e-Bike(イーバイク)の最上位 パナソニックのXM-D2に乗ってみた スポーツタイプの電動アシスト自転車の進化

スポーツ・アウトドア

ママチャリとスポーツサイクル。これは全く違います。それなりのスピードが出て、荷物も詰める、スカートでもOKというママチャリは、とっても便利な自転車です。一方、ロードレーサーに代表されるスポーツサイクルは一芸特化です。ロードレーサーなら、スピードに特化。荷物も詰めない。スカートで乗れません。普通のズボンで乗っていると、お尻が痛くて堪らなくなる。不自由なことこの上ありません。しかし「速度」は超一級。ストイックですが、その分スゴく気持ちイイ。魅せられます。

ツールでも有名なパナソニックの自転車

しかし、それも体力があるうち。
「長い人生、人がドキドキできる時間のなんと短いことか!」と愚痴の一つも言いたくなるモノ。でも安心ください。今や電気時代。電化製品はいろいろと人のアシストをしてくれます。
スポーツ自転車もそうです。
このアシスト付きのカテゴリー、名前を「e-Bike(イーバイク)」と言います。

今、ドイツ、オランダを中心に、ブームが始まっているe-Bike。
パナソニックサイクルが日本で試乗会をするというので、還暦に近い私ですが、乗せてもらいに行きました。

フランスは「耐える」と言うことがスゴい好きです。
自動車の「ル・マン24時間レース」、バイクの「ボルドール24時間レース」。
そして自転車の「ツール・ド・フランス」。フランス一周、距離:約3300km、高低差:2000mを23日間かけて走る気の遠くなるレースです。
それだけに優勝者はスーパーヒーロー。優勝者が乗った自転車メーカーは大いに実入りが良くなります。

日本では、総合家電メーカーとしてのイメージが強いパナソニックですが、松下幸之助が自転車への思い入れがあり、1952年ナショナル自転車工業を開業。このツール・ド・フランスへも、自転車を送り込み、数日間、総合一位獲得を日本で初めて成し遂げたメーカーでもあります。

そんなメーカーが、e-Bikeのフラッグシップを出したとしたら、ちょっと気になるじゃぁないですか。で、「乗せてください!」と手をあげてしまいました。

e-MTBのフラッグシップ「XM-D2」は2019年3月発売予定

パナソニックが力を入れているのはオフロード用のe-Bile。いわゆるマウンテンバイクというやつです。
XM1、XM2の二機種に加え、今回フラッグシップとして登場したのがXM-D2。メーカー希望小売価格は60万円(税別)です。

cycle.panasonic.com

XM-D2は実に本格的なモデルです。
剛性の高い専用アルミフレームに、前後共に160mmという長いストロークを持つ、しなやかなサスペンション装具。
路面をしっかり追従していることが手に取るように分かります。
登りでは、電動モーターが強力アシスト。普段なら怯むような急坂をモノともしません。
下りでは、740cm幅のフラットハンドルのコントロールのし易さ、そして4ポッドの強力ディスクブレーキの効きが光ります。操りやすい。

今回は初めての試乗であるので、アシスト力の違い(ECO、AUTO、HIGH)だけで頑張ってみましたが、問題なくクリア。
スキーでパラレルターンができる様になると、滑るのが楽しくなりますが、XM-D2に乗るのはそんな感じ。オフロードを走るのが楽しくなります。その上、キラキラして、いろいろな色が混ざり合ったスペースブルーがスゴく誇らしげです。実にいいマシンです。

XM-D2と、BMXライダーの飯端美樹さん。

後ろの斜面に、試乗で使ったミニカントリーコースがある。

ただ、日常使いもこれだとどうでしょうか。他のスペックはともかく、少なくとも人が密集している都内には、私はハンドル幅が大きすぎるように思いました。

日常+オフロードという眼でみると、XM2が光ります。
XM2はフロントサス、ハンドル幅:68cm。
XM-D2の様にディスクにポッドが吸い付くようなブレーキでもありません。しかし、アシストは強力ですし、バランスがいいです。どこでも気持ちがいい、e-Bikeです。

その下のXM1は、XM-D2、XM2に乗ってしまうと一寸物足りません。
XD2との一番大きな違いは、前ギアがシングルであることです。
不慣れなオフロードコースではちょっと無理なので、コース前の平地をグルグル回って確認しました。

結論は、前2段の差は大きく、あるとスムーズにいろいろな状況に対応できるということです。
XM2とXM1の価格差は5万円ですが、私はXM2の方を選びますね。
逆に、XM1の長所は考えなくてもいいところです。ママチャリからステップアップする人によっては、XM1の方が乗りやすいかも知れません。

また、体力の落ちた私でも、楽しく乗れたわけですから、e-Bikeは年齢を問わず楽しめることが分かります。

トコトン作り込まれた憧れのフラッグシップ:XM-D2。
バランスよく、どこでも長く相棒として活躍してくれそうなXM2、そしてe-Bike入門のXM1という感じです。

パナソニックが世に出す品質

自転車好きな人が見ると、XM-D2は、今のトレンドパーツの集合体ではないことが分かります。
会場でも「××と比較して、何故このパーツ?」という質問がでました。
パナソニックの言い分は明確でした。
「パナソニックの品質基準に満たなかったからです」

某メーカーで、「パーツに汎用品を用いてコストを下げました」と聞かされ、チェックさせてもらったところ、フィニッシュが酷すぎて眉をひそめたことがあります。
今後の日本メーカーのあり方を考えた時、「高品質」こそがメインキーワードになると思います。そう意味で、パナソニックのこの回答は嬉しかったです。

また、パナソニックは体験を通して、e-Bikeを広めて行きたいと言います。
興味がある人は是非参加してみてください。新しい「ワクワク」に出会えるかも知れません。

新型e-MTB「XM‐D2」プロモーションムービー

youtu.be

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京散歩とラーメンの食べ歩き。
生活家電.com

PR

【ドライブ中に純正ナビでテレビ視聴!】データシステム・テレビキットシリーズから最新車種対応のカー用品『TTV443』が登場!
長時間のドライブで同乗者に快適な時間を過ごしてもらうには、車内でテレビや動画を視聴できるエンタメ機能が欠かせない。しかし、純正のカーナビは、走行中にテレビの視聴やナビ操作ができないように機能制限がかけられているのがデフォルト……。そんな純正...

PRガジェット