老化による脳や体の衰えを避けることはできません。80歳以降、認知症やがんの有病率、要介護認定比率が急上昇し本格的に老化が進行します。しかし、悲観的になる必要はありません。「足し算」健康術をすることで、衰えをゆるやかにし80代の生活を変えることは可能です。「話題の医師が提案!幸せな日々のために…」をテーマに「徹子の部屋」(2022年9月7日)に出演し話題となった精神科医・和田秀樹さんに解説していただきました。

足し算健康術は高齢者が「幸せ」を感じるための方法

長年、高齢者医療の現場にいて感じるのは、高齢者の意識の変化です。

かつては「長生きすることが幸せ」という人が大多数でしたが、今では「長生きより元気でいたい」に意識がシフトしています。

こうした思いに応え、「高齢者に今よりもっと元気になってもらいたい」と考え、「足し算」健康術を考えだし、ここに発表させていただきました。
これまで6000人以上の患者さんの診療にあたり、多くの学びをいただいた恩返しでもあります。

私たちはよく「いつも元気だね」とか「ずっと元気でいたいな」などと言います。

あらためて「元気とはなんだろう?」と問い直してみると、気持ちが前向きで、よく笑い、よくしゃべり、よく食べる、足腰がしっかりしている、とさまざまな事柄が思い浮かびます。
つまるところ「幸せだなあ」と感じられることが元気の本質ではないかと、私は考えているのです。
「足し算」健康術は、高齢者のみなさんが頭と体をシャキッとさせ、「幸せ」を感じていただくための方法です。

WHOは健康の定義を、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」としています(日本WHO協会訳)。

健康観というのは主観的なものであり、メンタルの側面が非常に大きいといえます。
精神科医としての経験からいえることは、メンタルが元気なほうが健康であるということです。
病気を抱えていても、「自分は元気だ」と思ったら健康なのです。

健康を測る尺度は、検査数値や障害の有無ではなく、幸せと思えるかどうかです。
検査データが全部正常でも、気持ちが暗く沈んだまま過ごすなら、健康とはいえません。

足が不自由になり車椅子に乗っていたとしても、「あちこち出かけられて幸せ」と思える。
寝たきりや認知症になっても、人とおしゃべりを楽しみ、おいしいおやつを食べて幸せを感じながら生きられたら健康といえます。

年をとったら、検査数値を気にして食べたいものを我慢するのではなく、好きなものを食べ、やりたいことをやって、その日を元気に過ごしたらどうでしょうか。

自分の人生ですから、自分で決めていいと思います。
最後の10年、20年は、「人生を楽しませてね」と思っていいのです。

昔、「いいじゃないの幸せならば」という歌がありましたが、晩年をどう生きるかは、まさにそうだと思います。 
「足し算」健康術でみなさんの幸せが増え、充実した毎日が送れるよう願っています。

画像: 足し算健康術は高齢者が「幸せ」を感じるための方法

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なお、本稿は書籍『シャキッと75歳 ヨボヨボ75歳(80歳の壁を超える「足し算」健康術)』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。
75歳までは知力も体力も余裕があります。元気なうちから体をよく動かし、栄養をしっかりとって、頭を使うように意識することが老化の速度をゆるめることにつながります。70代は老いと闘える最後の世代です。「もう年だから」とあきらめることはありません。元気に老後を送るには、医療とのかかわり方も見直す必要があります。数値が高いからと無理に薬で下げ、活力を低下させる「引き算医療」でヨボヨボになって過ごすなんて嫌だと思いませんか。70歳以降は引き算ではなく「足し算」で心と体を調えていきましょう。本書は、栄養や運動、性ホルモン、サプリメントなど、体に必要なものを足し算する「足し算」健康術をご紹介しています。いろいろなものを足し算すれば、75歳という節目を楽々乗りきり、シャキッと元気に80歳を迎えることができます。

画像: 〈シャキッと75歳への道〉意外と簡単? ヨボヨボ高齢者との違いは「足し算」健康術|和田秀樹医師が解説
シャキッと75歳 ヨボヨボ75歳(80歳の壁を超える「足し算」健康術)
¥1,540
2022-09-05 10:24


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