本機の過熱切り替えは、「トースト」「弱」「中」「強」の4モード。まず、「トースト」モードで焼いた食パンは、表面はサクッとした歯触りながら、内側は水分をしっとりと保持する仕上がり。ほかにも、揚げ物の温め直しやノンフライ調理、同時グリルなど、トースターにとどまらない万能さだ。
今回のテストアイテムはこちらシャープ AX-GR1
実売価格例:3万2780円
●プロフィール
シャープのウォーターオーブン「ヘルシオ」のグリル機能に特化した製品の第3世代。過熱水蒸気で適度な水分を与えながら低温で焼くことで、窯出し直後のような状態に再生させる新機能「ふわふわ(弱)モード」を搭載した。
SPEC
●加熱方式/4段階(トースト・弱・中・強)●消費電力/1410W●水タンク容量/約40mL●電源コード長/約1.4m●サイズ/幅412mm×高さ227mm×奥行き306mm●重量/5.7kg●付属品/焼き網、コーティングトレイ、メニュー集など
異なる食材の同時加熱で時短調理もOK
今、3万円クラスの高級トースターが人気だが、このヘルシオグリエ、AX-GR1は、無色透明の過熱水蒸気によって焼くという特殊な仕組みを採用している。一般的な熱風オーブン加熱の約8倍の熱量を持つため、食材の内部まで水分をしっかりと与えながら焼き上げられる。
過熱水蒸気は、温度の低いほうにたくさんの熱を与える性質があり、これを利用して種類の異なる食材を、最適な状態に同時調理できるのも特徴だ。例えば、ハムや卵などの食材とトーストを同時加熱するような時短調理も得意で、こなせる調理の幅が広い。揚げ物の温め直しもサクッとおいしく仕上がるうえ、脱油の効果もあり、健康的な食生活をサポートしてくれる。
食感だけでなく、風味までも元の状態に
本製品では、調理前に水タンクを本体天面にセットする。過熱切り替えは、「トースト」「弱」「中」「強」の4モード。まず、「トースト」モードで焼いた食パンは、表面はサクッとした歯触りながら、内側は水分をしっとりと保持し、何枚でも食べたくなってしまうほどの仕上がりだ。
■水タンクをセットすると、電源がオン
そして、最も注目したいのが、「ふわふわ(弱)モード」だ。これは、買ってきてから時間のたった生食パンを過熱水蒸気で温めることで、窯出し直後のようなふんわりとした状態に再生してくれるというもの(冷凍保存したパンにも有効)。実際に試してみると、食感はもとより、小麦やバターの風味といった味わいまでが”生”の状態に復活する。ロールパンやサンドイッチ用のパンなども再生できるので、冷凍ストックしやすくなり、経済的にもありがたい。
■「ふわふわ(弱)モード」で元の食感に!
水を使うため、水タンクの洗浄や、定期的な水抜きが必要だが、やり方はとても簡単。パンくずトレイや焼き網なども取り外して洗浄が可能だ。
おすすめ度…A
過熱水蒸気でパンを焼くだけでなく、冷凍保存した食パンもふわふわに復活
ココが〇
「ふわふわ(弱)モード」により、パン食がより多彩に。揚げ物の温め直しやノンフライ調理、同時グリルなど、トースターにとどまらない万能さ。
ココが✕
水タンクのフタの開閉が回転式なのは、少々めんどう。また、セット位置が本体天面なので、本体設置時は、上方に余裕あるスペース取りが必要。
※文中の「オススメ度」は、「A+」から「C-」までの9段階評価になっています。
※価格は記事作成時のものです。
文/神野恵美(ライター・編集者)