知っておきたいオーディオ&ビジュアル用語辞典
- RCAピン端子
- アナログオーディオ入出力や同軸デジタル入出力、コンポジット映像入出力などで使われる接続端子。RCA社が規格化したコネクターを採用しており、この名で呼ばれる。
- ICレコーダー
- 音声をデジタル化し、半導体メモリーに記録するタイプのレコーダー。記録した音声データは、パソコンなどでも再生できる。記録方式はMP3などの圧縮音源が一般的で、リニアPCMやDSD方式で高音質記録が行えるものはリニアPCMレコーダーと呼ぶことが多い。
- アップコンバート
- 720ドット×480ドットの解像度の映像信号を1920ドット×1080ドットに変換するなど、解像度の変換を行うこと。現代のテレビでは、超解像技術などを用いた情報量の復元・補間などを行い、より高画質なアップコンバートを実現したモデルも多い。
- インターフェース
- コンピューターと周辺機器(オーディオ・ビジュアル機器)を接続するための回路や規格のこと。USB規格やHDMI規格などがある。
- AVケーブル
- 映像と音声の信号を接続するためのケーブルをまとめたもの。アナログ接続用としては、赤、白、黄の3本が組み合わされたRCAケーブルがある。または、映像ケーブルやオーディオケーブルを総称してAVケーブルと呼ぶこともある。
- AVC
- デジタル映像の圧縮方式の一つで、正式にはMPEG-4 AVC(H.264)と呼ぶ。MPEG-2の約2倍の圧縮効率で、ブルーレイディスクでのフルHD映像信号記録のために採用された。
- HD画質
- ハイビジョン解像度を持つ映像信号を示した言葉。厳密には、アナログでは水平解像度650本以上、デジタルでは1280ドット×720ドット以上をHD画質と呼ぶ。1920ドット×1080ドットは「フルHD画質」となる。
- HDMI端子
- 映像・音声をデジタル信号で伝送するための規格。著作権保護技術なども採用しており、現在の映像機器の主要な接続規格となっている。最新規格はHDMI2.0aで、4K信号やHDR規格に対応している。
- S端子
- アナログ映像を伝送するための規格の一つで、輝度信号(Y)と色信号(C)を分離して伝送する。Sは「セパレート」の略。S-VHSビデオデッキなどで採用された。
- SDカード
- 着脱可能な半導体メモリー規格の一つ。フルサイズのもののほか、スマホ用などのmicroSD規格もある。AV機器やパソコン、スマホなどの外部メモリーとして広く普及している。記憶容量を増大したSDHC、SDXC規格がある。
- SD画質
- ハイビジョン未満の映像信号を示した言葉。アナログ映像では水平解像度約400本ほど、デジタル映像では640ドット×480ドットがこれに当たる。多くの場合、画面のアスペクト比は4対3となる。
- S-VHS
- VHS規格をさらに高画質化した規格で、映像の輝度信号の記録帯域を向上させ、水平走査線400本以上の記録を実現した。
- MD
- MiniDiscの略で、直径6センチほどの光学ディスクをカートリッジに収めた記録媒体。圧縮規格にATRACを採用し、CDと同程度の音質を保ちながら74分の記録が可能。アナログテープに代わる録音メディアとして一時期普及した。
- MP3
- 現在でも広く普及している音声圧縮方式の一つ。正式な名称はMPEG-2 Audio Layer3。CDの1/10の情報量で、携帯デジタルプレーヤーの初期に広まった。
- MPEG
- Moving Picture Experts Groupの略で、映像・音声信号の圧縮方式について規格化などを行うワーキンググループ。規格化されたものには、SD画質用のMPEG-2やHD画質用のMPEG-4がある。
- カートリッジ
- レコードプレーヤーの部品の一つで、信号を読み取る針と電気信号に変換する磁気回路を組み合わせたもの。磁気回路の設計により、MM型やMC型、VM型などがある。カートリッジによって、再生音質に違いがあることが特徴。
- 解像度
- デジタル映像においては、記録のための画素数を表す言葉。フルHDは1920ドット×1080ドット、4Kは3840ドット×2160ドットである。解像度が高いほど情報量が増え、映像の細かなディテールの再現性が向上する。
- 画質変換ダビング
- DVD/BDレコーダーにおいて、1枚のディスクにより多くの番組を保存するため、映像を再圧縮するダビングのこと。MPEG-4 AVC記録では、最大約15倍まで圧縮が可能。再エンコードを行うので、ダビング時間は原則として、等速になる。なお、画質を変換せずにコピーすると、短時間でダビングが行える。これを「高速ダビング」と呼ぶ。
- カセットテープ
- テープ記録メディアの一つで、世界で最も普及した規格であるCカセットを指す場合が多い。収納するテープの材質により、ノーマル、クローム、メタルなどのポジションがある。
- コンポジット端子
- アナログ映像信号を伝送するための規格で、輝度信号と色信号をまとめて1本で伝送する。一般的には、黄色で区別されたRCA端子を採用したケーブルを使用する。
- 3倍モード/標準モード
- VHSで採用された記録方式。標準モードは約58マイクロメートルの記録幅で映像を記録し、3倍モードは約19マイクロメートルの幅で記録する。記録面積が1/3となるので3倍の時間の記録が可能。
- サンプリング周波数
- リニアPCMにおいて、音の高さの範囲を規定する要素。理論上、サンプリング周波数の約1/2までが音声として記録できる。CDの44.1kヘルツの場合は約20kヘルツが上限となり、人間の耳の聴感特性をカバーしている。
- CDDA
- Compact Disc Digital Audioの略で、直訳すると音楽用CD。つまり、一般的なCDの正式な名称。CD-ROMなどと区別するため、このように呼ばれるようになった。
- ターンテーブル
- レコードプレーヤーで、レコード盤を載せる円形のプレート。振動の影響を抑え、安定した回転を実現するため、重く強度のある材料を使うことが多い。
- ダイレクトドライブ
- レコードプレーヤーの駆動方式の一つで、ターンテーブルとモーターを直結して回転させる方式。低振動や正確な回転制御、耐久性など数々の高性能を実現し、放送局用やDJ用として広く普及した。
- 追記型/書き換え型
- 記録可能な光ディスクの記録方式。CD-RやDVD-Rは相変化記録による追記型で、未記録部分への追記はできるが、書き換えはできない。DVD-RWやBD-REなどの書き換え型は、アモルファス素材などを使用し、データの書き換えを可能にしている。
- DR
- Direct Recordingの略で、デジタル放送をそのまま記録すること、またはその記録モードを示す。TS(Transport Stream)とも呼ばれる。原理的に画質劣化が生じないが、データ量が大きくなる。
- DSD
- Direct Stream Digitalの略で、リニアPCMとは異なるデジタル記録方式。CDの64倍となる、2・8Mbpsのサンプリング周波数で1ビット記録する。データの粗密でアナログ波形を記録するため、アナログに近い感触の録音が可能といわれる。
- D端子
- 映像信号を輝度(Y)、色差(Cb/Cr)の三つに分けて伝送する方式。名称から誤解されやすいがアナログ伝送の規格。HD画質の信号も扱える能力を持つが、現在はHD信号のアナログ出力は禁止されている。
- DV
- テープにデジタル映像と音声を記録するための規格。記録方式は映像がフレーム内圧縮方式を採用、音声はリニアPCM記録。「HDV」は、MPEG-2を採用し、1080iの記録を可能にした上位規格。
- DVD
- Digital Versatile Discの略で、直訳すると多目的デジタルディスク。映像記録はMPEG-2を採用し、ディスク1枚で2時間程度の映像と音声を記録可能。使い勝手のよさで急速にVHSから置き替わった映像メディア。音声面でも、ドルビーデジタルなどのサラウンド音声規格に対応した。
- 転送レート
- デジタル映像・音声を記録・伝送する際の情報量で、1秒当たりの情報の転送量を示すbpsで表記される。DVDビデオは転送レートが約11Mbps、BDビデオは約36Mbpsとなっている。また、デジタル放送では地デジが約17Mbps、BSデジタルが約24Mbpsだ。
- ドライバーソフト
- USB DACなどのオーディオ機器をパソコンでコントロールするために必要になるソフトウエア。多くはメーカーのホームページからダウンロードしてインストールする。
- NAS
- Network Attached Storageの略で、家庭内ネットワークに接続された外部記憶装置のこと。手持ちのCDなどのコンテンツをNASに保存することで、パソコンやネットワークオーディオプレーヤーから再生するといったデータの共有が可能になる。
- ハードディスクドライブ(HDD)
- 金属などを素材としたプラッターに磁気記録を行う記憶装置。比較的小さなサイズで大容量を実現でき、記録/読み出しも高速であることから、パソコンをはじめ、NASやBDレコーダーなどの主要な記憶装置として採用されている。
- 8ミリビデオ
- カセットテープとほぼ同サイズで映像と音声の記録が可能なテープメディア。磁気テープの幅が8ミリであるため、この名称がついた。コンパクトさを生かし、ビデオカメラ用として普及。高画質化した上位規格のHi8やデジタル記録を行うDigital8もあった。
- 針
- レコードプレーヤーのカートリッジが備える部品で、レコード盤に接触して信号を読み取る。消耗品のため、定期的な交換が必要。
- BD
- Blu-Ray Discの略で、HD画質の映像・音声を記録するためのディスク規格。記録容量は1層式で25Gバイト、2層式で50Gバイト。4Kコンテンツのパッケージメディア用として登場した上位規格としてUHD BDがある。
- ビデオ
- もともとは「映像」を示す言葉だが、特にテレビ放送および映像パッケージで採用する映像信号および規格を総称するもの。同じ映像素材でも、フィルム素材とは区別される。ビデオ自体にも、さまざまな規格があり、「VHSビデオ」のように規格名を付けて区別される。
- ビデオカメラ
- 映像・音声を動画形式で記録するカメラの総称。8ミリビデオなど、これまでさまざまな規格が登場しており、規格名で呼ばれることが多い。
- ビデオ/オーディオキャプチャー
- パソコンなどとUSB端子で接続し、映像・音声を取り込むための機器のこと。映像・音声をデジタル化するハードウエアエンコーダーを内蔵するものもあるが、現在はソフトウエアでエンコードするタイプが主流。
- VHS
- ビデオデッキの代表的な規格およびそのデッキの名称。テレビ放送の録画やレンタルビデオの視聴用として広く普及した。「VHS」は、Video Home Systemの略。
- FLAC
- 「フラック」。Free Lossless Audio Codecの略で、圧縮しても元の情報を完全に復元できるロスレス圧縮規格。ハイレゾ音源の配信などで広く採用されている。
- ベータマックス/ベータ
- ソニーが開発したビデオテープ規格。カセットサイズがVHSよりも小さく、画質的にも優位といわれていたが、普及率でVHSに及ばなかった。上位規格にEDベータがある。
- ベルトドライブ
- レコードプレーヤーの駆動方式の一つで、ターンテーブルとモーターをゴム製のベルトでつないで回転させる方式。設計が容易なため、現在では主流の方式となっている。
- USB DAC
- 「ユーエスビー ダック」。 パソコンなどと接続するためのUSB端子を備えたD/Aコンバーター。これがあると、パソコンからデジタルのままオーディオ信号を出力できるので、パソコン内のノイズの影響を排除でき、高音質な再生が可能。パソコンによる音楽再生では、USB DACを使ってオーディオ装置と接続する方法が一般的。
- USBメモリー
- USB端子に接続して外部記憶装置として使えるコンパクトな半導体メモリー。コンパクトさを生かし、映像や音楽コンテンツを手軽に持ち運べる。オーディオ・ビジュアル機器ではUSBメモリーを挿して、直接再生できる機能を持つものも多い。
- リニアPCM
- 一般的な音声のデジタル記録方式。量子化ビット数とサンプリング周波数によって記録可能な音声が規定される。レコード制作などの現場から一般的なデジタル音楽まで、現在も主流となっている。
- 量子化ビット数
- リニアPCMにおいて、音の大小の幅を決める要素。CDは16ビットで、およそ90デシベルの音量を再現する。
- レーザーディスク(LD)
- 直径30センチの光学ディスクに映像と音声を記録したメディア。両面記録の場合、映画などは途中でディスクを反転させる必要があった。映像も音声もアナログ方式で記録されていたが、音声は、後にデジタル化(リニアPCM)された。
- レコード
- 録音という意味の言葉だが、主としてアナログレコードを指す。一般的なものは直径30センチのLP盤。直径15センチのEP盤(ドーナツ盤)などもあった。SP盤もレコードに分類されるが、回転数やカートリッジの種類が大きく異なるため、一般的なレコードプレーヤーでは再生できないことが多い。
- WAV
- 「ワブ」。デジタル音声信号のフォーマットの一つで、リニアPCM信号をそのままデータ化したもの。録音されたデータそのままなので、最も高音質だが、データ量も大きい。