「ティアック LP-R560K」は、SP盤の78回転もOKのアナログレコード、CDの再生・録音、ノーマル・ハイポジに対応したカセット再生など機能が充実した複合型システム。付属のマイクでカラオケも楽しむことができる上、昔懐かしいステレオ装置のようなレトロな外観も魅力的だ。音質や使いやすさをテストした。
今回のテストアイテムはこちらティアック LP-R560K
実売価格例:6万9980円
プロフィール
アナログレコード、カセット、ラジオ、CDが一体になった複合型システム。アンプとスピーカーも内蔵するため、本機だけで手軽に音楽を楽しめる。カラオケ機能も充実し、付属のマイクでカラオケを楽しめる点も特徴。
SPEC
●アンプ出力/3.5W×2
●対応ディスク/再生:CD-DA、CD-R、CD-RW、録音:音楽用CD-R/CD-RW
●スピーカー/バスレフ式、76mmフルレンジ×2
●入出力端子/RCA入力×1、RCA出力×1、6.3mmマイク入力×2、3.5mmヘッドホン出力×1
●サイズ/幅470mm×高さ230mm×奥行き390mm
●重量/11kg
わかりやすい日本語表示
外部入出力も備える
CD-Rディスクに録音することも可能
昔懐かしいステレオ装置のような外観だ。アナログレコードは33・1/3、45回転に加えて、SP盤の78回転もOK。カセットは、再生専用ながらもノーマル、ハイポジションに対応。CDは再生だけでなく、CD-R/RWディスクを使って録音をすることもできるなど、なかなか機能も充実している。
日本語表示の操作ボタンを採用するなど、使いやすさも考慮されている。もちろん、リモコンも付属。カラオケ機能ではピッチコントロールやエコー機能を備えるほか、ボイスキャンセル機能も持つ。通常の曲でもカラオケが楽しめるのは便利だ。
中音域が充実した聴きやすい音
音質は、中音域が充実した聴きやすい音にまとめられており、CDではクッキリとしたボーカルが前方に現れ、ニュアンスもなかなか豊かだ。一体型のため、音場はややコンパクトになるが、自然な音色で、気持ちよく音楽を鳴らしてくれる。
アナログレコードを聴くと、音の中域に厚みがあるために実体感があり、レコードらしい自然な音色が楽しめた。中低音もなかなかしっかりとしており、ジャズのベースやドラムもよく弾む。聴き心地のよさとノリのよさが伝わってくる音で、実に好ましい。
また、レコード再生で気になるトレースノイズもあまり目立たないなど、基本的な作りもしっかりしていることがわかる。
自然で聴きやすくまとまった音質はなかなか優秀で、ゆったりと音楽を楽しめるシステムだ。多彩な音楽ソースへ対応するなど、機能的にもかなり充実している。
加えて、昔懐かしいスタイルも、昭和世代には魅力的に映るだろう。だが、レトロ感覚のデザインは、若い人にも似合うかもしれない。
まとめ
レコード、カセット、ラジオ、CDが一体。 カラオケはボイスキャンセルにも対応
ここが〇
バランスのいい音質も大きな魅力だが、CD録音機能やカラオケ機能など、多彩な機能を備えており、活用の幅が広いところが注目ポイント。
ここが×
レコードプレーヤー付きなのでしかたない面もあるが、一般的な棚などには置きにくい。インテリア性に優れた専用ラックを検討したい。
※価格は記事作成時のものです。
解説/鳥居一豊 (AVライター)