身のまわりのものは、ほとんどがごくシンプルな形の組み合わせに置きかえられます。立体物を描くには、パースという遠近感を表現する技法を理解することが大切です。基本的な立方体の描き方と、「透視図法」の使い分けについて、著者の松原美那子さんに解説していただきました。

パースはどうやって使い分ければいい?

透視図法はモチーフによって使い分ける

パースの代表的な技法である「透視図法」は、消失点の数によって「1点透視図法」「2点透視図法」「3点透視図法」の3種類があります。その使い分けについて紹介します。

1点透視図法

画像: ▼1点透視図法

2点透視図法

画像: ▼2点透視図法

3点透視図法

画像: ▼3点透視図法

1点透視図法

モチーフを正面から描くときに用います。たとえば、地平線までまっすぐ続く道路や線路、並木道、道路沿いに林立する家並みなどを正面から描きたいときは、1点透視図法を使うといいでしょう。

画像: 奥まで続く様子が自然に表現できます。

奥まで続く様子が自然に表現できます。

画像: 1点透視図法

2点透視図法

正面からではなく角度をつけて描くときに、消失点が左右に2つある2点透視図法を使います。

画像: モチーフを立体的に表現できます。

モチーフを立体的に表現できます。

画像: 2点透視図法

3点透視図法

高さのあるモチーフを、下から見上げるような、または上空から見下ろすような構図で描きたいときは、3点透視図法の出番です。
高さを示すタテ線を上または下に向かってすぼめるほど高さが強調され、迫力が出ます。

画像: 高さのあるモチーフを強調して表現できます。

高さのあるモチーフを強調して表現できます。

画像: 3点透視図法

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なお、本稿は書籍『はじめてのデッサン教室 60秒右脳ドローイングで絵が感動的にうまくなる!』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。絵を描くことに、芸術的な才能が必要だと考えていませんか? それは思い込みです。デッサンのように「見たままに描く」という技術は、文字を書けるようになるのと同じで、だれにでも身につけられる技術です。絵をうまく描けるようになる、とっておきの練習法。それが「右脳ドローイング」です。左脳の論理的な思考が入ると、処理が追いつかず混乱してしまい、結果として絵が描けなくなってしまいます。そこで、右脳ドローイングでは60秒という短い制限時間で絵を描くことによって、左脳のはたらきをおさえます。右脳は短い時間でもはたらくので、形をとらえる練習を効率よくおこなえます。本書は、60秒で絵心を引き出す新しいデッサンの教科書です。やさしく丁寧にそのメソッドを解説しています。

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2022-07-22 12:38


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