いざ、実践!
貴重な資源が盗賊に奪われる……
今回は、3人でプレイしてみました。早速プレイを始めた筆者ですが、うまく資源を得られずいきなりピンチに。あたふたしている間に、"彼ら"がやってきてしまいました……。

盗賊(黒のコマ)です……!ちなみに赤のコマが筆者です。
"盗賊"です……!(赤のコマが筆者)。盗賊とは、サイコロの目が7になったときにやって来る妨害コマのこと。この目を出したプレイヤーは、任意の場所に盗賊を移動させることができます。一方、盗賊が置かれた場所に開拓地が接しているプレイヤーは、彼らが移動するまでその場所の資源を得られなくなってしまいます。
盗賊による被害はこれだけではありません。上記に当てはまり、かつ手番のプレイヤーから指名された場合は、ランダムで資源を1枚差し出さなければなりません……!
実は、盗賊が来る直前に"レンガ"という開拓地作りに必要な資源をゲットしていた筆者。しかしこの1枚しか持っていなかったため、あっさり奪われてしまいました。

これ以降、盗賊に邪魔され続けることになる。この出目が悪魔に見えた。
人間性が出る交渉も『カタン』の醍醐味
ゲームを進めるポイントとなるのが、資源の集め方です。これがなくては、島を開拓することも、発展カードを手に入れることもできません。

麦しか手に入らない筆者。
そんな時に役立つのが"交渉"。自分が持っている資源と他プレイヤーの資源を交換できないか相談できる行動です。条件が合えば交換成立、条件が合わなければ不成立か、条件を変えて再交渉という形で進めます。
面白いのが、交渉の仕方で相手の性格が垣間見えること。筆者は頭が空っぽなので、「好きな資源を3枚あげるので羊を1枚ください!」という土下座戦法で押し通しました。一方、頭の良い友人は「今協力すればトップのプレイヤーを邪魔できるので、一度こちらに投資してくれないか」という、非常にクレバーな戦法に。筆者はまんまとその手に乗ってしまい、結果的に相手に有利な流れを作ってしまいました……。
余談ですが、ゲームの終盤でヤケになった別の友人は「木材1枚と君の資源を丸ごとくれ!!そうしなければ敗北しかない!!!」と、リアル盗賊のような交渉を持ちかけてきました(流石に断りしましたが…)。
開拓地の置き場が響き惨敗……。
ゲームの結果ですが、前述のクレバーな交渉術を見せた友人が快勝。筆者は終始レンガを獲得することができず、3位(つまりビリ)という不甲斐なさすぎる結果に終わりました……。

決着後の様子。発展カードと都市化をバランスよく進めた友人の勝利となった。
実は、あまりのレンガ不足で「これ以上の開拓は無理だ」と悟った筆者。終盤はヤケになり、ひたすら発展カードを集めていました。盗賊によるレンガガードと、開拓地の置き場の悪さが痛かったです。
4万円以上の高級品!『カタン 3D版』もやってみた
価格も大きさも超重量級
1戦目を終えた後、筆者たちはある"特別な『カタン』をやろう"と決めていました。その作品の名は、『カタン 3D版』です!こちらはなんと、お値段が4万円以上するという超高級品。2021年9月に、数量限定で発売されました。

箱がとにかく大きい。重みもずっしりとあった。
3D版の特徴は、何と言っても土地タイルの立体感。トイバー氏自らが彫刻したものをもとに作られており、手作業で彩色されているそうです。その精巧さを見れば、納得のお値段と言えるでしょう。

3Dになったカタン島はとにかくリアル!
まとめ
久しぶりに『カタン』をプレイし、改めて"王道ボドゲに偽りなしの面白さ!"と感じました。運や会話のテクニックなどの要素も勝利につながるので、ボドゲによくある読み合いが苦手な人にもオススメです。
トイバー氏の名作はまだまだたくさんあるので、他の作品もぜひプレイしたいところです。後世に伝えるべき名作を、皆さんもぜひ遊んでみてください。
◆執筆/石崎希(Editor)
1993年生まれ。出版社に勤務し、健康雑誌の編集に携わる。趣味はボードゲームの収集・実践で、所持数は約300作品。「ボードゲームをやってみたい」という人を見つけると、旅行バッグにありったけのボードゲームを詰め込み布教活動に励む習性を持つ。現在は推し活や競馬観戦、一人飲みなどにもドハマり中。最近の悩みは物の置き場所がないこと。