【レグザ 有機ELテレビ 夏モデル】Android TV OS搭載で4K/120pにも対応 ゲーム好き向け機能が充実

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TVS REGZA株式会社が、有機ELテレビの新モデル「X8900K」シリーズを発表。新エンジン「レグザエンジンZR I」を採用し、Android TV OSを搭載して、より高機能を実現した。自慢の高画質・高音質技術に加えて、待望の4K/120p対応など次世代ゲーム機のための機能も盛り込まれ、意欲的なモデルとなっている。

価格と発売日

65V型 65X8900K

6月下旬発売 市場想定価格:約44万円

65X8900K

55V型 55X8900K

6月下旬発売 市場想定価格:約28万6000円

55X8900K

48V型 48X8900K

6月下旬発売 市場想定価格:約23万1000円

48X8900K

X8900Kシリーズは、X8400シリーズの後継となるシリーズで、上位モデルの特徴のひとつである全録機能「タイムシフトマシン」機能は省略されている。しかし、「タイムシフトマシンリンク」機能により、代務シフトマシンハードディスク「D-M210」などと連携し、テレビ側の操作で快適に「タイムシフトマシン」を使うことができる。Android TV OS搭載による、より快適な操作性の実現をはじめ、新デザインのリモコンの採用など、新たな魅力が盛り込まれたモデルだ。テレビチューナーは、地上/BS/110度CSチューナー×3、4K衛星放送チューナー×2。外付けHDDを接続することで録画も可能だ。

新エンジン「レグザエンジンZR I」と新開発の低反射有機ELパネル

新開発の「レグザエンジンZR I」は、処理能力をさらに高めており、Android TV OS搭載をはじめ、4K/120p対応などの高機能を実現した。高い処理能力を活かして、インターネットの動画配信サービスなども、より高速なレスポンスで楽しむことができる。

新開発の「レグザエンジンZR I」

そして、レグザならではの高画質機能も継承。4K放送の高精細をノイズを抑えてより美しく再現する「4Kビューティ」、地デジ放送をより鮮明に再現する「地デジAIビューティZRI」、さまざまなネット動画コンテンツのための「ネット動画ビューティZRI」などを採用している。

このほか、人の肌を健康的な色合いと自然な質感で再現する「ナチュラル美肌トーン」など、これまでの高画質技術を継承。エンジンの能力が向上しているため、より美しい映像を実現できたという。また、地デジ放送の主要な番組の詳細なデータをクラウドから取得し、より番組に最適な映像で再現する「クラウド高画質」も継承。室内の明るさや照明、外光の色温度などを検出し、視聴環境に合わせた最適な画質に自動調整する「おまかせAIピクチャーZRI」なども採用している。

「地デジAIビューティZRI」の画質改善イメージ。

有機ELパネルは、自社開発した専用の高放熱インナープレートを採用(65V型/55V型のみ)。そして、画面への映り込みを低減する低反射パネルとなっていることが、上級機とは異なる。上級機を含めて有機ELパネルは光沢パネルの採用が多いが、X8900Kシリーズでは光沢度を落とした半光沢としている。これは、美しい黒が再現できる有機ELパネルだけに画面の黒い部分での映り込みが気になるという声に応えたもの。また、ゲーム用のディスプレイとしては画面の映り込みがプレイに影響が大きいこともあり、ゲームを楽しみたいユーザーにも適しているという。

映り込みを低減した半光沢仕様の有機ELパネルを採用。

ドルビーアトモス対応の「レグザ重低音立体音響システムXP」

内蔵スピーカーは、2連装のフルレンジスピーカー、クリアトゥイーター、ダブルパッシブラジエーターを密閉型ボックスに内蔵。合計出力72Wのマルチアンプで駆動する。そして、最新のサラウンド技術であるドルビーアトモスに対応し、より立体的で迫力のあるサウンドを実現している。

このほか、これまでのモデルでも採用されているVIRフィルターによる高精度な帯域補正を行うほか、放送の圧縮音声の微小な高調波成分を復元し、元の音に近い再生音を再現する「レグザサウンドリマスター」なども盛り込まれる。映画や音楽などに合わせた音声モードに加えて、人の声を聞き取りやすくする「クリア音声」を採用するなど、小さな音量でも快適にテレビ放送や映像コンテンツを楽しめる機能を備えている。

レグザ重低音立体音響システムXP

多彩なネット動画サービスへの対応と新リモコン

ネット動画サービスは、国内外の多くのサービスに対応(主要なサービスではNETFLIXには非対応)。新リモコンには、「ABEMA」、「Hulu」、「U-NEXT」、「YouTube」、「Amazon Prime Video」のダイレクトボタンを備える。このほか、新サービスとなる「Net.TV」にもいち早く対応するほか、「TVer」などのテレビ放送の再配信を行うサービスにも幅広く対応する。サービスの選択などもAndroid TVの快適な操作でよりスムーズに行えるという。

新しいデザインのリモコンは、基本的なボタン配置を従来のものを踏襲しながら、動画サービスのダイレクトボタンを採用。音声操作機能の「Googleアシスタント」を呼び出せるボタンも新設している。使いたいボタンが素早く探せるように、ボタンの大きさや文字の大きさを最適化することで、使いやすさに配慮した設計となっている。

使いやすさに配慮した設計のリモコン。

ゲームにも強い有機ELテレビ

4K/120p表示に対応(2021年秋対応予定)するほか、HDMI2.1で規定されたVRR(可変転送レート)、ALLM(自動低遅延モード)、eARC(2021年秋対応予定)などに対応。そして、有機ELレグザとしては最も低遅延となる0.83ms(1080p/120Hz入力時)の低遅延を実現。ゲーム用の画質モードやに加えて、ゲーム機の出力映像に合わせて自動で最適な映像とする「オートゲームアジャスト」機能も新搭載し、家庭用ゲームをプレイするユーザーにも適した機能が充実している。

まとめ

オールラウンドに楽しめる新しいスタイル

X8900Kシリーズは、テレビ放送や映画の高画質・高音質を重視した上級機の「X9400S」シリーズとは方向性を変え、テレビ放送や映画だけでなく、ゲームなどを含めた幅広い映像コンテンツに対応するモデルとなっている。Android TV OSの採用もあり、これから登場する新しい機能やサービスに対応するエンターテイメント性の高いモデルと言えそうだ。テレビ放送だけでなく、さまざまな機器を接続して楽しんでいる人に適したモデルであり、上級機とどちらを選ぶかで迷わないラインアップとなった点も好ましい。特にゲームを楽しむ人には有力な候補となりそうだ。

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鳥居一豊(AVライター)

オーディオ、AVの分野で活躍するAVライター。専門的な知識をわかりやすく紹介することをモットーとしている。自らも大の映画・アニメ好きで自宅に専用の視聴室を備え、120インチのスクリーン、有機ELテレビなどを所有。サラウンド再生環境は6.2.4ch構成。

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