日本には、なぜたくさんの台風がやってくるのでしょうか? 天気予報で台風の進路は白い円であらわされますが、この図は何を示しているのでしょうか? 台風について著者で気象予報士の中島俊夫さんに解説していただきました。

台風予報の丸い円は、何を示しているの?

台風の進路は、予報円で示される

台風が発生すると、天気予報などで今後の進み方を予想した天気図が見られますよね。
この図はどのようなことを示しているのか、見てみましょう。

気象庁では、5日先までの台風の進路予報を発表しています。
天気図では、現在の台風の中心は×印で示されます。
また、「〇〇時間後、台風の中心が70%の確率で入る」と予想される領域を「予報円」という円であらわしています。

台風の予報円

台風の進路は、白い予報円であらわされる。

画像: ▼台風の予報円

台風の中心位置、暴風域の範囲などを示し、その後の動きの予想範囲を示している!

台風の中心が予報円の中に来たときに、暴風域に入る可能性がある範囲も、暴風警戒域という領域によって示されています。

これらの予測は、「アンサンブル予報」で求めています。
観測データをコンピューターに入力して、約50通りの台風進路予報を算出します。
複数の進路予報をもとに、「平均」や「ばらつき」といった統計の手法を使い、台風がこれからどの方向にどれくらいの確率で進むのかを求めているのです。

予報円は、予報時間が長くなるほど大きくなります
これは、台風そのものが大きくなるわけではありません。
予報時間が長くなるほど進路の予測のばらつきも大きくなるため、台風の中心が70%の確率で入る予報円も大きくなるのです。

台風の進路予報

「アンサンブル予報」で、中心位置が70%の確率で入る範囲を計算して、予報円を決定している。

台風のアンサンブル予報は、いろいろな国の台風の進路予測をデータに加えている。

画像: ▼台風の進路予報

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なお、本稿は書籍『イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! 天気のしくみ』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。最近は、天気予報で「ゲリラ雷雨」「線状降水帯」「猛暑」など、気象災害に対して警戒を呼びかける言葉をよく聞くようになりました。でも、天気のしくみを知るのに必要な気象学って、数式とかたくさん出てくるんでしょ? …などのように思ってはいませんか? そんなことはありません。「晴れる」「雨が降る」という、とても身近なことなのに、そのしくみについて知らない方はきっと少なくないはず。そんな天気を知るための最初のきっかけに、本書は非常に適しています。興味をもったページから読めるように工夫しているので、順番に読んでいく必要はありません。大人はもちろん、小さなお子さんも楽しめます。簡潔な文章と豊富なイラストや写真を使ってわかりやすく説明しています。

画像: 【台風予報の見方】日本はなぜ台風が多いのか?進路予報の丸い円で何がわかる?
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2022-07-26 10:16


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