一眼カメラに4K/60p動画対応機が増加傾向!手ごろなモデルは「富士フィルムX-T3」

文具・ホビー・カメラ

これまでプロ用カメラのキヤノン・EOS-1DXMarkIIとパナソニック・DC-GH5/GH-5Sの3機種だけが4K/60pだったが、今秋発売の富士フイルム・X-T3も4K/60pを採用。また動画撮影用途の場合、SDカードだけでなく高速メモリーカードは3種類あることも押さえておきたい。また「チェキ」&「写ルンです」などでプリント&フィルムの人気が再燃しているという。GoProなどアクションカメラがさらに進歩し、5.2K撮影に対応機も登場している状況。一方進化が激しいドローンにも目が離せない。

富士フイルム X-T3
実売価格例:19万9260円(ボディ)

新エンジンとセンサーで、中級モデルながら4K/60pの動画を実現。この動画フォーマットに対応した機種の中では最廉価となる。

キヤノン・EOS-1D X MarkIIで撮影した4K/60p動画は、高解像度と滑らかな動きで、実に魅力的だ。

4K/60p対応機で最廉価のミラーレス機

写真用のカメラにも動画機能が搭載されて久しい。実際、大型センサーで撮影する動画は、それまでの家庭用ビデオカメラとは比較にならない美しさで、レンズのボケ味も相まって、映画やテレビCMのような映像が気軽に撮れると話題になった。

現在、多くの一眼カメラに4K動画撮影機能が備わっているが、たいていは30コマ/秒で撮る「4K/30p」と呼ばれるもの。これはテレビ放送よりもコマ数が少なく、動きの滑らかさに欠ける。

これまでプロ用カメラのキヤノン・EOS-1DXMarkIIとパナソニック・DC-GH5/GH-5Sの3機種だけが4K/60p、つまり動きが滑らかな4K映像の撮影を実現していたのだが、今秋発売の富士フイルム・X-T3も4K/60pを採用。今後も4K/60p対応機が増えてくるだろう。

SDカードだけでなく高速メモリーカードは3種類あることを押さえたい

メモリーカードで、デジカメでよく使われているのがSDカードだ。そのSDカードの中でも、UHS-IIという規格を採用したものは、最大300バイト/秒の速さで、パナソニック・GHシリーズなど、動画撮影が得意な機種に採用例が多い。一方、最近注目されているのがXQDカード。こちらは、フルサイズで4K動画撮影対応のニコン・D850Dが採用する。また、フルサイズの同社Z7、さらにはパナソニックの新規格ミラーレス機が採用予定だ。SDカードとは互換性がなく、速度は、最大440Mバイト/秒となる。

そして、キヤノン・EOS-1DXMarkIIや映画撮影用のカメラで採用されているのは、SDやXQDより大きめとなるカードのCFast。最高525Mバイト/秒の速さを誇るが、価格がXQDの2倍にもなるのが難点だ。

「チェキ」&「写ルンです」などでプリント&フィルムの人気が再燃

富士フイルム チェキ instax
実売価格例:1万3520円

6種類のボディカラーバリエーションも魅力的な最新版のチェキ。オート性能も優秀だ。

ポラロイド Polaroid Originals OneStep+
実売価格例:2万2680円

ブルートゥースでスマホと連係し、多重露光や長時間露光などのテクニックが使える。

富士フイルム 写ルンです NEW ウォータープルーフ
実売価格例:1680円

今年の夏はナイトプールが流行したが、そんなセレブ気分の女子たちに大ウケだったのがこれ!

インスタント/フィルムカメラは健在!

SNSの「インスタグラム」を見てもわかるように、若い世代を中心に「クッキリと高画質」より「味のあるモヤッとした表現」が受ける傾向がある。そんな中、注目されているのが、インスタントカメラやレンズ付きフィルムだ。

富士フイルムのチェキinstax シリーズは2014年から着実に売り上げを伸ばしており、今年は出荷台数が1000万台に達する見込みという。また、インスタントカメラのポラロイドは、スマホ連係が可能な新製品をリリースしている。

若い人の写真の楽しみ方は、基本的に「スマホ画面でのシェア」であるのは間違いない。しかし、プリント写真を手にして眺めることや、シャープすぎない写り、現実とはちょっと離れた色再現なども注目されていることは、写真好きの人たちが実に多彩であることを物語っている。

アクションカメラがさらに進歩!5.2K撮影に対応機も登場

GoPro HERO7 Black
実売価格例:5万3460円

最新製品でフラッグシップ機のHERO7 Blackは、4K/60pの動画撮影とスムーズな手ブレ補正が特徴。

タッチスクリーンは2.0型で、ハウジングなしでも水深10メートルの防水機能を誇る。

GoPro Fusion

GoProのフラッグシップと高解像度の新顔
実売価格例:8万150円

360度、全方向の写真と動画を撮影できるのがこのモデル。5.2Kという高解像度での記録が可能だ。

バラエティ番組でお笑い芸人がヘルメットにつけるなど、アクションカメラの代名詞としてよく知られているのがGoProだ。

最新機種となるHERO7BLACKでは、4K/60pの高解像度で滑らかな撮影が可能になった。さらに、手ブレ補正が、GoPro称するところの「ハイパースムース」に進化。これは、手ブレを防ぐというよりも、歩きながらの撮影や自転車などに乗りながらの撮影で、カメラがレールの上を走っているかのようにスムーズな映像を実現するもの。

また、360度全方向の写真が撮影できる全方位カメラとなるGoProのFusionでは、パノラミックな写真に加え、なんと5.2K/30p動画の撮影も可能。超小型ながら、マルチに使えるカメラとして、このジャンルの製品の今後にも期待したい。

ドローン規制は以前より厳しくなっているが性能はますます向上

DJI Mavic 2 Zoom
実売価格例:17万8200円

24-48ミリ相当の2倍ズームレンズを搭載したドローン。折り畳み式で、持ち運びにも便利だ。

国土交通省のホームページでも注意を喚起

国土交通省のサイト。このページでは、「無人航空機は、被災地では十分注意して飛行すること」などの注意が喚起されている。

光学ズームレンズを搭載した最新ドローン

ドローンは、中国のDJIが積極的に新製品を出しており、盛り上がりを見せている。中でも、注目はMavic2。二つのバージョンがあり、まず、Mavic2Zoom は、2倍のズームレンズを搭載。例えば、ズームレンズを望遠にしながら機体は遠ざかっていくといった撮影では、主要被写体の大きさは変わらないのに、背景だけが遠ざかるように変わるといった、映画のような効果もオートで撮影できる。

そして、ソニー製1.0型センサーを採用したMavic2Proは、ハッセルブラッドというスウェーデンの高級カメラブランドの名を冠したカメラ部を搭載している。

このように、ドローンの機材は進化しているのだが、昨今の落下事故を受け、イベントなどでの飛行許可が降りにくく、規制は一段と厳しくなっているという現状もある。

解説/吉村 永(カメラマン)

※価格は記事制作時のものです。

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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