この記事では、スタジオジブリが公開する場面写真から様々な名シーンをご紹介します。今回は、『崖の上のポニョ』のワンカットをピックアップ。一見ただの「どアップ写真」に見えますが、じつは「作中屈指の謎」と謳われている場面でもあります。どんなシーンだったか、あなたは覚えていますか?
大泣きする赤ちゃんにポニョが…
2008年7月に公開された映画『崖の上のポニョ』。同作は5歳の少年・宗介とさかなの子・ポニョとの出会いを描いた物語で、ジブリ作品内において『もののけ姫』に次ぐ大ヒットを記録しました。
そんな同作の中から、私が気になったワンシーンをピックアップしてご紹介。今回注目したのは、ポニョの「どアップ姿」が映し出されたワンカットです。まるで、ポニョが画面に張りついているような描写ですが、実際は、ポニョが赤ちゃんに顔をくっつけている時の場面。
さて、皆さんはこのシーンがどんな場面だったか覚えていますか? 実はこの場面、映画を観た人からも様々な考察が寄せられている「謎のシーン」だったのです。
大嵐により、街が海に飲み込まれ、ポニョと一緒にリサのもとへ向かう宗助。その道中で、若い夫婦と出会い、ポニョはお母さんが抱っこする赤ちゃんに強い興味を示します。
夫婦と別れた後も、大泣きする赤ちゃんをジーッと見つめるポニョ。やがて、何を思ったのかポニョは再び夫婦のもとに駆け戻り、赤ちゃんに自分の顔をグリグリ押し当てました。すると赤ちゃんは途端に笑顔を見せるように…。
まるで、魔法にでもかかったような不思議な場面ですが、ポニョの行動理由については終始明かされぬまま。ファンの間でも「作中屈指の謎」と噂されているようで、ネット上には「赤ちゃんの、言葉にできないストレスを解消してあげたのかな」「じつは赤ちゃんたちは未浄化霊。ポニョが浄化したことで笑顔になったのでは?」など様々な考察が。
さてあなたならどのように捉えますか?
◆文=井上琴美(編集ライター)
2児の母として子育てに励むワーキングマザー。生活を快適にするグッズ、おしゃれな最新商品に常に目を光らせている。子どもの頃から釣りが好きで、アウトドア系の商品もリサーチ中。物欲を抑えるためにものすごいパワーを使っている。