【ダンダダン】予測不能&過剰な展開&緻密な作画から目が離せない!ジャンプ+最注目作品の魅力を紹介

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漫画アプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で今年から連載スタートした新作「ダンダダン」について紹介します。予測不能すぎる展開と緻密な作画が大きな話題を集めている注目作です。今回はダンダダンの魅力やあらすじを整理しつつ、近年のトレンドとなりつつある「過剰性」を持つ作品群についての考察も行っていきます。

ジャンプを担う看板級の作品「ダンダダン」

新人ながら圧倒的作画レベルで話題をさらう

ここ1、2年の間に話題となった漫画のことを考えると、「鬼滅の刃」をはじめとする少年誌から誕生した作品のほか、特にWeb発の作品にスポットライトが当たる機会が激増した印象です。近作で言えば、桜井のりお「僕の心のヤバいやつ」(僕ヤバ)や平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」、杉谷庄吾(人間プラモ)「映画大好きポンポさん」など、ジャンルを問わず数多くの作品がWeb発のヒット作として知られています。

特に、数あるWeb系コミック媒体の中でも圧倒的な勢いを誇るのが、集英社が手掛けるアプリ「少年ジャンプ+」出身の作品群です。新人の発掘・育成に注力した編集方針であるとされており、近年では賀来ゆうじ「地獄楽」や松本直也「怪獣8号」、遠藤達哉「SPY×FAMILY」といった話題作を輩出した他、「チェンソーマン」のヒットも記憶に新しい新鋭・藤本タツキのデビュー作「ファイアパンチ」の連載先ともなっていました(同氏の読切「ルックバック」なども2021年7月の公開直後から、SNSを中心に大きな反響を呼びました)。

そんなジャンプ+出身作品の中で今注目したい大本命が、2021年4月から連載されている龍幸伸「ダンダダン」です。新人ながら、上述した賀来ゆうじや藤本タツキといった新鋭作家のアシスタントを歴任した経験を持ち、圧倒的な作画レベルと予測不能なストーリーで早くも話題をさらっており、今後のジャンプを担う看板級の作品と目されています。

少年ジャンプ+「ダンダダン」第一話 より。

shonenjumpplus.com

あらすじ

幽霊を信じないオカルトマニアの少年・オカルンと、宇宙人を信じない霊媒師の孫・綾瀬桃は、ひょんなことから都市伝説を確かめに、心霊スポットとUFOスポットへそれぞれが向かうことになる。そこに待ち受けていたのは本物の妖怪と本物の宇宙人で…?

SF×オカルト×ホラーが渦巻き合う、とにかく一切予測不能な怪奇青春ストーリー。

「予測不能」「過剰性」のバランスが絶妙

本作の大まかなあらすじは、以上の通りです。もちろん話の展開はそれだけに留まらず、とにかく次々と衝撃的なストーリーが展開され続けることが、話題となった所以でしょう。一見すると王道にも見え、人によってはB級映画のような印象を受ける「やりすぎ」な内容でありながらも、メジャー作品として奇跡的なバランスのもと、成立している作品です。

本作の独特な「予測不能感」には、さまざまな作品の影響が感じられます。リファレンスとなった作品のすべてを把握することは現状難しいですが、「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」や「ほんとにあった! 呪いのビデオ」といったB級ホラーを主として活躍するカルト的映画監督・白石晃士や、多数のメディアミックスを成功させた奥浩哉「GANTZ」、そしてもちろん、「チェンソーマン」の作者・藤本タツキ氏から受けた影響も大きいでしょう。

他にも、近年のトレンドを盛り上げる新たな音楽ジャンル「Hyperpop」との近似性も感じられます。「短い時間で」「極限までスピード感を高め」た上で、更に「破壊的」かつ「ポップ」であることを突き詰めるのが同ジャンルですが、正しくダンダダンの持つ魅力と重なるように思えてならないのです。

最初はとにかく、1話ごとに切り替わる展開の無軌道さが目立つものの、後々読み返せばそれをしっかりと漫画のフォーマットへ、かつハイレベルな形でパッケージングすることに成功している。とにかく、他に類を見ないパワーを感じさせる仕上がりが、ダンダダンの持ち味と言えるでしょう。

【公式PV】緊急特報!!<『ダンダダン』>宇宙人は実在した!?

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カリスマ編集者・林士平氏の持つヒットの可能性

また、漫画は「作者と編集者の共同作業」という側面を持った表現方法でもあります。そこで注目したいのが、本作を担当する林士平(りん・しへい)氏という編集者の存在です。

集英社で月刊誌「ジャンプSQ」の立ち上げに携わったのち、ジャンプ+編集部へと異動。ダンダダン以外にもチェンソーマン・SPY×FAMILY・地獄楽・青の祓魔師・左ききのエレン・カッコカワイイ宣言!など数々のヒット作を世に送り出した、確かな実績を持つヒットメーカーとして知られる人物です。昨今の漫画業界を考える上で、無視できない存在感を持っています。

さながら音楽で言えば凄腕エンジニア、映画で言えば敏腕プロデューサーといった存在で、裏方ながら同氏の手掛ける作品にはスピード感・コマ割り・キャラクターメイク・ストーリーテリングのいずれにも「林士平ワークス」としての共通点を感じ取ることができます。

まとめ

今回は話題作「ダンダダン」についてご紹介しました。とにかく、「まずはネタバレ無しで1話を読んでほしい!」と、声を大にして伝えたくなるような、ひとことで言うと「パワーを持った作品」です。ぜひ手に取ってみてください。

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松島広人(フリーライター)

Webディレクターとしてコンテンツの企画・編集・校正・執筆・SEOを担当する傍ら、フリーランスのWebライターとしても精力的に活動。業種・業界を問わず多数のジャンルを手がける。ポップカルチャー・サブカルチャーにも精通しており、幅広い知識を活かしたライティングを得意とする。

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