「ガスや電池を使わないで着火できるファイヤースターターは、レジャーだけではなく非常時でも何かと役立つ」というのは事実です。でも、じっさいには「火大好き族」のみなさんはそういう道具が「強そうだから好き」なんでしょ……そう思っていた筆者はある日100円(税込み110円)のキャンドゥ「収納式ファイヤースターター」が人気商品と聞きました。「やわらかアウトドア」派の筆者にもうまく使えるか興味が湧いたので、試してみたのが以下の記事です。

じっさいに使ってみると

事前の準備と練習は必要かも

画像: 使う前には、コーティング塗装を剥がす必要がある

使う前には、コーティング塗装を剥がす必要がある

「やわらかアウトドア」派なものですから、筆者はファイヤースターターをはじめて使いました。そこで、記事執筆に必要な裏取りをしなければ……といういいわけもかねて、まずはグーグル検索をたくさんして、使い方を調べてみました。

本製品に限りませんが、ファイヤースターターはマグネシウム棒の出荷初期段階ではコーティング塗装がなされています。そこで、使うまえにスクレーパーでその塗装を剥がす必要があります。

そういうわけで、いちばん初めに使うときには準備が必要です。スクレーパーで削って落ちる黒い粉は塗装なので、着火はしません。

画像: スクレーパーには目盛りが刻まれています。この目盛りの凹凸も利用してマグネシウム棒を削ります。

スクレーパーには目盛りが刻まれています。この目盛りの凹凸も利用してマグネシウム棒を削ります。

表面塗装を削り終えるまではそれなりに時間がかかります。楽しいことを想像しながら、頑張りましょう。全体をまんべんなく削ること。

下地の銀色が出てきたら、それがマグネシウムの層になります。これをゆっくり削って、着火させたいものに振りかけます。

画像: ダイソーの固形燃料の透明プラスチックの表面の上にマグネシウム粉を集めました。

ダイソーの固形燃料の透明プラスチックの表面の上にマグネシウム粉を集めました。

筆者はダイソーの固形燃料に着火させて、メスティンでお湯を沸かすことを試しました。そこで、コンロに置いた固形燃料の透明プラスチックの表面に、マグネシウム棒をゆっくり削って作ったマグネシウム粉を集めました。

マグネシウム棒をゆっくり削るうちは火花は散りません。点火させるためにはスクレーパーを速く動かします。

この火花を起こす動かし方にはコツがあるなあ、というのが筆者の感想です。火花を起こすとと、ねらった方向に火花を飛ばすには、少し練習をして体で感覚をつかんでください。

マグネシウム棒をがりがりがりがり……と少し力を入れて速く動かして削れば、火花を起こすことができるようになります。

画像: マグネシウム粉を集めてから火花を飛ばすためにがりがりがりがり……と削ると、固形燃料に着火できました。

マグネシウム粉を集めてから火花を飛ばすためにがりがりがりがり……と削ると、固形燃料に着火できました。

銀色の下地が出てからは、固形燃料に意外とあっさり​​着火できました。

メスティンに入れた水を沸かしてコーヒーを入れると、ふつうにガスで沸かしたよりもおいしいように感じました。コーティングを削るのに頑張った気持ちがあったので、そういうことにします。

なにかべつの火口(ほくち)を使うならば、古新聞やティッシュペーパーなどを丸めておくとよさそうです。

画像: 事前の準備と練習は必要かも

まとめ

練習は必要かも。でも楽しいし便利なのはほんと

画像: カバンに入れておいても邪魔にならないサイズなので、常備しておくのも気楽かも。

カバンに入れておいても邪魔にならないサイズなので、常備しておくのも気楽かも。

ファイヤースターターはたしかに、ライターやマッチなどがなくても着火できる楽しい道具でした。

ガスの補充を心配せずに使えて、水に濡れても乾かせば着火できるので、アウトドアレジャーだけではなく、非常時にも便利だというのも理解できました。

マッチやライターは喫煙者ではないならば、いまや身近な道具ではありませんよね。また、着火ライターはガスの充填を気にしておく必要があります。

アウトドアガチ勢の「火大好き族」のみなさんは、この利点を強調するわけです。どちらかというとファイヤースターターは「こういう道具が好きなひと」たちのものではあると筆者は思います。でも「好きだから使う」は立派な理由ですね。使っていて楽しいですもの。

キャンドゥ「収納式ファイヤースターター」はコンパクトで携帯に便利なサイズで、100円(税込110円)ならば手は出しやすいでしょう。コンパクトさと握りやすさは相反するので、もしかしたらもう少し大きいほうが握りやすくて着火しやすいのかも、とは思いました。筆者は手がやや大きいようです。

また、本製品に限らず、コーティング塗装を削るときや火花を起こすには、練習が必要ではあります。キャンプサイトなどには買ったままの状態で持ち出さず、事前にご自宅で試してみるほうがいいでしょう。そのあたりをご理解いただけるならば、おすすめできます。

カバンに入れておいても邪魔にならないサイズですから、レジャー用の荷物にも非常用袋にもというように、何個か入手して常備しておくのもよさそうです。



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