100を皮切りに、これまで何台ものDXフォーマット一眼レフを使い続けてきた自分としては、何とも寂しく感じます…。

話をD7500に戻します。本製品が前モデルD7200より優れている点として“タッチパネル対応のチルト式可動液晶モニターの搭載”が挙げられます。そう、従来のD7000シリーズは液晶モニターが固定式なのです。この可動液晶モニターにより、カメラのポジションやアングルを変化させた際の画面確認が容易になり、素早いAF操作や撮影が可能になります。

また、ボディ接合部の複合的なシーリングによる高い防塵・防滴性能。高剛性炭素繊維複合材料を使用したモノコック構造で、ボディを薄型・軽量化。より深いグリップ形状で、ホールド性を向上。D7000シリーズで初めて4K UHD(3840×2160)/30p動画撮影に対応。…など、ニコンDXフォーマットデジタル一眼レフの決定版! とも言える、充実した機能・仕様になっています。もちろん、初級者が簡単に撮影できる撮影モード「オート」なども搭載しています。

画像: 51点AFシステムを搭載し、使用頻度の高い中央部15点は捕捉性能の高いクロスタイプセンサー。撮像範囲は、DXフォーマット以外に、約1.3倍相当の望遠効果が得られる「1.3×」も選択可能。これにより、装着レンズの焦点距離の約2倍相当の画角になる。 www.nikon-image.com

51点AFシステムを搭載し、使用頻度の高い中央部15点は捕捉性能の高いクロスタイプセンサー。撮像範囲は、DXフォーマット以外に、約1.3倍相当の望遠効果が得られる「1.3×」も選択可能。これにより、装着レンズの焦点距離の約2倍相当の画角になる。

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画像: チルト方式の液晶モニターには、操作性に優れるタッチパネルを採用。タッチAFやタッチシャッター(静止画撮影時)、再生時に高速で画像を切り換えられるフレームアドバンスバー、などの機能を備える。 www.nikon-image.com

チルト方式の液晶モニターには、操作性に優れるタッチパネルを採用。タッチAFやタッチシャッター(静止画撮影時)、再生時に高速で画像を切り換えられるフレームアドバンスバー、などの機能を備える。

www.nikon-image.com

ニコン D7500、おすすめポイント

●APS-Cフラッグシップ機「D500」に迫る高画質や高速性能を追求
●薄型・軽量化されたボディに、タッチパネル対応のチルト式液晶モニターを搭載
●ミドルクラス機としては、ボディやレンズキットの価格が手頃

SPECS
Nikon D7500

●レンズマウント:ニコンFマウント(AFカップリング、AF接点付)
●撮像センサー/有効画素数:APS-CサイズCMOSセンサー/約2088万画素
●記録媒体:SD,SDHC,SDXC (UHS-I対応)
●ファインダー倍率/視野率:約0.94倍/約100%
●モニター:チルト式、3.2型/約92.2万ドット
●ISO感度(拡張含む):100~1640000
●手ブレ補正:-(レンズ側機能による)
●動画撮影:4K UHD(3840×2160)など
●連続撮影速度:最高約8コマ/秒
●内蔵フラッシュ:オートポップアップ方式と手動ポップアップ方式のフラッシュ(ポップアップ方式は撮影モードによる)
●寸法(幅×高×奥)/質量:約135.5×104×72.5mm/約720g(バッテリーとSDカード含む)
●発売年月:2017年6月
●参考価格(大手量販店):15万2050円(18-140 VR レンズキット)

まとめ

数は減ったが魅力のあるデジタル一眼レフ。自分が満足&納得できる製品を選びたい

ミラーレスカメラの台頭により、光学ファインダーを採用するデジタル一眼レフは、現行製品の数が少なくなっています(整理・統合が進む)。まあ、ミラーレスと一眼レフの両方を開発・発売してきたメーカーは、主流になってきたミラーレスの方に力を入れざるを得ませんからね。

画像: 特選街web/吉森信哉
特選街web/吉森信哉

ですが、従来からのデジタル一眼レフにも、魅力的な点はあります。まず、光学ファインダーを採用する一眼レフの多くは、消費電力が少なくてバッテリーが長持ちします(ライブビュー撮影が少なければ)。また、レリーズ時以外はシャッター幕が閉じているので、レンズ交換時の“センサー表面へのゴミ・ホコリの付着”が、ミラーレスカメラよりも抑えられます。

そんなデジタル一眼レフの中から、自分の用途や好み、予算の金額などと照らし合わせながら「コレだ!」と、満足&納得できる製品を選んでください。

文/吉森信哉



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