パーキンソン病の治療の中心は薬物療法ですが、補助的に大きな役割を果たすのがリハビリテーションです。薬物療法の効果に加えてリハビリテーションを行うことで、パーキンソン病には症状がまだよくなる、さらによくなる「伸びしろ」があります。音楽療法は、歩行障害に対するリハビリテーションで有効な方法のひとつとしても注目されています。今回はパーキンソン病の歩行障害に効果のある音楽療法について、順天堂大学名誉教授、順天堂大学大学院医学研究科脳神経内科特任教授の林明人先生に解説していただきました。

効果を高めるためのポイント

パーキンソン病の歩行障害がよくなる音楽療法 特殊音源CD2枚付き 』は4つの章で構成されています。

第1章では、パーキンソン病の歩行障害に対するリハビリテーションの重要性や音リズムを重視した音楽療法の効果について説明します。パーキンソン病の治療は薬物療法が中心となりますが、リハビリテーションも大切な役割があります。
第2章では、本書のCDの特徴と効果的な聴き方について、第3章ではパーキンソン病の症状が音楽療法で改善するしくみについて解説しています。

リズム刺激は、パーキンソン病の症状を改善するだけでなく、日常生活を快適に送るツールとしても応用できます。第4章では、家事や運動が楽に行えるようになるリズムの活用法をご紹介します。

CDは今からすぐに聴いていただいてもかまいませんが、CDを聴くことはリハビリテーションの一環です。なぜCDを聴いて歩行障害が改善するのかをしっかり理解しておくことは、効果を引き出すうえで大切なポイントです。第1章から読み進めてからCDを聴くことをおすすめします。

ただし、自分に合ったリズムには個人差があります。
CDの音楽を聴きながら体を動かしてみて、どのリズムの曲がいちばん心地よく感じるかチェックしてください。
遅いと感じれば速いリズムの曲を、速いと感じれば遅いリズムの曲を選ぶといいでしょう。自分でやりやすいリズムを見つけてください。本書のCDを使って、生活や運動のいろいろな場面で音楽とリズムの効果を試してみましょう。

さいごに

私は治療としての音楽、リズムの力に大きな可能性を感じています。音楽を聴き、一定の音リズム刺激を外から入れるだけで脳内の歩行リズムが整い、すくみ足や小刻み歩行などの歩行障害が改善し、患者さんはよりよい日常生活が送れるようになるからです。

歩きやすくなることは、患者さんに喜びや自信をもたらします。喜びや自信は、「もっと歩きたい」「努力すれば、もっとできるかもしれない」という意欲を患者さんから引き出し、リハビリテーションに能動的に取り組む支えとなります。

パーキンソン病の患者さんは、ドパミンの減少により意欲が低下したり、落ち込みがちになったりします。心地よい音楽を聴いてドパミンが増え、気持ちが明るくなれば生きる力も湧いてきます。この音楽療法は、自宅で安全に行うことができます。音楽を楽しみながら取り組んでください。

画像3: 【パーキンソン病の音楽療法】聴くだけでも歩行障害が良くなる特殊音源を大公開!症状改善の「伸びしろ」は音リズムにあり
パーキンソン病の歩行障害がよくなる音楽療法 特殊音源CD2枚付き (単行本)

本稿は『パーキンソン病の歩行障害がよくなる音楽療法 特殊音源CD2枚付き 』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。



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