〈アニメ考察〉ストーンオーシャンはいつから? ジョジョシリーズ(6部)がNetflixで先行配信 海外で大ヒットした理由

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Netflixでの独占先行配信が話題を呼んだ、シリーズ待望の新作アニメ『ジョジョの奇妙な冒険Part6 ストーンオーシャン』。本稿では、この作品の見どころや、世界的に支持を集めている理由などをお伝えしていきます。国内では不動の地位を築いている人気コンテンツですが、それが海外でも同様に受け入れられるまでには、どのような経緯があったのでしょうか。

『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』がアニメ化

『ジョジョの奇妙な冒険』は、言わずと知れた荒木飛呂彦による名作長編漫画。現在までにPart1からPart8までの8部が発表され、シリーズの単行本は100巻を超えています。今回、「ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン」がアニメ化され、人気シリーズ待望の続編としてファンからの注目を集めています。

しかも、Netflixでの独占配信という形で、1~12話が先行公開中。地上波での放送は、2022年1月7日から(TOKYO MX、MBS、BS11、アニマックス、ABEMAにて放送予定)ですが、「既に全部観た」という方も多いのではないでしょうか。

Netflixで1~12話が先行公開中の「ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン」

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アメリカの刑務所を舞台として描かれる「脱獄モノ」作品として異彩を放っていた本作は、原作の単行本では全17巻から成る長編作品です。Part3「スターダストクルセイダーズ」の主人公・空条承太郎の一人娘、空条徐倫を主人公。アニメ化に際し、12話までの時点では原作の序盤にあたる「サヴェジ・ガーデン作戦」の攻防が描かれています。

世界的に大ヒットした理由とは

Netflix総合ランキング上位を達成

そんな「ジョジョ6部」は、配信スタート直後から大きな話題を集めました。Netflixの総合ランキングでは、国内2位・全米6位の快挙を達成。アニメの枠を飛び越え、世界中から注目されています。

Twitter: @anime_jojo tweet

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欧米では「長編コンテンツ」の人気が高い

もとより国内では熱狂的な支持を得ていた「ジョジョ」シリーズですが、ここ数年の間に海外のファンも数多く獲得。第6部「ストーンオーシャン」のトレーラー動画は、1000万再生を突破しています。

JoJo’s Bizarre Adventure STONE OCEAN | Official Trailer | Netflix

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なぜジョジョは、これほどまでに海外で視聴されているのでしょうか。

一つには、Netflixに代表される映像配信サービスが普及し、アニメ作品においても多言語対応が進んだ点が挙げられるでしょう。

さらに考えられるのが、欧米圏で人気の高い「長編コンテンツ」の一種として、ジョジョシリーズが定着したことです。海外ドラマなどは数年以上続くシリーズも珍しくなく、近年でも『ウォーキング・デッド』『ゲーム・オブ・スローンズ』などの人気長編作品が多数配信されています。

ジョジョシリーズ全体に目を向けると、「波紋」を題材とした第1部・第2部は「1st Season」として全26話構成で制作され、スタンドバトルが主となる第3部「スターダストクルセイダーズ」以降は2nd~5thシーズンとして全39~48話(3部のみ)の長編作品に仕上がっています。

シリーズ全体では150話以上に達し、各ストーリーごとで3クール以上に相当するボリューム感で制作されているのです。このスタイルが、ストーリーの展開や作品の雰囲気と相まって、長編ドラマのような感覚を想起させていると考えられるでしょう。

特に第5部「黄金の風」の人気は高く、劇伴音楽が5000万回以上の再生回数を獲得しています。

il vento d’oro

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また、いわゆる「インターネット・ミーム」の世界において、ジョジョが引用される機会が爆発的に増えたことも、無視できない要素です。インターネット・ミームとは、何らかの文脈を介して広まるパロディやジョーク、風刺やスラングの総称で、文字通りネット上で流行していることを意味する概念です。

単なる流行りや俗語とは違い、概念や現象そのものがさまざまな形で引用されることを指すのが特徴で、日本語に直訳しづらい考え方でもあります。

たとえば第3部で各話の終わりごとに挿入される「To Be Continued…」演出は、タイミングの絶妙さから人気に火が付き、形や品を変えつつ、SNSの海外コミュニティなどで盛んに用いられていました。

引用元がジョジョであることを知らずにミームとして消化していた層が、派生パターンとして他の特徴的な表現を模索する過程で「元ネタ」のジョジョを視聴し始めた…と考えても強引ではないでしょう。

「一挙公開による話題性」もプラスに作用

さらには、サブスクリプション型のサービスに適した「一挙公開」という形で新作が公開されたことも、アニメ化が成功を収めることに貢献していると考えられます。

従来、アニメの世界ではテレビ放映に合わせて単話ごとの制作をスケジュールのもと進めていくのが慣例とされ、配信限定コンテンツでもその多くが「毎週1話ごとの更新」といった前提で放映されていました。

それに対し、ストーンオーシャンが行ったのは1~12話、つまり1クール(約3ヶ月)相当分の一括制作と一挙公開という画期的な手法です。Netflixならではの斬新なキャンペーンとなり、結果として再生時間=ランキングに繋がる同媒体上で大きな注目を集めることに成功しました。

原作ファンにとっても、新規ファンにとっても「放映を待たず、次の気になる展開に追いつける」というのは、プラス要素として確かに作用している印象です。

まとめ

話題沸騰中のジョジョ新作アニメ「ストーンオーシャン」ヒットの理由を考察しました。主演を務めるファイルーズあいさんは、中学生の頃より原作漫画を愛読する大の愛好家ということもあり、特に徐倫役に関してはデビュー時より12年間夢見た念願の配役とのこと。キャラクターの持つ「毅然とした女性像」という側面を際立てるような名演にも注目です。

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松島広人(フリーライター)

Webディレクターとしてコンテンツの企画・編集・校正・執筆・SEOを担当する傍ら、フリーランスのWebライターとしても精力的に活動。業種・業界を問わず多数のジャンルを手がける。ポップカルチャー・サブカルチャーにも精通しており、幅広い知識を活かしたライティングを得意とする。

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